白倉岳(949.9M) 9月11日(火) 晴  チーさん
「9月の定期山行は、朽木の白倉岳(しろくらだけ)にしましょうか?」と切り出すと、「えぇー!先週向いの蛇谷ヶ峰に来たばっかやのにぃー!」と、言いたくても口に出さないのがチーさんのいいとこである。「変更あり?」とか、遠回しに意思表示みたいなのがあるのだが・・気付かないフリ。。(笑) 白倉岳はお互いまだ未踏だし、展望があまりないみたいなので天気が悪くても落ち込まなくてもいい(ここが肝心) ただし、熊が出るとか蜂の巣があるとか・・調べてもあまりいい話が出てこないのが気にはなる。

烏帽子岳、白倉岳、中岳、白倉南岳、小ピークをまとめて白倉連峰とも呼ぶらしい。中岳にある樹齢約500年のアシウスギの巨木は、新聞などで紹介されるぐらい有名とか?これは楽しみである。
あまり大して良くないと思っていた天気だが、マキノに入ると意外にも青空が広がっている。「誰のおかげやねん!?」なんて言葉がまた頭を過ぎる。(^_^;) 比良もクッキリ!蛇谷ヶ峰の右横奥に、小ピークが並んだ今から登る白倉連峰が見える。

安曇川駅に8時前の電車で来たチーさんを乗せ、登山口のある朽木の村井へと車を走らせる。この春、娘が京都の学校に進学したため朽木は何度も通っている。2週間前にも通ったばかりである。横の人に地図を見てもらったら、どこへ連れて行かれるか分かったものではない(笑)

すんなりと登山口を見つけ、広くなった路肩に駐車して出発しようと思ったら、チーさんがまた道脇の草花を熱心に撮っている。・・ま、これはいつもの事だから気にしないで行きまひょう(笑)
まだ昼間は暑いが、朝晩はめっきりと涼しくなってきた。民家の横から舗装された林道に入ると、すぐに草の多い茂った地道になる。朝露がズボンの裾を濡らす。植林地に少し入った所で、ツチアケビの真っ赤な実を見つける(左上の写真にポインターを置いてちょ) 花がないのを覚悟していたので、こんなのでも嬉しいものである(苦笑)

分枝から右の登山道へと入ると、早速急登が始まる。蜘蛛の巣を気にしながら黙って黙々と登り続けると、約20分程で松本地蔵に着く。鍵が掛かっていて中を見る事はできない。・・地蔵マニア?のチーさんは残念そうである(笑)
松本地蔵から道は緩やかになるのだが、尾根を左から巻いたり?右へ行ったり?・・何をどうしたいか分からない道になってくる。山頂はどっち方面だとか、どの方角に向ってるのかとか・・歩きながら大雑把な把握はできるのだが、今回は全然分からなくなってしまった。道は整備されているので迷う事はないのだが。。僅かにツルリンドウが咲いている。これが最初で最後の花。(^_^;)

だんだんと気温が上がって蒸し暑くなってきた。風が全然ないので大汗が流れてくる。1時間程歩いて、パンツまで汗で濡れてきたのでたまらず小休憩をとる。(^^ゞ チーさんはあまり暑そうではない。新陳代謝なんかもうないんやろね。\(`o'")
やっと目標の一つの大杉が現れた。足の上げ杉(過ぎ)である(笑) 今までの道中、木々の間から蛇谷ヶ峰や比良が少し見えてはいたのだが、写真に撮るような気には全然なれなかった。

やっと稜線に上がって大彦峠の分枝に着く。緩やかだが長い道だった。稜線は風が吹き、やっと暑さから開放された。(^^ゞ
僅かなアップダウン、少し急坂を登ると烏帽子岳だった。山頂の写真を撮るのを忘れてしまったが、木の枝に板がぶら下がっているだけで、展望は全然なくどういう事もない。(実は写真はあるのだが、チーさんの顔が大き過ぎていろいろと害?が・・苦笑)

