竜ヶ岳(1099.6M) 平成22年5月22日(土) 晴  kayoさん
鈴鹿セブンマウンテンの最後の竜ヶ岳を、長い間意図的に残してあった。その大きな理由は、シロヤシオの花の最盛期に行きたかったからである。遠くから見るシロヤシオが咲く景観を「まるで羊の放牧、群れのようだ!」などというふうによく例えられる。ただ、kayoさんのように「何でそんなとこで羊を飼っているのだろうか?」なんて誤解すると、間違いなく大笑いをされる(笑) だが、そういう正直なところも素敵だと・・今後の身の安全ためにも、フォローだけは忘れずにしておきたい(笑) 今日は天気も良く、時期的にもピッタリ!というような最高のシチュエーションになったわけだが、残念ながら今年のシロヤシオは裏年という情報が流れていた。去年は豊作で最高だったらしく行きたかったのだが、天気や都合が合わずに断念した。サラリーマンにとって、短い命の花を追い駆けるのは非常に難しい。しかし、そんな事を言っていると短い人生、何時までも行けないというような事態にもなる。花は半分諦め気分で思い切って最後の宿題を片付けに出掛けた。kayoさんも、竜ヶ岳は久しぶりらしい。「私をシロヤシオと思ったらええやん!」とでも言い出しそうな雰囲気があったが、そうなると、またそれはそれでややこしく難しい話になってしまう。(^^ゞ\(`o'")

7時半頃に宇賀渓の入口近くの無料駐車場に着くと、すでに満車に近い状態になっていた。私と同じような甘い考えの人が多いのだろう。準備をして出発する。コースは、裏道〜山頂〜石榑峠〜小峠〜表道〜砂山とする。久しぶりに見る雲一つない素晴らしい青空に緑の草原風の稜線が少し見え、自然とテンションが上がってくる。有料駐車場でも数人の登山者が準備をしている。入口で入山届けを書くようにと言われるが、去年だったか事故があって厳しくなったのだろう。小さな店街を抜け、沢の音を聞きながら林道を暫く歩く。「鵜の巣」と書かれた東屋の先から裏道に入るのだが、ここまでの車道歩きの距離が長くもなく短くもなく、山登りに来たという気分になれるのにちょうどいい。

道は沢から離れたり、沿ったり、渡渉したりというの繰り返す。所々に黄色と赤の太い立派なテープが付けられているので、視力が弱い人でも迷うような事はないと思う。急坂にはロープも付けられている。確か去年の事故は、ベテラン登山者の男女2人がこの道から沢へ落ちて亡くなったという話だったと思ったが、確かに沢からかなり高い所に道が付けられている箇所がいくつかある。私はこういう話を聞くと、どうも頭からそれが離れなくなってしまう。道を見ながら歩きながら「何でそうなったのか?」と、しつこく考えてしまうのである。(^^ゞ

気温は急上昇中で汗が流れるが、湿度が低いのと沢を渡る適度の風が冷たく気持ちがいい。花は少ないが、岩上には黄色いヒメレンゲ
(コマンネングサ)の花が所々に咲いている。(右上の写真にマウス!)

はしゃいでいる三人のパーティーを追い越す。小さな滝が次々と現れ、清流を眺めていると心が洗われるようだ。昨今の災害で荒れているとの話も聞いた事があるが、あまり目立つような感じはなかった。沢沿いの道は小さなアップダウンが多く、滑り易いので気を使って鬱陶しく思った時期もあったが、今はその変化が面白く楽しく感じるようになった。私は今でも成長しているのかもしれない。(^^ゞ

詰めるに従って沢は浅く水量も少なくなってきて、だんだんと眩しい陽に照らされてくる。見上げると、新緑が輝き美しい。kayoさんも、その美しさに思わずカメラを向ける。

上は開け、真っ青な空が広がっている。稜線まで最後の厳しい急登。シロヤシオの木が見えるが、やはり緑一色のようだ。しかし、ここで早くも結論を出してしまっては面白くもくそもない。望みを最後まで捨てないのも気分的に大事だと思う。ここは見ないふりでもしておこう。。(^^ゞ

息を切らせながら上がると遠足尾根との分岐、左にさらに上がると美しい山頂が姿を現す。しかし、やはりどこも見渡しても白い羊がいない。緑の羊ばかりである。いくら裏年といったって、こんなに見事になくても許されるのだろうか?私は許したくない気持ちでいっぱいだった。。(苦笑)

花はないが新緑のシロヤシオの木を間近で見ると、これはこれで美しいものだ。さらによく見ると、一枚一枚の葉の淵が少し赤いのも色っぽい
(笑) よく見ながら進むと、極僅かな花を付けた木がどうにかあった。(両上の写真にマウス!)

