大長山(1671M) 10月29日(月) 曇  大姫さん
おーちゃんから、大姫さん(義姉)を山に連れて行ってやってほしいとの連絡が入る。話を聞くと初心者ではなく、平日休みなので同行してくれる人がなかなかいないらしい。山に行かなくてもクマにお会いできる地域なのでそれはよく分かる。\(`o'")  軽く承諾するが、よく考えれば大野の名門家の後継ぎの奥方、何かあったらタダでは済まないだろうと緊張が走る(笑)

大姫さんの希望の山は三ノ峰!天気が良ければ見頃の紅葉とで最高だろうと私も喜んでいたが、前日になって昼過ぎから雨の予報に変わってしまった。前日が最高の天気で、一足早く行ったおーちゃんからたっぷりと自慢話を聞かされたのに残念だ。大姫さんも悔しがっていたが、展望がダメでもどこか歩きたいと健気に言われる。いくつかの候補の中で、大姫さんの希望で大長山に決まる。大長山がダメなら赤兔山、それがダメなら取立山、これは天気が悪い日の奥越の山選びの基本なのか!?(笑)
朝7時に勝山の某所で大姫さんと待ち合わせ、初対面なので少し緊張。私でも最初ぐらいは紳士的に振舞いたいものである(笑) 少し早く来た大姫さん、義姉と言うのでもっと年配の方かと思っていたが、おーちゃんと同い年らしい(ま、年配には間違いない・・???\(`o'") ) 知的な雰囲気、上品な口調や仕草等・・山では初めてのタイプの方である。(問題発言だけど、レポお初という事で!(^^ゞ)

小原林道の入口で、この秋から徴収される事になった入山料300円を払おうとしたら、車一台ではなく一人300円なのである。100円の入浴割引券がいらないので、250円にマケてくれないかと言ってみたが?・・無理だった。横から大姫さんの冷めた視線を感じてしまう。(^^ゞ 久しぶりに小原林道を走るが、以前よりかなり道は良くなっているような気がした。お金を取るようになったのだから、当然といえば当然だろう。少し上がると、すっかり色付いた紅葉が目に入ってくる。さらに上がるに従って燃え盛る紅葉に、大姫さんも大喜びだ。危ないながらも余所見をしながら車を走らせ、いつものように登山口の上のスペースに車を停める。登山口のすぐ近くにも新しい駐車場ができていた。

まだ私達だけのようである。車から降りると、この時期初めて感じるような冷気がか弱い肌を刺激する。半袖の私を気遣ってくれる大姫さんだが、心配しなくてもすぐに汗をかいて見せよう。(^^ゞ 入口のお地蔵さんは可愛く飾られてる。これも入山料のおかげか?(笑) 峠の方を見上げると、やはりガスがかかっている感じである。ちなみに私は「ガス男」の異名もあると、肝心な事はすでに大姫さんには言ってある。(^^ゞ 緩やかな道を進むと、右の尾根が鮮やかに染まっている。  
落ち葉を踏み締めながら、小原峠へとゆっくり登る。ブナ、モミジ、ナナカマド、ウルシ等の紅葉が見事だ。ちょうどこの辺りが見頃だろう。大姫さんも何度も足を止め、その美しさに溜息をつき嬉しそうだ。今年の紅葉は当りらしいが、確かに以前来た時より格段といい。陽が当らないのでしっとりとした美しさを見せてくれる。
ひっそりとした小原峠、吹き抜ける風が落ち葉を踊らす。周辺の紅葉を見ながら少し休憩。他愛のない話をしているうちに緊張が解れてくる。だんだんとガスが上ってきたようだ。どうやら大長へ行っても大丈夫だろう。濡れて滑りやすい道に注意しながら下り上る。いくら慣れてきたからと言っても、「転んで汚れたら車に乗せへんでー!」ぐらいの冗談も・・まだ言えない。(^^ゞ

