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霊仙山(1083.5M) 4月13日(木) 曇  つかさん
9日の日曜日に霊仙へ行った人の話では、西南尾根には福寿草が所狭しと咲き乱れ、ちょうど見頃だったと言う。残念ながら土曜日に雨で行けなかったつかさんを、今度は私が霊仙へ案内する事になった。予報は曇だがかなり微妙だ。朝6時半に敦賀インターで待ち合わせるが、やっぱり小雨が降っている。私達にとってはこれが宿命なのか。。(^_^;) R8で県境を超えて木之本近くになってくると、雨が止んで空も明るくなってくる。ついでに心もちょっと明るくなる(笑) しかし、ガスかなり下までかかっている。今日は花目的!雨にさえ降られなかったら良し!と・・覚悟を決める。湖岸道路で彦根を抜けて今畑へと向う。今日のコースは、今畑〜笹峠〜西南尾根〜山頂〜汗フキ峠〜落合の周回コースである。但し、雨が降ってきたら即撤退だ。(^^ゞ
登山口の道路脇に大阪ナンバーの車が1台停まっている。どうやら私達だけではないようだ。準備をして出発しようとしたら、今度は岐阜ナンバーのワゴン車が来た。7〜8人は乗っているようだった。こういう天気に人が多いのは心強いものである(笑) 今畑集落跡へとジギザグの道を登っていると、つかさんが、「この上に集落があったなんて信じられへんなぁ、毎日登山しとるようなもんやね!」 私も同感である。おまけに雪が降ったらどうするのだろうか?と、いろいろと考えているうちに自然と目頭が熱くなってしまった。(一応マジに) 花に注意しながら歩くとすぐに福寿草がお目見えになるが、茎がかなり伸びていてどうも不自然。やっぱり福寿草は私のように低姿勢が似合う。(^^ゞ 石垣にはネコノメソウが張り付いている。
集落跡を過ぎて杉林に入ると、小さな白い花に目が止まる。今日の目当ての一つのミスミソウだ。しかし開いているのは極僅か。それもお肌の曲がり角をとっくに過ぎたような花びらだ。とり合えず写真を撮っておくが、これが後から大正解だった。この先は全部蕾ばかりだったからである。
笹峠に近付くが、残念ながら西南尾根は下からガスで全然見えない。右側の鍋尻山はよく見えるのだが。。笹峠で休憩していると、後の方から賑やかな声が聞こえてくる。登山口で見かけた岐阜の団体さんだ。
ラッキーにも、一瞬だけガスが上って西南尾根が姿を現してくれた。近江展望台までの急坂を登る。だんだんと幽玄の世界になってくる。(^_^;) ミスミソウの蕾がいたる所にあるが・・全て蕾状態だ。これが天気が良ければ咲き乱れているのだろう。かなり残念だ。つかさんがおヒル様を見つける。一瞬身体が硬直したが、寒さのせいかまだ冬眠中のようである。(^_^;)
近江展望台に着くが、展望はまったくナシである。今日は花目的!と・・何度も自分に言い聞かせる(笑) 後から来た団体さんもここで小休憩のようだ。
しかし、近江展望台から先の展開は想像以上に凄かった。もういたる所に福寿草がボコボコと咲き乱れているのである。近江展望台までは、一株も無かったはずなのに不思議だ。団体さんの御婦人から飛び交う黄色い声!(笑) 周りは福寿草だらけ。行けども行けども福寿草。最初は熱心に写真を撮っていたつかさんも終いには、「こんなんキリがないでー!」とお手上げ状態!(笑) ほんとにその通りである。こんなの熱心に撮っていたら、山頂に何時着くか分からない(笑) 青空の下もいいが、ガスの中のしっとりした福寿草もまたオツなものである。・・強がりではけっしてないけど。。(小声) オレンジ色に近いものからレモン色に近いものなど・・花によってそれぞれ同じ黄色でも微妙に違う。私は中でも透き通ったようなレモン色に近いのが好きだな。石灰岩のゴツゴツしたカレンフェルトの歩きにくい道だ。うっかり余所見をしながら歩いていると躓いてしまう。
