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リトル比良(岳山・鳥越峰・岩阿沙利山・嘉峰ヶ岳・滝山) 10月10日(火) 晴  チーさん
チーさんとの10月の定期山行であるが、私がいつものように早く出れない。どこへ行こうかと散々悩んだが、アクセスのいいリトル比良に行こうかという話になった。リトル比良とは、比良山地の一番北に連なる低山の総称である。縦走もできるし、途中から下りる事もできる。どうするかはその時の成り行きに任せる事にした。こういういい加減なところは相変わらずである。(^^ゞ チーさんの電車より少し早く着いたので、登山口のある高島市音羽に偵察に行く。高島駅から5分程の距離である。登山道は大炊神社の横から入っていくが、この近辺に登山者用の駐車場はない。神社の前に空地?(どう見ても個人所有)があったので、近所の人に聞いてみると「まあ、ちょっとぐらいええんちゃうか?」という話である。滋賀県人は大好きだ(笑)
高島駅に戻ってチーさんを乗せて再び向う。「1時間遅いと都会は混んでかなわんわ!」みたいなイヤミ?を聞きながら。。(^_^; 神社にはキレイなトイレもあるし、前には登山ボックスもある。準備をして9時前に出発。左の写真で、大きな石灯篭を押して?いる針金さんが分かるだろうか?(笑) 広い道から登山道へと入っていく。シダが生い茂る緩やかな道。左右にはいろんなテープが張り巡らされている。ここは松茸が採れるらしいが、生憎安上がりにできている私はそういった高級な物には興味がない。クモの巣の駆除のためにチーさんを先に歩かせるが、私の方が遥かに大きいのであまり役には立たない(苦笑)
やがて石灯篭のある開けた場所に出る。今日は快晴で、高島市の町並や琵琶湖が見渡せる。「もうここでええわー!」と、心にもない事をチーさんが呟く。少し上ると、右に大きな白い岩のようなものが見えてくる。「白坂」と呼ばれている風化した花崗岩地帯である。せっかくなので、ちょっと上ってみる事にした。
表面が砂状で滑りやすい。「こんなん上れんわ!」と、早くもチーさんは泣きモード(笑) 「はん?なんでこんなとこが上れんの?」と・・ちょっとイジメさせていただく。。(^^ゞ 四苦八苦しながらどうにか上ってくる。さすが浪速のど根性!しかし、一番上まで行ってみたもののそれ以上の道はなさそう。「やっぱりまた下りなあかんわ!」「オメェー!殺したろか!」m(_ _)m 今度はまた大泣モード。ずるずるとウンチスタイルで滑り下り、どうにか登山道に合流する。「まあ、なかなか楽しかったな!」\(`o'")
かっての参道の名残りの石段、風もなく天気が良すぎて汗が吹き出る。「弁慶の切石」なんていうのもある。弁慶は日野山でも岩を切ってるし・・ほんとに岩を切るのが好きなヤツだ(笑) 岳観音堂の残骸を過ぎると本格的な登山道。大岩、奇岩をすり抜けるように急坂を登る。
稜線に出ると穏やかになり、左に高く鳥越峰(とりごえみね)が見える。ちょっと風が出てきて助かる。まだかまだかと稜線を行くと石の中に石仏があり、ひょっこり岳山(だけやま565M)と書かれた山頂に。木立に覆われていて見晴しが悪い。
さらに稜線を行くと、前方に見える鳥越峰の少し下にオウム岩と呼ばれる大岩が見える。「見えたぁー!」 私より高い目(コンタクト付き)なんだから見えなくては困る。\(`o'")  見た目、急坂を覚悟していたが、道がうまくジグザグに付けられていたのでわりと楽にオウム岩に着く。
