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銚子ヶ峰(1810M) 10月4日(水) 曇一時晴  みれさん
今日は前回の西穂高の予備日にしていた。天気もまあまあ良さそうだしどこかへ行こうかとなったが、みれさんは週末にハードな山行が控えているので少し軽めの山にしようという事になり、登山口まで少し遠いが私もみれさんもまだ未踏の銚子ヶ峰に行く事にした。今年もまたクマの出没フィーバーで賑っている。(^_^;) みれさんは去年、私と一緒に行った白山で、目の前でクマを見てから一人で歩くのが怖くなってしまったと言う。今までどこでも単独行動をしてたのに、あの日を境に大きな変化があったようだ。私のせいだと口に出さないのが唯一の優しさか。。(^^ゞ

前日に道路状況を問い合わせると、和泉村から石徹白へ抜ける道は、工事時間の8時〜17時まで以外なら通れると言う(11月末まで) 帰りは引っ掛かるが片道だけでも通れればありがたい。白鳥町周りだと軽く1時間以上はロスしてしまう。5時に待ち合わせるが、今回は珍しく2分しか遅刻をしなかった(笑) 先週に続いて奥越を走り抜ける。しかし、今日もまたスッキリしない天気のようである。(--;)
いとしろ大杉
7時半過ぎに登山口に到着。やっぱり急いでも2時間半以上はかかる。立派な駐車場や東屋、水場、トイレが完備されている。駐車場には湘南ナンバーの車が1台停まっているだけである。ゆっくり準備して出発。今日のみれさんのザックはやけに小さい。食は私にお任せという事らしい。 涼しくなったとはいえ食事に使う分を含めると、3Lの水は担ぎ?・・たい。トレーニングのためにザックの交換を提案してみるが・・軽〜く却下されてしまった。(^_^;) 特別天然記念物に指定されている「いとしろ大杉」まで430段と書かれていて、ちと目眩が・・(--;) 階段というより・・怪談か。。思っていたより登りやすく、10分程で大杉に着いた。樹齢1800年の大杉は見事だ。「でも、年だからかなり肌の艶が悪いよな」 
大杉の左手から登山道へと入る。ブナ林などが広がる緩やかな道を登っていく。この道は、1000年以上の歴史を持つ白山の美濃禅定道の一部である。往時は多くの人で賑ったらしい。道脇にはヤマハッカの青い花が咲き乱れている。急登の「おたけり坂」も長く続かず歩きやすい道である。紅葉にはまだ早いが秋の深まりを感じ、それなりに汗はかくが心地よい。「ほんといい道だぁ〜!こんな道を歩くのは久しぶり!」と、みれさんは上機嫌である。ま、平和なので機嫌がいい事にこした事はない(苦笑)
こんな山深い所だからクマはわんさかといそうである。みれさんは、今日は念のために数個の鈴をぶら下げている。しかし、安い鈴ばかりだから音が小さく響きが悪い(笑) 時々ヤケクソで手で振っている。「雨宿りの岩屋」と書かれた岩を見て「こんな狭い岩じゃ、雨宿りは絶対無理やで!」と・・私をじっと見つめる。(どうせ私には無理や!f(^-^;)
登るにつれて、お目当ての一つであるリンドウが道脇にお目見えする。この大ぶりの花と、深い青がなんとも言えず美しい。「うん?誰が美しい!って?」(こういう言葉にはすぐ反応する・苦笑) 登山口から1Kごとに標柱が立っている。右上は3K地点。
高度を上げるにしたがって色付き始めている木もある。銚子ヶ峰の方は相変わらずガスがかかっている。今日も回復傾向なので後から期待だ。(このパターンがかなり多いが・・?(~ヘ~;))
改築されてまだ新しい神鳩ノ宮避難小屋に着く。みれさんが女性らしく早速中をチエック!この辺が寝れればいい男と違うところである。(^^ゞ 装備もしっかりされていて快適でこれは良さそうだと。。(また何かを企んでいるのか?笑) ベンチもあって寛げる。 ここから銚子ヶ峰まで約1時間の距離だ。
みれさん提供
低木や笹、晴れていればかなり展望が良さそうである。やがて急登になり、白山を開山した泰澄大師の母が、女人禁制を犯して石にされたという伝説のある「母御石」 先に行ったみれさんが上って手を振っている。「そんなとこ上ったらバチが当るでー!」「これ以上は悪くならんやろー!」(うーん?笑) ほんとに晴れていたら最高だろうな。

