千石山〜若狭駒ヶ岳(780.1M) 平成25年11月14日(木) 曇時々晴  みれさん
今年の5月に若狭町の千石山に登った時に、次の時は若狭駒ヶ岳まで縦走しようという話があった。ちょうど紅葉も良さそうだし、天気もまあまあである。これは私はどうでもいいのだが、ナメコもありそうだし、行くなら・・今でしょ!どうせなら周回がいい。


小浜市の有名な明通寺の前を通り、最後の集落の池河内を過ぎて林道を暫く行くと落合橋がある。橋のすぐ手前の左の尾根を上り、橋のすぐ向うの左の尾根から下りるという無駄のない周回バリルート。みれ殿は泣いて喜ぶコースだろう。手前に2〜3台なら車が置けるスペースもある。

取り付き部分には真新しい黄色いテープがしっかりと付けられており、予想外で驚く。マジックで千石山とも書いてある。



取り付き部分から少し右に進んで激坂が始まる。標高差で約350M。最初から覚悟はしていたが、寒かった身体が一気に温まる。みれ殿は盛んに「辛い!」と言うが、この人の言う事は経験上、信じる事などできない。火が点いたら止まらない・・ロケット花火のような人だから。。



所々に付けてあるテープを目安に適当に登って行く。踏み跡も、あるような?ないような?

ようやく稜線に上ると冷たい風が吹き抜け抜け、身体を一気に冷ましてくれる。本当にいい季節になったものだ。



右折して千石山へと向うと、最初は半分植林で鬱陶しそうな雑木林の尾根が、だんだんとスッキリした雰囲気になってくる。

落ち葉のカラフルな色彩が、気分を一層盛り上げてくれる。



緩やかな道を暫く進むと、やっぱり出てきた・・・ナメコ!みれ殿は先日余呉でたくさん採って、掃除が大変で疲れたと言う。なのでもう採らないだろうと思っていたら、袋にカッター、軍手と・・準備万端なのには驚いた。

「だってぇ〜 ナメコが採って欲しい!と言ってるんだもん!」
「はいはい、そんじゃゆっくり休憩させてもらいます」

やっぱりナメコには絶対勝てるわけがなく、このパターンになるしかないのだ。はぁ〜



機嫌がだいぶ良くなったのは気のせいだろうか?少し急坂を登って千石山の山頂(682.4M)に着く。

5月に来た時は緑で鬱蒼としていたが、この時期になると葉を落とした木も多く明るい印象だ。



いよいよ今日のメインのコース、駒ヶ岳へと向う。ちょうど陽が射し、紅葉が輝いて綺麗である。



暫く行くと・・またナメコ!汁物にピッタリの大きさだと言う。「はいはい、また休憩ね!」もう好きにして下され!

ナメコはカッターで綺麗に採った方が、後からの掃除が楽でいいらしい。「なるほど!」と、一応聞いているフリをする。



やがて期待通りの美しい尾根になる。今日はこんな尾根を歩きたいがために来たようなものなので嬉しくなる。紅葉もあり、最高の気分。ただ風が吹くと、さすがに寒い。みれ殿も、あまり無理?をすると身体に悪いと思う。ククク



やけに寒いと思ったら、湖北武奈ヶ岳や三重嶽の山頂付近が雪で白い。初冠雪だったのだ。

北側の小浜湾も、すっきりと見える。



これも分かってはいたが、千石山〜駒ヶ岳間はけっこう長いし、いくつもの小さなアップダウンがある。途中に三宅へ下る分岐があり、登山口からあった黄色いテープはそちら方面に付けられていた。また何時か機会があったら歩いてみたい。

駒ヶ岳に近付くと、ブナの大木が多く現れてくる。初雪を踏み締めながら・・山頂へ!



ようやく若狭駒ヶ岳山頂に到着。ナメコ採りの時間もあったが、歩き始めて4時間20分も経っていた。

山頂は東側の展望が良い。穏やかなので、ここで昼食を取る事にする。暫くすると、男性の単独者が登って来た。この山頂は高島トレイルに入っているので人が多いと思っていたのだが、意外にも会った人はこの方のみ。ま、最近は静かな山に魅力を感じてしまう、そんなお年頃なのだ。
(^^ゞ



山頂のすぐ近くの分岐から、木地山峠方面へと向う。紅葉がまだ残るブナ林に、下は落ち葉の絨毯。素晴らしい!惚れ惚れするような美しい尾根に感動する。



左前方にはやはり山頂部分が白くなった百里ヶ岳が見え、右後方には歩いて来た千石山が見える。



途中で北に伸びる尾根に入るが、この尾根は広く緩やかで分かり易い。かなり古い赤テープが所々に付いている。



期待通りの極楽尾根。前を歩くオネェも素敵だが、この尾根も素敵だ。って、そろそろこの辺でゴマを擂っておいた方がいいと、危険回避能力が騒ぐのだ。(^^ゞ

ちょうど陽が当たっている西側の紅葉が美しい。ただナメコはありそうでない。ちょっと幸せ〜
(^^ゞ



思ったより極楽尾根は長く続かない。やがてユズリハの群生に前を塞がれるが、よく探りながら歩けば問題はない。

P428で小休憩。ちなみにこれまでも踏み跡やテープ類はほととんどないので、GPSなどで常に方向の確認が必要。



やがて植林や雑木林に替わり、激下りが始まる。当然道などなく、なるべく歩き易い箇所を選びながら下る。こちらかは登りたくない尾根であるし、初心者の方には勧められない。ただ、みれ殿は嬉しかったらしいが。。(^_^;



やがて沢の音がだんだん大きくなり、林道と橋が見えてきた。しかし、この最後の下り口10Mぐらいが崖のような急斜面。慎重に足を進めるが、私はスリップしてみれ殿に体当たり!「殺す気かぁ〜!」と、怒鳴り声が聞こえたような気がした。f(^-^;


やはり期待していた通りの素晴らしい尾根だった。紅葉も良く、ナメコも採れ、そして誰とも会わない静かないい山で、大満足で何も言う事がなかった。




 
休憩を含む行程時間
 登山口(7時15分) → 稜線(8時00分) → 千石山(9時20分) → 若狭駒ヶ岳(11時35分〜12時35分)
 → 尾根分岐(12時55分) → P428(13時45分) → 下山口(15時00分)

 所在地
 福井県小浜市池河内
  MAP  GPS軌跡





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