三十三間山(842M) 11月26日(土) 曇のち晴  つかさん みれさん
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今日は焼岳以来、久しぶりにつかさんとの山行である。最初はつかさんがまだ登った事がない三十三間山の通常の倉見からのピストンの予定だったが、県内のある雑誌に能登越からのルートが紹介されていたのを見たつかさんが、早速「そのコースでどう!?」という話を持ってきた。しかし1時間程余分に時間が掛かるので、前夜遅くまで仕事の私は「過労死」という言葉が頭に浮かび・・ギリギリまで悩んだ。(^^ゞ 万が一の場合、つかさんには大変申し訳ないが、やっぱり男よりも女の腕の中であの世に旅立ちたい!(笑) 冗談?はさておいて、朝になって急遽変更して2台の車で行く事にした。準備をして出掛けようとした時に・・みれさんからドタ参の連絡!おまけに寝過ごしてすぐ行けないと言う。(^_^;) 林道の偵察もしたかったので、急がせるように仕向けて登山口で待つ事にした。

今回のコースは早い話、能登野集落から近江坂の古道(美浜町新庄や大御影山〜滋賀県今津へ抜ける)を登って、能登越(峠)から三十三間山へ歩くコースである(山頂から北へ延びている道) 近江坂の能登野林道の入口と、通常の倉見の登山口の駐車場の間の距離は約2K。歩ける距離ではあるが車が2台あるので、時間の節約の為に1台を倉見に置いていく事にする。能登野林道の状態を偵察して駐車場でみれさんを待っていると、1台の見た事のある夫婦連れの方が入って来た。13日に岩篭山で御一緒した丸岡の方達だった(旦那さんの方ははっきり覚えていなかったが、奥さんの品の良いお顔立ちはしっかり覚えていた(^^ゞ) 20日には赤坂山に来られていたらしく、最近は嶺南の山に嵌っているらしい。話をしていると、みれさんがオ○暴走族のようにタイヤを鳴らしながら到着した。話が遅くなってしまったが、つかさんとみれさんは今日が初対面である。みれさんは寝不足なのによそ行きの笑顔を振り撒いている(笑) つかさんはちと緊張気味の様子である(笑) 丸岡の方とお別れし、私の車で能登野林道へ向う。  
能登野林道を少し入ると、大きな堰堤の工事中で道が一区間広くなっている。工事は休みのようなので奥の端に停めさせてもらう。実際は行こうと思えばもっと奥に入って行けるが、帰りの撤収の事を考えて無理をしないでおいた。(途中で降ろされたらたまらんので。。(^^ゞ) 八幡川沿いの林道を落葉を踏みながら歩く。古い取水施設を過ぎると道は荒れだし、先方を歩くつかさんの「ゲェー!」という声!?恐る恐る見てみると、猪の死骸が道の真中に横たわっている。少し前から悪臭に気付いていたみれさんは、私が屁をこいた!と思っていたらしい。失礼なやっちゃ!(^_^;) 今までに絶対ない!とは言えないが、今回に関しては完璧に無罪である。やがて沢は二股に分かれていて林道の終点に着く。車から約30分だ。
沢を渡ってテープを頼りに急坂を登ると「能登郷」と書かれた道標があり、道はしっかりとした切り通しのようになる。この道は昔、能登野集落から大御影山を通って滋賀県今津へ抜ける「近江坂」と呼ばれた古道である。Uになった道に落葉が溜まって足が沈むため歩きにくい。みれさんのように軽いといいのだが。。(^^ゞ いや、御愛用の1000円のズボンがいいのか?(笑) 時々紅葉にカメラを向けるつかさんだが、どうも彩りがイマイチである。私は先日見た夜叉ヶ池の紅葉が素晴らしかったので、それからあと見る他の紅葉がどうも物足りなくて仕方がない。いろんな意味でも人間の欲とは恐ろしいものだ。
だんだんとブナなどが混じり、周囲が明るくなって峠までそう遠くないのが分る。道が斜面をトラバースするように一旦細くなって、苔生した橋が架かった涸れ沢を渡る。みれさんが私に最後尾を歩くようにさかんに言う。・・・私が道を崩す可能性があるからだって!(--;) 涙を堪えてそうした冷たい仕打ちに耐えながらも付いて行く。。
若狭町(旧三方町の街並)