訳の分からないポーズ!
      ・・だいぶストレスが溜まっているようだ。(^^ゞ →
美しい山容が見えてくる。後は緩やかな笹原が続く気持ちのいい道である。この天気で気持ちがいいのだから、晴れていたら・・? 笹の緑の中に浮ぶナナカマドなどの紅葉。東の斜面にはダケカンバの黄葉。このコントラストがまた実にいい。まだミヤマキンポウゲの花が一株咲いていてビックリである。11時10分に山頂。周りは見事な素晴らしいガスの展望である。(^_^;)
ダケカンバの黄葉
山頂
あまり風もなく寒くはないので、山頂で昼食にする事にした。久しぶりの鍋物。これからの季節、やっぱり暖かいこれが一番である。材料と運ぶのは私だが、作るのは全てみれさんにお任せ。(^^ゞ 味見を忘れても美味しいのである(笑) みれさんからは、昨夜の夕食の残り物?などを戴く。慌てる事はないのでゆっくり時間を潰し、ガスが晴れる事を期待する。ガスがだんだん晴れてきたと思うと・・また次のガスが上ってくる。これを何回繰り返した事か。。(--;) 2時間近くが過ぎようとしたところ、やっと三ノ峰が姿を現してくれた。レベルの低い話ではあるが感激である(苦笑) 近くには願教寺山、遠くには赤兔山や大長山も見えてきた(写真では難しい) 一ノ峰〜二ノ峰〜三ノ峰へと続く稜線、その向うには、別山〜白山へと続いている(見えないが) みれさんが美しい稜線を見つめ・・「白山まで歩きた〜い!」と・・呟く。気持ちは大変よく分かる。いつか機会があったらぜひ歩いてみたいものである。
願教寺山(真中)
一ノ峰〜二ノ峰〜三ノ峰(正面奥)
一応満足して?下山する。またもやガスが濃くなってきた。みれさんには普通の道では速くて負けるが、滑りやすい急坂になると・・追い付く(苦笑) 尾てい骨を打ち過ぎて・・恐怖らしい(爆) だいぶ下りた所で、みれさんが振り返って血相を変えて戻って来る。べべべつに何も言った覚えはないんだけど・・(・_・;? 「今の音は何?クマ?クマ?クマ?」 かなり動揺している。そんな事を言うと私も焦ってしまう。また音がしてビックリするが、よく聞くとどうやら人工的な音である。そういえば朝駐車場にいる時に、何台かの作業車みたいなのが上って行った。工事の音と分かって一安心である。(^^ゞ 大杉まで戻る。後は長い階段を下りるだけである。登り口には420段と書いてあったが、実際に数えてみる事にした(ヒマやねぇf(^-^; ) 結果、みれさんは422段、私は416段であった。・・年の差がここにまで出るのだろうか?(笑)(名誉?のために書いておきますが、実齢はこれだけ差はありません)

帰り道、ダメ元で和泉村へ抜ける道をまた通ってみる事にしたら、ラッキーな事に工事はやっていなかった。誰のおかげだろうか?(苦笑) 白山系の山はやっぱりいい。言葉で表現するのは難しいが、同じ木や花でもどこか違う感じがするのである。みれさん、お付き合いありがとう。
オヤマリンドウ
ミヤマキンポウゲ
<休憩を含む行程時間>
登山口(8時05分) → いとしろの大杉(8時14分) →おたけり坂(9時23分) → 雨宿りの岩屋(9時29分)
神鳩ノ宮避難小屋(9時56分) → 母御石(10時48分) → 山頂(11時10分〜12時57分) → 登山口(14時40分)

<所在地>
岐阜県郡上市白鳥町石徹白  MAP