釈迦ヶ岳(1092M)〜ハト峰〜水晶岳 10月23日(火) 曇のち晴  単独
福井県地方は雲が残るが、鈴鹿は快晴の予報である。先々週の霊仙の事もあるので、今回はぜひ快晴の中を歩きたい。儚い望みが私にもあるのだ。(^^ゞ それで思い付いたのは、まだ未踏の鈴鹿の釈迦ヶ岳!理由は・・特にない。別にセブンマウンテンにも拘っていない。ただ、気分だけなのだ。(^^ゞ

朝、早めに家を出るが、空はまた厚い雲に覆われている。いなべ市に入っても、あの藤原岳はどこ?って感じである。またイヤな予感が頭を過ぎってしまう。(^_^;)
6時半過ぎに朝明ヒュッテバス停前の有料駐車場に着く。まだ管理人も誰もいない。(帰りに駐車料金を払うはずだが、帰りもいなくて結局無料!これが一番嬉しかったかも?(^^ゞ)

予定のコースは庵座の大滝が見たいので、庵座道〜釈迦ヶ岳〜ハト峰+α(気分)である。バス停の左横の道から入って行く。渡渉してテント村に入り、鉄の橋を渡って上流へと歩く。村内は少し分かり難いが、沢沿いに行けばOKである。やがて登山道に入る。庵座谷の道は、アップダウンや渡渉など変化のある道でなかなか面白い。所々に道標もあり、黄色や赤のテープがしっかり付けられている。
涼しくて、あまり汗もかかずに快適である。沢沿いを40分程歩くと、木立の間から左上に庵座の大滝が見えてきた。トラロープが付けられた急坂の手前から、沢に下りて滝を見に行く。鈴鹿の中でも大きな滝らしいが、水量も多く迫力がある。滝の周囲の岩壁には、ダイモンジソウがびっしりと咲いている。

道に戻り、この大滝を右から巻いて上がる。ここから道は、水量の少なくなった沢の中に付けられている。テープに注意しながら、ゴロゴロした石を踏み越えて進んで行く。
やがて3段の滝が現れ、今度は左から巻いて上がる。沢は伏流となり、静かで木の植生も変わって雰囲気がいちだんと良くなってくる。ひっそりとアケボノソウがまだ咲いている。沢が二股に分かれる尾根への取り付き地点で、ザックを下ろして休憩する。

それにしてもほんとに静かだ。紅葉にはまだ少し早いが、木洩れ日が美しい。下界、シャバの騒々しさを忘れさせてくれる極上の空間である。いいっすね〜。ここにしばらく居たいっす!(^^ゞ
ここからいよいよ噂?の急登の始まりである。ロープ、木の根、岩などに掴まりながら、4輪駆動で登って行く。涼しくザックが軽いせいもあってそれほど辛くはない。尾根に上がると、視界が開けて展望の良い場所に出る。

すっかり青空が広がっている。今日の予報は当たりのようだ(苦笑) 右に荒々しく見えるのは、釈迦の大蔭と呼ばれるものだろう。左には猫岳が見える。下界は!?・・霞んでほとんど見えない。(^_^;) 晴れてはいるが、霞がものすごく強いのである。 ・・私にしたら、これで上等だけど。。(^^ゞ
さて、稜線まで急坂をもう一登りである。

やがて道は緩やかになり、松尾尾根との分枝を過ぎて従走路に入る。山頂までもう少し、紅葉が始まりかけた快適な道だ。
誰もいない静かな釈迦ヶ岳の山頂に着く。予定の時間よりかなり早い。久しぶりに燦々と輝く太陽が嬉しい(苦笑) 展望はあまり良くないので、少し休憩して従走路を猫岳へと向う。
一旦下って上り返す。所々の笹道は、展望も良く気持ちがいい。振り返ると、釈迦の勇ましい姿や色付き始めた紅葉に目が止まる。
猫岳の山頂には、小さく書かれたテープがぶら下がっているだけ。猫岳からの下りから見える国見岳や御在所付近。
小さなアップダウンを過ぎ、目の前に白砂の草木のない異様なピークが見えてくる。ハト峰だ。山頂にはいくつかの岩が、まるで誰かが乗せたように。。過ぎた麓にハト峰峠がある。山頂でガスの下界の景色を堪能?していると、一人の男性が朝明から峠に上って来て・・すぐに下りて行った。やっと今日初めて人を見た瞬間である(笑) 峠に下りて昼食。コンビニの弁当を広げ、冷えたビールで一人で今日の山行に乾杯♪

さて、ここから下りてしまえば、昼頃には朝明に着いてしまう。あまりにも早過ぎるし気持ちがいいので、根の平峠まで足を延ばそう。金山への上りは酔いもあって少々辛いが、道端に咲くリンドウが癒してくれる。振り返ると、歩いて来た山々が見渡せる。釈迦ヶ岳があんなに遠くに見える。ハト峰はやはり不思議なピークだ。さて、宇宙人の仕業か??? ・・勝手な想像するのも面白い。(^^ゞ (オッ○イに見えなくもないな。\(`o'") )
金山からの下りになると、目の前に水晶岳が見えてくる。国見岳が近付き、左には鎌ヶ岳が見えるてくる。所々に展望の良い笹道があって歩いていて楽しい。
金山と水晶岳の鞍部に中峠がある。ここから水晶岳へ上り返す。従走路に分枝があり、右へ5分ほど進むと水晶岳山頂だ。

山頂は少し広くなっており、小さな雨量観測機器が設置してある。国見・御在所方面の展望が良い。一人の男性が写真を撮っている。やがて話し声が聞こえてきて、一組のカップルが到着する。どちらも根の平峠から上って来られたらしい。少し話をし、お先に失礼して根の平峠に向う。
色付き始めた木々を見ながらもう一度、遥か遠くになった釈迦ヶ岳を振り返る。

少し大下りをして根の平峠に着く。歴史ある街道の峠で、中世の頃には多くの人々がここを通ったという。この付近には数軒の宿もあったらしい。まだ私は根の平峠〜杉峠間は歩いた事がないので、機会あったらぜひ歩いてみたいと思っている。

まだ1時。ふと地図を見ると、国見岳まで1時間40分とある。気力十分だ。しかし、破線で表示されている国見岳〜堀越峠経由〜朝明への道の事は全然調べていない。行こうかと散々迷ったが、やはり無理せずにまたの機会にして下山する事にした。
緩やかな沢沿いの道を、ゆっくり下って行く。やがて車道に出、山荘などを見ながら駐車場に戻る。

今日は鈴鹿の良さを大満喫!(まだまだ一部分しか知らないが) 一人ながらもとても楽しい山行になった。
庵座の大滝
稜線から四日市方面を望む
ハト峰から国見・御在所方面
ダイモンジソウ アケボノソウ リンドウ

 <休憩を含む行程時間>
 駐車場(6時45分) → 庵座の大滝(7時26分) → 釈迦ヶ岳(9時19分) → 猫岳(9時59分) → ハト峰(10時42分)
 水晶岳(12時15分) → 根の平峠(12時42分) → 駐車場(13時53分)

 <所在地>
 三重県三重郡菰野町  MAP






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