庄部谷山(856.1M) 平成22年4月16日(金) 曇のち雨  みれさん
野坂岳近くの美浜町新庄にある庄部谷山(しょうぶたにやま)は、登山道はなく以前は雪山として紹介された事がある。しかし近年巡視路を利用したり、または沢登りなどで歩く人が少しずつ増えてきたようだ。前から気になっていたので、みれ殿と歩いてみる事にした。

今日は午後から天気が崩れるらしいので、昼過ぎぐらいに下りて来れるように7時45分に出発する。登山口は、新庄の「どんぐり娯楽部」を少し過ぎた左手にある巡視路入り口。車はさらに少し先の道脇に停めた。

植林の中、急な巡視路を登って行く。落魄れたプラ階段があったり、なかったり・・ 倒木などが多数あって荒れていて歩き難い。横に深く掘れた道が暫く続くが、何か古道の一部だろうか?

途中でうっかり巡視路から鉄塔への枝道を上がってしまう。(巡視路は、右の尾根へトラバースするように付けられていた) 私もみれ殿も一旦は???と思ったのだが、巡視路の方は倒木で通せんぼをしてあると勘違いをしてしまった。

荒れた急坂を上がるとすぐに鉄塔に出るが、この先からは道がない。右方向を見上げると、近くに通るはずの鉄塔が見えている。上の尾根へ上がればどうにかなりそうなので、藪っぽかったが強引に上がると広い巡視路に出た。これはまた違う所から上がってくる巡視路だろう。尾根上に付けられた道を少し進むと、通るはずだった道と合流して鉄塔に出る。ここからは展望が良く、美浜の町並や若狭湾が見える。進行方向の右奥には、上部が雪でまだ白い大御影山が見える。
(両上の写真にマウス!)

広い歩きやすい尾根を少し進むと、やがて巡視路は右の斜面の方へ!となるが、私達は主尾根に直登するように真っ直ぐ進む(青印) すぐに勾配は急になり、木枝を掴みながらの四輪駆動。みれ殿が「下りる時はこんなとこイヤや!怖いもん!」と言う。冬のアルプスや岩をやる人が、時々こう言うのが私はどうも理解できない。こんなとこでブリッ子しても仕方がないのだが?(笑)

正面の大きな岩の左を巻くように上がると、道はだんだんと緩やかになって主尾根に出た。このルートは初心者には手厳しいので、避けて巡視路を使った方が無難だろう。

大木は少ないが、道は緩やで美しいブナ回廊が続く。あーあ、爽快で幸せな気分♪(^^ゞ こういう所を歩けるのが嬉しい。ただ、テープがやたらとあちこちに多く付いて目障り。統一してほしいものだ(苦笑) トクワカソウが一株だけ蕾が開きかけていた。

P804を過ぎた鞍部には、先日降った雪がまだ残っていた。我々の気配に驚いた子供の猪が、慌てて走り逃げて行く。もしかして、みれ殿の身内かもしれないのに・・呼び止めなくても良いのか?(^^ゞ\(`o'")

坂を少し上ると、正面に庄部谷山の山頂が見えてきた。天気はだんだん悪くなってきているようで、風が冷たく寒くなってくる。

緩やかな道を進んで三角点のある庄部谷山の山頂に着く。木に囲まれていて展望は良くない。テープは北西の尾根にも付いているようで、他にもルートがあるのだろう。

それにしても寒い。「お腹が空いた、お腹が空いた・・」と念仏のように呟いていたみれ殿も、さすがにここでは食事をする気にはなれないようだ。風が当たらない所まで戻る事にする。

いつまでたっても寒いので、どんどんどんどん戻る。みれ殿も最後にはヤケクソで木に登る始末!(笑) そういえばこの方、山に来たら必ず一度は何かに登らなければ気が済まないようだ(笑)

みれ殿の要望に応えて、帰りは一般的な巡視路を利用する事にした。行きの主尾根の合流地点からさらにそのまま下って行く。まだ食事にはありつけない!(笑)

潅木地帯に入り、ようやく寒さが消えてきたのでここで食事をする事にした。みれ殿も、お腹が空き過ぎて機嫌が悪そうである。ところが、とんでもない失敗をしてしまった。私の足が長過ぎて?鍋をひっくり返してしまったのである。 みれ殿が「テメェー!何やってんだよ!」と口に出しては言わないが、きっと心中は同じようなものだと思って顔を真ともに見れなかった。食い物の恨みは怖い!?
(^ ^; 「ま、シカのエサやな!」と呟いてみても、悔しさは募る一方。立ち直るのにだいぶ時間がかかってしまった。しかし、みれ殿が他にいろいろ持ってきてくれていたので、お腹の方は助かった。ま、自慢ではないが、私なら一ヶ月ぐらいは大丈夫だろう。f(^-^;

昼食を終え、美林の中を進んで行くと鉄塔に出る。ここからは巡視路を下って行くだけ。さらに下の鉄塔へ向う途中、視界が大きく開けて若狭湾側の展望が目に飛び込んできた。展望のない山を歩いていると、こういう少しの事でも感動するものである。しかし、この先また繁栄に付けられているテープに騙されてしまった。経験はないが、女性に騙されるなら諦めも付くだろうが、テープに騙されても辛いだけである(苦笑)

戻って、今度は真ともに巡視路を下って行く。谷にはエンレイソウが僅かだが咲いている。二つの小さな谷を渡り、先程の写真の赤い矢印から行きの道に合流する。

一番最初に間違えた道も、下りに見れば何で間違えたか不思議。緩やかな巡視路を下って行くと、ぽつりぽつりと雨が降ってきて天気予報がバッチリ当たった。マイナーな山だが、静かで美しいブナ回廊を楽しむ事ができた。感謝♪ あっ、昼食は悪うございました。。m(_ _)m
 <休憩を含む行程時間>
 登山口(7時45分) → 山頂(10時15分) → 登山口(13時35分)

 <所在地>
 福井県三方郡美浜町新庄  MAP  GPS軌跡






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