ミスミソウ
思ったよりあっさりと南霊岳に着いてしまう。実際にはそれなりに時間がかかっているのだが、福寿草のおかげで充実した時間になったのだろう。あるのとないのとでは大きな違いだ(笑) 展望は最高点ピークが少し見える程度だ。道脇には福寿草がまだまだ続く。途中で大阪ナンバー車の持ち主の単独の御婦人に会う。ガスが酷くて山頂から径塚山へのルートが分からず、引き帰してきたと言う。「なんなら私達と一緒に行きましょうか?」と声をかけたが、しばらく考えたうえでやっぱり西南尾根を戻ると言う。(^_^;) 
ガスの中の最高点ピークを過ぎてようやく山頂に着く。後を歩いて団体さんも到着する。周りの岩下には福寿草がまた咲いている。相変わらずガスはたっぷりあるが、風はなく穏やかだ。しばらくすると、明るくなってきて西南尾根の全容が見えてきた。「おー!!!」という歓声がみんなから湧き上がるがる。ガスの中に長時間いると、目の前の尾根がちょっと見えただけでも嬉しいものである。その気持ちがよ〜く分かるなぁ、・・私もだ!(^^ゞ 穏やかなので、小屋まで行かずにここで食事をする事にした。男同士の食事はあっさりしたものだ(笑) 
山頂と経塚山との間にはまだ雪が残っている。少しだけ私達より早く出発した団体さんがもう見えない。ショートカットしたのだろう。山頂からの下りはドロドロでツルツルである。転んだらただでは済まないので慎重になる。(^_^;) つかさんが、「泥用のアイゼンが欲しい!」と・・呟く(笑) 経塚山の山頂の分枝から汗フキ峠へと下る。北斜面にはまだ雪が残っている。その雪融け水が登山道へと流れてくるようで始末が悪い。ほんとにドロドロ状態の道である。またもやつかさんが、「泥で靴が重たくなった」とか・・言い出す(笑) お虎が池もガスで神秘的だ。
お猿岩と呼ばれる所から急坂が始る。右側に歩きやすい迂回コースが新設されていたようだが、なぜか元のコースを選んでしまう。(^^ゞ 岩石地帯の急坂!おまけに泥で滑りやすくて緊張の連続だった。見晴しは大した事がない・・見晴台に着く。ここから汗フキ峠までミスミソウに注意しながら下るが、汗フキ峠の少し手前で葉だけの群生を見つける。(^_^;) 残念ながら少し遅かったようだ。
大洞谷へ下りて落合集落へと向かう。ダラダラとした長い沢沿いの道に、自然と言葉数が少なくなる(笑) 落合集落に入ると、目的の一つであるセツブンソウ探しだ。教えてもらった場所がようやく分かり、一歩踏み込むと・・凄い!辺り一面セツブンソウだらけある。何でここだけに群生しているのか不思議で仕方がない。花はほとんど終盤に近く、精気に少し欠けるがそれでも十分である。なるべくキレイな花を探しながら撮る。ザックなんかジャマなので下ろしてしまう。30分ぐらいは撮っていただろうか?つかさんもそろそろ飽きてきたようだ。しつこく撮っている私につかさんがとうとう痺れを切らし、「もういい加減に行くぞ!」と。。仕方がないな、今回はこのへんで許してやろう!(笑) 大満足して車へと戻った。
山頂から最高点ピーク
山頂から西南尾根
ネコノメソウ
オ二シバリ
ミヤマカタバミ
スズシロソウ
<撮影・休憩を含む行程時間>
今畑登山口(8時00分) → 笹峠(8時55分) → 近江展望台(9時55分) → 南霊岳(11時00分)
→ 最高点(11時25分) → 山頂(11時40分〜12時25分) → 経塚山(12時40分) → お虎が池(12時55分)
→ 見晴台(13時20分) → 汗フキ峠(13時55分) → 落合(14時25分〜14時55分)

<所在地>
滋賀県犬上郡多賀町  MAP
展望はダメだったが素晴らしい花達に大満足だった。心配していた雨にも降られずに、行って本当に良かったと思う。つかさんにも大変御世話になりました。