霊仙山(1084M) 10月11日(水) 曇  チーさん

チーさんとの10月の定期は、リュウノウギク目当ての霊仙山で即決!以前から見たいと思っていた私もチーさんも、このヒルが消えかかる?時期は初めてである。山頂にはもうほとんどなく、西南尾根に行かないと見れないだろうとの情報もあった。今畑から西南尾根〜山頂〜汗フキ峠の周回コースはいつもの事なのだが、チーさんが大洞谷はヒルが絶対いるので通りたくないと言う。仕方がないので西南尾根のピストンという事にしておいて、後から無理矢理に周回にすればいいと企んでいた。(^^ゞ

曇のち晴の予報だが雲が厚く、彦根に着く頃には霧雨が降り出してきた。ここで私は大きな失敗をした事に気が付く。雨具をザックに移し忘れたのである。(^_^;) 天気はだんだん良くなるとは思うのだが、長い行程はどうも不安である。仕方がないのでコースを変更して、最初にチーさんが提案していた樽ヶ畑からのピストンにする。天気が大丈夫なら西南尾根まで足を延ばす事にして。。一応、コンビニで簡易雨具を購入して醒井へ向う。
醒井の養殖場を過ぎて登山口に着くと、すでに2台の先客さんがいた。すでに雨が上がっているが、どんよりとした雲が覆っている。「私は霊仙と伊吹には相性が良く、ピーカンの時しか知らへんねん!」と、チーさんが私に冷めた視線を投げかける。(^_^;) 返す言葉がないほど私は反対にメチャクチャ相性が悪い。今まで山頂からの遠望を見た事がないのである。・・またまた今日もか。。(T-T)

寒いぐらいの冷気漂う中を出発!チーさんが東屋で杖を拝借し、「じゃぁ〜ね!」と・・猛ダッシュ!ヒルに負けまいと真剣そのものである。常にそういう気持ちを持っていただきたいものである。\(`o'")  沢沿いの道は、苔生した岩や石が多く滑りやすい。またコケてチー(血)を流しても、期限切れの特大の絆創膏はもうない。\(`o'") 何だか今日の私は冷静である。
今日は無人の小屋を過ぎ、沢から離れて斜面を上がるがチーさんのスピードは衰えない。まるで顔の前にぶら下がった人参を追いかける馬のようである。・・ちと例えが適切でないかもしれない。\(`o'")

あっという間に汗フキ峠に着く。大洞谷を覗き込み、ここは絶対ヒルが手招いている!と、チーさんが怯えた表情で言う。あわよくば、強制的に周回しようと企んでいた私の気持ちが揺ぐ。(^^ゞ 取り合えずヒルに好かれてないか?お互いチェックするが、どうやら大丈夫のようである。
イブキトリカブトや、ナギナタコウジュがちらちらと咲く道。涼しくて非常に快適である。チーさんはまだ油断できないのか・・足を止める事をほとんどしない(笑)

見晴台の手前で先客の御婦人さん達に追い付く。「ガスを見る見晴台なんて初めて〜!」 ・・分かったから、もう言わんでよろしい。(^_^;) またヒルのチェックをすると、チーさんのスパッツの上を一匹だけニョロニョロ。私のズボンの裾にも元気のないのが一匹!御婦人さん達は、「これがヒルですかぁ!?」と・・慌てて自分の足元をチェック!若干若い私達の方に分があった?ようである(苦笑)
展望のいい迂回路がすっかり主道になっていて、旧道へは踏跡さえ消えてしまっている。そりゃトラロープに掴まるより・・景色に掴まる方がいいもんね。今日は真っ白な景色だけど。。(^_^;) ベニバナボロギクがボロボロと咲いている。

お猿岩を過ぎ、ガスの中にぽっかり浮ぶ鳥居。「こんな幻想的なお虎ヶ池も初めてやわ〜!」「感謝せぇ〜よ!」 ・・ま、そう言い返すのが精一杯である。(_ _;)
どんどん白が(ガスとも言う)濃くなっていく。石灰岩のごろごろした緩やかな道に変わり、トリカブトの化石を見ながら歩いているうちに・・思っていたより早くひょっこりと経塚山に着いてしまった。数メートル先が霞む特別な世界である。カッパを着込むほどではないが、霧雨のようなものが若き?肌を濡らす。