烏帽子岳から下ったとこが烏帽子峠。この付近からの展望が一番良かった。蛇谷ヶ峰やツルベ岳や武奈ヶ岳、琵琶湖や伊吹山も少し見える。

白倉岳へは僅かだか急登である。トラロープに摑まりながら一気に登る。
湖北の山や琵琶湖
蛇谷ヶ峰
左がツルベ岳 右が武奈ヶ岳
二等三角点のある白倉岳山頂に着く。立派な道標が立っている。まだ11時過ぎと時間は早いが、日陰もあって手頃なのでここで昼食にする。汁物にはまだまだ暑いので、無難?な焼きそばなんかを作る。道中から臭い!と言われてきた。たまには屁もするが(^^ゞ原因は玉ねぎの臭いである。キャベツとモヤシだけは尼産である。

焼きそばとお好み焼きだけはちょっと煩い私である。やる時はやります。まとめて多く入れると、温度が下がってベチャベチャになってしまう。具と麺を分けて強火でカリっと焼き上げる。麺を解すには、水ではなく酒やビールを使った方が美味しい。個人的にはオタフクソースがいいのだが、粉末のソースでも十分いける。最後に具と麺を合わせる。「美味い!美味い!へ~ 意外やね。いつも家で作らさせられとるん!?」(^_^; 3玉をあっという間に平らげてしまった。

御夫婦らしき人達が反対から登って来られる。草津の方らしく、この山は3回目らしい。・・熊でなくて良かった。。(^^ゞ
1時間20分ぐらい山頂でまったりと過し、中岳へと足を進める。一旦少し下ってまた登り返すのだが、アシウスギなどが急に増えてくる。ピークかな?と思った瞬間、目の前にアシウスギの巨木が現れる。樹齢約500年近いらしいが、幹の太さもさることながら見事な枝っぷりで格好がいい。早速交代で上ってみる。まるで枯木?が生えたみたいだ(笑) 「チーさんの樹齢は?」\(`o'")
巨木でちょっとアソビスギ!最後の白倉南岳に向う。今度はがらりと雰囲気が変わってブナ林になる。展望は相変わらずないのだが。。(^_^;)

後は栃生登山口へと下りるのだが、急坂らしいが大した事はない。と思ったら?・・植林地を過ぎてから一気に転げるように下る。トラロープに摑まりながら、こちら側からは絶対登りたくないと思ってしまう。途中で蜂の巣があるらしく迂回路の矢印がロープにぶら下げてあるのだが、矢印が風で動いていてどっちなのかさっぱり分からない。(^_^;) いつものように適当に下るしかない。
車道にいきなり飛び出たって感じである。ここから40分程かけて車へ戻らなければならない。チーさんは花がほとんどなかったのが不満なのか・・道脇の草花を撮りながら。。(笑)

アシウスギの巨木は一見の価値あり!?派手さはないが、静かでシブイ山だった。
















ここで普通は終わるのだが、最後に素晴らしいプレゼント?を頂いた事を書いておこう。車に戻って靴下を脱いだところ、左の靴下にナメクジのようなものが一匹付いているのに気が付く。何だろうか?とよく見ると・・何と!・・ヒルである。「ギョエェー!!!」(実際は上品な声だが) 足を見ると、脹脛の横に小さく血が滲んでいる。あーあ、とうとうやられてしまった。まさかこの山にいるとは思ってもいなかった。チーさんは大丈夫のようだ。・・やはり若い血を好むのか。。\(`o'")  

ヒルは血を吸う時にモルヒネのような物質を出すため、これが痛みを感じさせないらしい。そしてもう一つ、同時にヒルジンという血液を固まらせない物質も出すそうで、これが血がなかなか止まらない理由だという。頭なんてどこにあるのか分からないくせに、なかなか賢い。

帰宅して血が止まってると思ったら止まってなくて・・ 相方にバレてしまって蚊に刺されたやつまで私がヒルを連れて来た!?と疑われてしまって・・ たった一匹のヒルに苦労したのであった。(^_^;

ツルリンドウ
 <休憩を含む行程時間>
 西村井登山口(8時40分) → 松本地蔵(9時00分) → 大彦峠分枝(10時38分) → 烏帽子岳(10時46分)
 → 白倉岳(11時10分~12時30分) → 中岳(12時54分) → 白倉南岳(13時23分) → 栃生登山口(14時38分)

 <所在地>
 滋賀県高島市朽木  MAP





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