山頂方面から歩いて来る人と擦れ違うようになるが、皆さんも花がなくてがっがりした様子。少し早かったという話も聞こえたが、花芽がないのだからそういう問題ではない。

涼しい風に吹かれながら、快適な草原状の道を歩く。山頂への最後の登りで何度も振り返るが、天気がいいわりには展望は霞んでいて良くない。後から知った事だが、かなりの黄砂が飛んでいたらしい。(両上の写真にマウス!)

広々とした山頂に着く。すでに数人の登山者が休んでいる。これで一応セブンマウンテンは制覇で、気分は爽快だ。今日は酷く霞んで写真にならないが、360度の展望が広がっている。

涼しい風がちょうどいい。今回の昼食は全てkayoさんお任せという事で、御馳走になってしまった。
(^^ゞ ふとkayoさんの足元を見ると、登山靴がかなり傷んで破れかけている。「そうなんやって!靴は破れかけているし、ズボンのポケットも破れているし、風呂のボイラーは壊れたし・・もう最悪!」 まあ、逆境に負けず、逞しく生きてほしい!と言うしかない。f(^-^;  (両上の写真にマウス!)

何時までもいたい心地良い気分だったが、そういうわけにもいかない。石榑峠へ向けて出発する。眼下に峠の車道がよく見えるが、かなりの急坂を一気に下って行く。この付近にもシロヤシオの木が多くあるが、同じように花は全く付けていない。

途中にある重ね岩。堂々とした風格の立派な岩だ。kayoさんだけ上ってみるが、風が強くて一番上までは止めておいたらしい。後から写真を見ていると、私も上れば良かったと・・ちと後悔!(^^ゞ

石榑峠に着くと、何台もの車が停まっていた。この峠へは滋賀県側からは来れるが、三重県側は通行止になっている。

峠から暫く所々荒れた車道を下る。kayoさんは道脇のゴミが気になるらしいが、こういう場所には古瓶はないらしい(笑) 小峠の分岐から、緩やかな沢を下って行く。

大きな堰堤を越えると砂山分岐。ここからの登り返しが急で辛い。尾根に上がると道は緩やかになるが、小さなアップダウンがかなり多く、なかなか山頂へ着かない。ヤマツツジの赤い花が目立って綺麗だ。

ようやく岩がごろごろした山頂に着くが、少し期待していた展望が良くない。回りの木が高くなってしまったのだろう。

すぐ下に階段状の遊歩道が延びている。できるだけ避けて尾根上の道を下るが、あまり長くなく歩道に合流してしまった。

石の階段状の広い歩道だが、これがまた少し長い。段差も大きい箇所があり、膝が気になる私には御世辞にもいいとは言えない。こんなとこを上がって見に行く人がいるのだろうか?と、大きな御世話だろうが心配してしまう。(^^ゞ

車道に下りると、すぐに店街の道に出る。楽しそうに遊んでいるファミリーを見ながら車に戻った。


シロヤシオの花は残念だったが、これは最初から諦めていたので仕方がない。変化あるホタガ谷も良かったし、涼しい風に吹かれての草原状の歩きは格別だった。セブンマウンテンに相応しい山で、かなり強い印象が残った。次は、必ず白い羊ちゃんに・・(笑) 感謝♪ 
 <休憩を含む行程時間>
 駐車場(7時50分) → 裏道登山口(8時15分) → 遠足尾根分岐(10時00分) → 山頂(10時40分〜11時45分)
 → 重ね岩 → 石榑峠 → 小峠 → 砂山分岐(13時10分) → 砂山(13時50分) → 駐車場(14時45分)
 
 <所在地>
 三重県いなべ市
  MAP  GPS軌跡






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