西方ヶ岳(764.1M) 7月24日(火) 曇のち晴  単独

最近は所用が多く、また休みの天気が悪かったりしてなかなか山に行けない。今日は夜勤明けだが天気もまあまあなので、根性を少し入れて出かける事にした。近場なのだがどこに行こうかと悩んだが、今年はまだ行っていない西方ヶ岳に気分で決める。ここのササユリは立派で数も多いのだが、もうこの時期では花は何も期待できないだろう。もしかしたら、間違ってナツエビネなんか咲いてないかと・・甘い期待なんかすると少しは気分的に楽しめるものだ。
8時過ぎにコンビニでおにぎりだけを仕入れて、気比の松原を抜けて敦賀半島の海岸線に入る。二村を過ぎた辺りで前方にスカッと西方ヶ岳が見えるのだが・・あら〜 8合目ぐらいから上はガスの中である。ガスは友達だが久しぶりの山の時ぐらいは遠慮してほしいものである。常宮神社の鳥居を潜った所の駐車場に停める。準備をして常宮神社の本殿にて手を合わせる。ここは本来安産の神様であるが・・ このレポを間違って読んでる方々にもおそらくもう縁がないと思われる?(^^ゞ 村の中を抜けて登山口へ向う。手押し車を引いた御老人が明るく挨拶をしてくれる。こうした雰囲気は、都会慣れした私には安らぎを与えてくれる(ウソです) 今のところは涼しいが、だんだんと暑くなるような気配である。まだ青い稲を見ながら小屋の横から登山道へと入る。終りかけの一輪のヤブカンゾウのオレンジの花が見送ってくれる。
階段の手前右に折り畳みの自転車が木に括り付けられている。おそらく蝶螺ヶ岳からの縦走者のものだろう。寝不足であまり入らない気合を入れて、ハイプラステップの急坂の階段を登って行く。すぐに汗が流れてくる。先を見上げると頭にくるので、花も何もない道を黙々と登る。最近行いが悪いみたいなので、久しぶりに奥の院に寄ってみる事にする。大きな岩を上り、一旦下って鉄製の階段を上がると、こんなとこに!というような岩の隙間にひっそりと祀られている。手を合わせ、戻って奥の院展望所から景色を眺めてみる。眼下に常宮や沓の集落、青空も広がってはいるが・・山頂付近はやはりガスのようだ。(^_^;)
急坂が終わって緩やかな尾根道を行く。そよぐ風が心地よい。相変わらず花はほとんどないが、道脇にトンボソウが2〜3株咲いているのを見つける。色が草と同化しているので分かりにくいが、ラン科の花である。よく見ると、とてもユニークでトンボに確かに似ている。花崗岩の岩がゴロゴロと現れ、この山独特の雰囲気になってくる。約1時間でほぼ中間地点の銀名水に着く。岩穴から水がチョロチョロと流れている。ここで小休憩、バンダナは水の中から拾い上げたような状態で、しっかりたっぷりと汗をかかせてもらった。冷やしたオレンジを食べ、水分や塩分を意識的に摂る。最近は特にこういう事に気を使うようになってきた。・・やっぱトシなんやろうか?(^_^; 私の芳しい汗の臭いを感知したアブ?が、私の周りをグルグルと飛び回り出す。やっぱり・・こんなのしか寄って来ないのか。。
この先、オウム岩まではなかなかの急坂である。滑りやすい濡れた赤土なので、足元に注意をしながらマイペースで登る。花はなく、コアジサイの葉が青々と茂っているだけ。だんだん虫が纏わりつくようになってくる。ヘタをすると、口の中まで入ってくるのでたまらない。4〜5匹は食べてしまっただろう。・・苦い!(^_^;) オウム岩からの展望は大した事はない。隣の三内山がはっきり見える程度だ。ナツツバキの白い花弁がポロポロと落ちている。
急坂が終わると稜線に出る。ササや小さいながらもブナなどの木が現れ、雰囲気の良い道になってくる。後方から熊鈴の音が聞こえ、一人の年配の男性が登って来られたので先に行ってもらう。立ち止まると見かけた事のあるようなアブが寄ってくる。御丁寧にも下からお供をしてくれてるヤツだろうか?あるいは・・リレーでもしているのか?(^_^;)
先に行かれた男性がいるだけで、他には誰もいない静かな山頂だ。すぐ標識の横から岩場に行ってみるが、展望はやはり霞んで敦賀湾の対岸さえ微かに見える程度だ。風が気持ち良く虫がいないので、ここで少しのんびりしよう。崩れたら一巻の終わりだが、どうせこの先大した事のない人生だ。保険が入る家人も喜ぶかもしれない。・・なんてアホな事も考えてしまう。(けっしてアホな事じゃないかも?(^_^;) 海を見下ろしながらのビールは格別だ。蝶螺ヶ岳方面はガスで見えなくなってくる。
敦賀湾
蝶螺ヶ岳方面
山頂に戻って付近を探索してみる。小屋も覘いてみるが、ホコリが溜まっていてお世辞にも快適とは言えない。穴の空いた葉の上に多くの虫がいるのに気が付く。よく見ると、コガネムシ?がお馬さんごっこをしている。真昼間からご苦労さんだが(笑)何十匹もこんな格好しているのは、面白いというか・・奇妙な光景である。セミの抜け殻などもあり、北陸はまだ梅雨が明けてないが夏の雰囲気を十分感じさせてくれる。そのわりにはセミの鳴き声が聞こえないのだが? オカトラノオの白い花がこの付近だけ多く咲いている。写真を撮っているとまたもや虫の大群に囲まれてしまい、逃げるように山頂を後にする。(^_^;)
花を探しながらゆっくり下るが、残念ながらそれ以上の花は見つけられなかった。だんだんと青空が広がってきて陽射しがまともに当たって暑い。またもや大汗をかいての下山になった。まあ、季節柄仕方がないよなぁ。。(^_^;)


リョウブ オトギリソウ オカトラノオ
休憩を含む行程時間>
登山口(8時43分) → 奥の院(9時05分) → 銀命水(10時13分) →
山頂(10時45分〜11時57分) → 銀命水(12時27分) → 登山口(13時05分)

<所在地>
福井県敦賀市 
 MAP
トンボソウ





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