道は緩やかになってススキが揺れる峠(能登越)に着く。残念ながら霞んで遠望は効かない。東には三重嶽へ続く稜線、西には若狭町の町並が見える。峠には道標が全くない。大御影山などに向う北と東にはテープや道が付いているのだが、南方面にはそれらしきものが見当たらない。方角的に間違いはないだろうと南の尾根を少し登るとやはりテープがあった。所々にテープがあるだけの灌木雑じりの不明瞭な道を歩く。
黙々と歩いていると、展望の良い開けた場所に出た。ポイントを高めるために安物のゼリーを振る舞って長めの小休憩。初めは2つしか用意してなかったのだが、みれさんが急遽来る事になって慌ててコンビニで調達した。口には出さないが、けっこうこれでも苦労しているのである(笑) 地図で確認すると、どうやら前方に見えるのが838Mのピークのようだ。つかさんとみれさんは、お初ながらもすっかり打ち解けたようだ。みれさんに「一服いかが!?」とタバコを差し出すと・・叩かれてしまった。・・何で!?(微笑) 地面には多くの獣の足跡が付いて・・ここは獣の休憩場所でもあるかもしれない(笑)
見た目には838Mのピークへの登りはキツそうに見えたが、歩いてみると大した事なく拍子抜けである。木の変った形容を楽しみながら歩いていると、やがて素晴らしいブナ林になる。この辺りが一番のお勧めかもしれない。一旦大きく下って上り返す。次のピークが三十三間山の山頂だと思ったが・・ウソである。(--;) 「今度が山頂じゃなかったら許さん!」皆さん、何度も騙されてしまって怒りが込上げてきたようだった(笑)
やっと道の前方に山頂の標識が見えてきて安心する(笑) 思ったより長い道だった。山頂に着くと、ちょうど反対から三重県から来られたパーティの方達と出会う。つかさんが、この三角点の面の位置がおかしいと説明する。字が書いてある面が南じゃないといけないらしい。草原の風の状態を聞くと穏やかだという事なので、記念写真だけ撮ってもらって草原で食事をする事にした。山頂から少し下ると目の前に広がる素晴らしい草原と展望!初めてのつかさんは感激の様子だった。
草原に下りると、登山口で会った丸岡の御夫妻がちょうど下山するところだった。またしばし雑談してお別れ。私達が雑談している間にみれさんとつかさんが昼食を作ってくれていた。すいませんねぇ、いつも食べるだけで。。f(^-^;  草原がこんなに穏やかなのも珍しい。今日のみれさんの鍋もまた特別に豪華であった。食後のコーヒー付きだ。これもつかさんのおかげだろう(笑) 私達男だけだったらラーメンが関の山だ。つかさんからデザートも戴き、またもや満腹状態。(^_^;) 展望を楽しみながら昼食は格別だった。ありがとうございます。 
若狭町や、奥には日本海が見える
小浜の多田ヶ岳や青葉山方面
目とお腹を満たされて下山する。ササが広く刈られていて道標もないので、うっかりすると倉見への分枝を通り過ぎてしまいそうである。切られてしまった夫婦松まで一気に下る。紅葉はこっちの尾根の方がキレイな気がした。「最後の水場」を過ぎ、ミツマタが植えてある所をつかさんに案内して林道へ出る。あとは駐車場まで沢や奇岩を見ながらダラダラと歩いた(笑) 駐車場でみれさんとお別れし、つかさんに私の車を取りに行ってもらいその場でお別れする。
林道脇の沢、射し込む光がキレイだった。
つかさんとまだ続く晴の山行!(笑) 今日は思わぬコースを歩けて大満足で、また変化のある道で大変面白かった。いろいろと御世話になり、何やかんや言っても皆さんには頭の上らない私めでありました。。(^^ゞ ありがとうございました。

倉見の駐車場と能登野林道口間は約30分ぐらいで歩けるので、ピストンでは物足りない人にはお勧めのコースだと思います。
<休憩を含む行程時間>
能登野林道発(9時00分) → 林道終点(9時35分) → 能登越(峠)(10時40分) → 山頂(12時10分)
→ 草原で昼食(12時25分〜13時50分) → 夫婦松(14時15分) → 倉見の駐車場(15時10分)

<所在地>
福井県三方上中郡若狭町  MAP
簡単なコース案内