横山岳(1131.7M) 5月25日(木) 晴  単独
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今日は私にしては珍しく快晴の予報である。ちょうど見頃という噂のヤマシャクヤクと、近江最大のブナ林と言われる尾根を歩いてみたくて横山岳に向う。2年前に来た時にはヤマシャクヤクを見る事はできたが、天気が今一つで展望が悪かった。白谷コースから上って三高尾根から下りたが、白谷コースの花はそれは見事だった。ヤマシャクヤクも五銚子ノ滝の上の方で見る事ができ感動だった。今日は上りは一緒だが、下山のコースは美しいブナ林を見る事ができるという東尾根である。花にヤマシャクに展望に新緑のブナ林、運が良ければ最高の御馳走である。
予報通り快晴の天気。敦賀を6時過ぎに出るが気分は最高である。天気だけでこれだけ気分がいいのだから、私という人間がいかに単純かという事がよく分かる。(^^ゞ 杉野の集落から網谷林道に入るとすぐに横山岳が姿を現す。この山頂部分だけは野坂岳から飽きるほどいつもよく見ている。7時過ぎに駐車場に着くと、すでに2〜3台の車が停まっていた。名古屋ナンバーの車のカップルが準備をしている。白谷コースも広域林道ができて一部コースが変わっている。案内版もそれに合わせて新しく変わっていた。ボックスの中には丁寧にも2種類の地図が置かれていた。地元の方の管理が行き届いているのがよく分かる。
準備をして駐車場の横から白谷コースへと入る。すぐにシャクやムラサキサギゴケ、ミヤマハコベなどの花が咲いている。花を撮り出したらキリがないのがよく分かっているので、できるだけ見るだけにしようと思うのだがついついカメラを向けてしまう。(^^ゞ 緩やかな道を花を見ながらのんびり歩いていると、新道との分枝に着く。立派な道標がある。
ジグザグに付けられた杉林の中の急坂を登りきると、新しくできた広域林道にひょっこり出る。広域林道をしばらく左に行くと太鼓橋があり、ここから続きのコースへと入っていく。どこも立派な道標があり、これなら間違う事もないだろう。
沢沿いを登っていく。濡れていて滑りやすい。周りは目新しい花もなくシャクだらけである。下からこればかり見てきた気がするのでハンパな数ではない。・・シャクだけど。。(^^ゞ 天気はいいが蒸し暑い。経ヶ滝。
経ヶ滝を越えた辺りから、ニリンソウやイチリンソウがお目見えする。はっきりしない崩れやすい道を登っていくと、立派な五調子ノ滝の前に出る。漂う冷気が気持ち良い。過去の記憶では、ここにはエンレイソウが咲いていたはず。・・探すまでもなくゴロゴロしていた(笑) ここから上の急登に備えて休憩を十分にとる。
五銚子ノ滝の上からは、いよいよ今日の大目的のヤマシャクヤク!数歩登っては立ち止まり、周囲を念入りに見渡す・・の繰り返し。。それにしても素晴らしい急登である。約300Mの標高差を一気に登るのだから、拍手と・・跳び蹴りを贈りたいほどである。(--;) いくら探しても見当たらないので焦りが出てくる。一部の人に「横山にヤマシャクを見に行く!」って公約したから簡単には諦められない。こういうのは簡単に口にしてはいけない事を身に沁みて感じてくる。「ガンバレ!あと300M」の看板が無情にも見えてきた。看板を通過した直後、右少し奥の岩の下に2つの白い物に目が止まる。近付いてみると・・何と!探し求めていたヤマシャクである。「ヤッター!」と思わず口に出る。1つの方はすでに形が崩れていたが、もう1つの方はちょうど見頃である。気品高き美しい花だ。大輪の花なのに、派手さを感じさせないのがまた謙虚でいい。まるで私の・・ やっぱり書くのやめとこ。f(^-^;  何十枚も写真に撮り、これで今日は終りに思えてくるから困ったものである。(^^ゞ 
気分も晴れて西峰に着く(笑) 私より先に出発したカップルが昼食をとっていた。小屋の屋根に上って展望を楽しむ。少し霞んではいるが、琵琶湖方面や越美の山々がよく見え、雪化粧をした白山も見える。白山を見るのは久しぶりだ。憎たらしいほど仲の良さそうなカップルのオジャマムシになってはいけないと思い、オッサンはスゴスゴと東峰に足を向ける。これでも気を使うのである。f(^-^;
残雪を抜けると展望のいい稜線歩き。実に爽快な気分である。足元には終わりかけだがイワナシとイワカガミの群生が続いている。
三国岳や三周、金草岳方面
琵琶湖方面
金糞岳方面
白山方面
奥美濃方面
誰もいない東峰に着く。人の来ないうちに後姿を撮らなければいけない(笑) ザックの横の網に入れてあったミニ三脚がない。落としたようだ。(--;) ちょうど手頃な岩があるので、その上に載せて一人芝居を始める。(^^ゞ 5回ぐらいまでやり直すのがせいぜいである。これ以上は急激にせつなさが深まる。快晴の青空の下、おにぎりを頬張りながら展望を楽しむが奥美濃の山はイマイチよく分からない。(^^ゞ
近江最大のブナ林ど言われる東尾根を下る。ブナ尾根とも呼ばれているらしい。下り始めしばらくはイマイチだったが、中間辺りにさしかかると木は若いが雰囲気がぐ〜んと良くなってくる。イワウチワの群生が凄い。グリーンシャワー、木漏れ日を浴びながらゆっくり下る。所々ぬかるんでいて気は抜けないのであるが。。
ブナ林を抜けると道は少し急になり、今までと違ってU字に掘り込まれた道に変ってくる。おそらく古道の一部なのだろう。開けた場所から右下に林道が走っているのが見える。ジグザグに付けられたシャクの咲く斜面を下ると林道に出た。ここから駐車場まで2Kの林道歩きを強いられる。道脇の花を観賞しながらゆっくりと戻った。駐車場には平日なのに車も増えて中型バスまで停まっていた。さすが人気のある山である。

今日は天気に恵まれ、目的も達成できて大満足の山行となった。私の所からヤマシャクヤクを見るには一番近い山なので、これから先も度々訪れる事になるだろう。
<撮影・休憩を含む行程時間>
白谷登山口駐車場(7時30分) → 広域林道出合(8時00分) → 経ヶ滝(8時30分) → 五銚子ノ滝(9時00分)
→ 西峰(10時40分) → 東峰(11時20分〜12時10分) → 東尾根 → 広域林道出合(13時20分) → 駐車場(13時50分)

<所在地>
滋賀県伊香郡木之本町杉野  MAP
見かけた花の一部