大きくせり出したオウム岩に上ると、それはもう絶景の一言で素晴らしい展望!目の前には蛇谷ヶ峰、左奥にはコヤマノ岳や武奈ヶ岳、右には琵琶湖や湖北の山々、それに霞む伊吹山。眼下には高島や安曇川の街並。秋の陽射しを受け、あまりの展望の良さについつい長居をしてしまった。少し行くと鳥越峰(702M)
コヤマノ岳や武奈ヶ岳
琵琶湖に高島や安曇川の街並
蛇谷ヶ峰
花崗岩の大岩、奇岩が点在する風景は西方ヶ岳に似ている気がする。岩阿沙利山(いわじゃりやま)に近付くにつれてブナの木が多くなってくる。一旦かなり大きく下るが・・このまま下に降りてしまうんじゃないかとちと不安になる(苦笑) 汗をかきながら急坂を登り返すと、岩阿沙利山(686M)の山頂。ここも見晴らしがよくない。ここで昼食にする事にし、早目に切り上げて北小松まで縦走する事に決める。
武奈ヶ岳
山頂から左の脇道に入って少し行くと、仏岩と呼ばれるこれまた大岩があり、ここからの展望もまた素晴らしい。
山頂から急坂を20分程下ると、鵜川越(うかわごえ)に着く。ここから鹿ヶ瀬に下りて、バスで音羽に戻る事もできる。すぐに林道が横切っているので、渡ってまた登山道へと入る。
当然ながらまた登りである。そろそろウンザリ気味。(--;) 道が緩やかになった左に、一部木が伐採されている所があった。後で分かったが、ここがどうも嘉嶺ヶ岳(かねがだけ)だったようだ。(^^ゞ ここでチーさんが「こっちにキレイな道があるよ」と歩き出す。しかし、雰囲気的に(笑)どうも私の方が当ってる気がするので呼び戻す。結局私の方が正解だったが、チーさんが迷うのが得意だというのが少し理解できた気がする(笑) また登りが続く。三角点のない滝山(たきやま)の山頂は、道から左に少し入った所にあった。木に覆われて全く景色は見えないが、この縦走の最高点(703M)になる。
小さなアップダウンがあるものの、優しい午後からの木洩れ日を浴びて緩やかに下っていくと寒風峠(さむかぜとうげ) ここから左に折れてオトシと呼ばれる湿地帯を抜けて涼峠(すずみとうげ)へと向う。少々分かりにくい道だが、テープを頼りに緩やかに下っていく。
涼峠からは僅かに志賀の街並や琵琶湖が見える。ここから深く掘られた古道のような道になる。ここはどうやって歩こうかといろいろ試みるが、やはり溝の中を歩くのが一番歩きやすかった(笑) 「お前はクモか!」とか、散々チーさんから罵声を浴びせられたが。。(^_^; これを過ぎると道は一気に下るようになる。
雄滝
雌滝
揚梅ノ滝(ようばいのたき)への分枝に着く。右斜面奥には雄滝の一部が見える。ここからの琵琶湖方面への展望もなかなか良い。滝へと向う。まず最初は雄滝で、高度差のある岩を滑るように流れる水が美しく見事である。左岸の滑りやすい岩を慎重に下っていくと雌滝。雄滝に比べると高度差はないが、落ち着いた雰囲気である。男と女に例えるとどうであうか?(微笑) 階段を少し下ると車道に出、すぐ比良げんき村がある。縦走が終り、北小松駅まで30分程の道程を歩く。尼崎へ帰るチーさんとお別れし、一駅だが近江高島駅まで電車で戻り、夕暮れが近付く道を音羽へ車を取りにいく。
低山の縦走ではあるが、変化に富んだ実に面白いコースだった。天気に恵まれたのも感謝である。
<休憩を含む行程時間>
音羽登山口(8時50分) → 白坂(9時20分) → 岳山(10時15分)
→ オウム岩(11時10分) → 鳥越峰(11時42分) → 岩阿沙利山(12時20分)
→ 鵜川越(13時32分) → 滝山(14時05分) → 寒風峠(14時40分)
→ 涼峠(15時10分) → 揚梅ノ滝(15時40分) → 比良げんき村(16時10分)

<所在地>
滋賀県高島市  MAP