稜線の紅葉は少し終りかけの観もあるが、時々見事な木もあり楽しませてくれる。
木々の間や刈安山越しに大長が見えてくる。どうやら少しは展望が見れそうで安心する。(^^ゞ
刈安山からまた下って上り返す。アップダウンの多い道だ。少々汚れはするが、以前より泥濘が少なくなったような気がする。葉を落としてしまったブナが多くなる。大長山の手前のピークの上りの途中で、大姫さんも少し疲れが出てきたようなので、展望を楽しみながら休憩する。

赤兔山もガスがかかってなくてすっきり見える。経ヶ岳もほとんど、その左横に荒島岳も微かに見える。白山は・・陰も形も見えない(苦笑) 願教寺山が少し見えた程度で・・ほぼ全滅。でも、斜面や谷の紅葉が美しい。今日は最初から紅葉目当てなのに気が付く。f(^-^;
前方は経ヶ岳
最後の急登を凌ぎ、奥の山頂へ周囲の景色を確認しながら歩く。赤兔山や経ヶ岳、荒島や越前甲などは見えるが、大姫さんの後の白山などは厚いガスで覆われている。そのうちガスが流れて見える瞬間があるかもしれないと言ってみるが・・私が見ている限りそんな奇跡のような事は絶対ありえない。(^_^;) 相棒が悪過ぎたかもしれない。こんな日にこれだけ見えるのは、きっと大姫さんのパワーだろう。

それでもしつこく奇跡を信じ、少し寒いが展望のいい山頂で食事をする事にした。かなりの間、冷蔵庫で眠っていた鯖の糠漬け・・ 一般にヘシコと呼ばれる物だが(^^ゞ 美味しいと、かなり気に入ってくれたようだ。ヘシコが好きな人に悪人はいないと私は固く信じてる。ただ、だから何だ!?って言われれば、返す言葉などあるわけがない。(^_^;)

だんだん意味不明な文になってきたのに早めに気が付いた。f(^-^;  大姫さんから秘伝のおにぎりを頂き、熱いインスタントスープで体を温める。大姫さんが背中にホッカイロを貼ったのは、私だけの秘密にしておこう。\(`o'")  
越前甲方面
白山どころか・・そのうちパラパラと冷たい小雨が降ってきた。もう少し標高が高ければ、間違いなく霙か雪だろう。「カッパを着なければいけませんか?」なんて私にファイナルアンサーを求めても、それは犬や猫に道を聞くようなものである。(^^ゞ 雲は高いし明るいので大降りはしないだろう。念のため、上だけ着て下りる事にする。

前方に赤兔山を見ながら少し下りた所で、3人の男性が上って来た。こんな日に登っているのは私達だけではなかったと・・大姫さんがヘンな喜び方をする。やはり雨はすぐに上った。
下りは下りで、また違った景色を見せてくれる。紅葉もしかりで、見る角度や方向で変わり、また楽しませてくれる。
小原峠に戻ると、御夫婦らしき人が食事をしていた。やがて赤兔山から数人、小原林道から数人が来る。やはり嬉しいものである(笑) 天気が次第に崩れてくるので、赤兔には行かずに下山する。
上りの時よりも明るくなったせいか・・紅葉が一段と美しく見える。大姫さんも何度も立ち止まる。
                                          ・・別れを惜しむかのように。。


今回は大姫さんと初めての山行で、猫の皮を被った者同士・・ みたいな感じでどうにか上手くいったように思う(笑) 紅葉は林道から楽しませてくれ、天気のわりには内容はかなり濃く、大姫さんも大満足してくれたようで良かった。また機会があったらよろしくです。
 <休憩を含む行程時間>
 登山口(7時35分) → 小原峠(8時10分) → 刈安山(8時43分) → 山頂(9時42分〜10時32分)
 → 小原峠(11時45分) → 登山口(12時30分)

 <所在地>
 福井県勝山市北谷町小原  MAP






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