気分的にはあまり進まないが、山頂へと足を向ける。リュウノウギクだけを楽しみにして。。
最高点との分枝から、道から外れて手分けして真剣にリュウノウギクを探す。しかし、白っぽい石灰岩の大地は無情にも冷たい。葉すら見つからないのである。やっぱり西南尾根まで行かないとダメなのか?山頂には一人の男性の方が休まれていたので聞いてみたが・・私達と同じコースだった。(^_^;)

チーさんは花を探してどんどん斜面を下りて行く。ほぉっておいて石灰化するのも霊山にはいい迷惑なので、呼び止めて取り合えず昼食にした。
いい加減に魚屋も廃業したいのだが、ちょうど知り合いから旬のアジの干物を貰ったとこである。いつもタイミングがいいんだわ。けっして 「日本海 VS 瀬戸内海」 なんて意識はしていない。そろそろ強敵の明石のタコが出てきてもいい頃だが、気を使ってか他に手の込んだ物を用意してくれる。余り物だとはけっして思っていない。(^_^) すぐ食べたい気持ちは分かるが、「はよ焼けんかい!」と箸を叩いて叫んでも、日本海の魚は繊細だから無駄なのよ(笑) 山頂から数人の声が聞こえてきて、先程の御婦人さん達も到着したようである。・・恥かしい臭いは届かないだろう。(^^ゞ

だんだんと空が明るくなり、ガスが晴れてきて周囲の景色が見えてきた。お虎ヶ池の鳥居もはっきり見える。「どこ?」「あそこ!」「は?どこどこ?」「だからあそこやって!」 ・・お願いだから、私の指の指す方を見て欲しいの!(苦笑) やっと「あった!見えた!」はいいのだが、すぐにまた憎きガスで見えなくなってしまった。・・写写写真を!?(^_^;)
さて、骨だけが残ったところで、骨と一緒に・・ いや、チーさんと西南尾根へ花探しに出掛ける。(^^ゞ 最高点もやはり濃いガスの中。さらに進み、チーさんが途中でザックをデポする。これは後で分かった事なのだが、私が周回すると言い出すのを阻止するための策だったのである。これはお見事!凄い読みである。さすが年の○だ。\(`o'") 初めにも書いたが、実際ガスが晴れて展望が良くなったら、強制的にでも周回しようと企んでいたのである。(^^ゞ

左斜面が切れ落ちた箇所にさしかかると、テンニンソウやナギナタコウジュが咲き乱れる花園。可憐なヒメフウロも咲いている。ふと斜面を覗き込むと?・・ガスに揺れるリュウノウギクが!!! ようやく見つけた。ガスかあの世か分からない世界をさ迷った甲斐があったというものだ。写真を撮りに下りて行けなくはないが、危険なのでもう少し先まで様子を見に行く。 
緩やかな斜面に多く咲いている所があった。辺りには何とも言えない匂いが漂っている(よく匂います) 一生懸命に写真を撮り出すが、いくら頑張ってもなかなか思うように撮れない。・・ま、これは腕の問題だが。。(^^ゞ 「バックに青空が欲しいなぁ!」 ・・また言うたな!(_ _;)

うだうだ言いながら・・いくら撮ってもキリがないので、「もう行こまいかぁ!」
戻る途中、だんだんとまたガスが晴れてきた。ちょっとした忘れていた神のサービスか!?
山頂への分枝に戻ると、今日初めて姿を現す経塚山が!

経塚山から振り返ると、勢いよくガスが流れている。「凄い!まるで高山みたい!」 ・・どうも素直に受け取れない私がいる。。f(^-^;
汗フキ峠へと戻る。少し下界も見えてきた。陽が射してきて、木の葉が青々と輝き出す。紅葉の頃は素晴らしいだろう。汗フキ峠からはまたもや全力疾走!下山はセーフであった(笑)

残念ながら、またガスの霊山だったが目当ての花が見れて満足!次回こそは絶対・・(苦笑)
ナギナタコウジュ ヒメフウロ アケボノソウ
イブキトリカブト テンニンソウ ベニバナボロギク
 <休憩を含む行程時間>
 登山口(9時05分) → 汗フキ峠(9時22分) → 見晴台(9時55分) → お虎ヶ池(10時40分) → 経塚山(11時08分)
 → 山頂(11時34分〜13時05分) → 最高地点(13時19分) → 西南尾根口(13時40分〜14時10分) → 最高点
 → 経塚山(14時45分) → 汗フキ峠(16時03分) → 登山口(16時20分)

 <所在地>
 滋賀県米原市樽ヶ畑  MAP





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