鬼ヶ岳(532M) 12月22日(土) 曇一時雨  チーさん
チーさんとの12月の定期山行、いつも天気でモメるが(^^ゞ特に冬場は大モメである。私が朝早く出れないので最初は湖北の山を予定していたが、珍しく南の方の天気が悪くなり急遽越前の国プランが浮上した。遥か昔の青春・キップだったというのも大きな理由である(笑) 敦賀でチーさんを乗せ北上する。何れ案内しなければならない日野山をと思ったのだが、ポツポツと降ってきたようなので鬼ヶ岳に変更する。ここなら何があっても安心だし、チーさんも名はよく知っているがお初の山になる。
登山口近くの路上に多くの車が停まっている。よく見ると、以前は駐車場代わりにしていた横のJAカントリー内が停められなくなっていた。どうせ周回するつもりなので、カントリー裏の登山用駐車場に車を停める。ここにも数台の車が停まっている。

ありがたくも雨は降っていない。準備をして駐車場奥から歩き出す。チーさんはいきなり丸太の上を歩かされて「初っ端から何さすねん!」とでも言いたそうだ。でも、しっかり足は上げていた(笑) すぐに本道に合流し、急登が始まる。所々ロープが垂れ下がる、岩混じりの気持ちがいいぐらいストレートな急登である。「何ちゅう山やねん!」なんて言葉がボソっと聞こえた気がしたが。。(笑)
出発が10時と遅かったので、登山者が続々と下りてくる。この天気に、この登山者の多さにチーさんもビックリ!ここは冬の天気が悪い北陸。このぐらいの天気で登らなければ、晴れる日なんて春まで待たなければならない(苦笑)

下りて来た一人の年輩の男性が、私達と目が合った瞬間いきなり干支の順番を聞いてくる。あっけにとられていた私だが、チーさんはこういうタイプに慣れているのか?(笑)上手に受け答えをしていた。さぞ北陸の人間は変った人が多いと思ったに違いない。

鬼伝説があるこの山。小鬼展望台、大鬼展望台、白鬼展望台などがあって、展望の良さにチーさんも御機嫌を取り戻したようである。何時雨が降ってきてもおかしくない天気だが、雲が高くてわりと遠望が利く。目の前には越前富士と呼ばれる容の良い日野山、左には白い頂の部子山・銀杏峰、白山は今日は無理だが、荒島岳や経ヶ岳の一部が少し見える。
登るにしたがってどんどん良くなる展望に、チーさんも自然と足が上る(笑) この辺を尼鬼展望台とでも名付けようか?\(`o'")  わざわざ関西からこの山に来てくれたのだ(半強制的に連れて来たというのが正解だが)満足できる展望で良かったと胸を撫で下ろす。そうでなけりゃ、一生言われ続ける苦悩に耐えていく覚悟が必要である(苦笑) 
白鬼展望台を過ぎるとあと僅か。ようやく登山道に雪が現れてくる。今年は11月中旬過ぎに降ったので早いと思っていたが、12月に入ってから暖かい日が多くほとんど降っていない。
立派な小屋や神社、展望台がある鬼ヶ岳山頂。風も無く穏やかだ。展望台に上ると、敦賀半島が見える。山座同定などをしてみるが、これは前にも書いたが私の指差す方を見て欲しい(笑) それと、あまり詳しく聞かないで欲しい。(^^ゞ
日野山や越前市の街並
前方奥に部子山・銀杏峰など
小屋の中で昼食。今期初めての鍋が美味しい。地元の団体さんが忘年会か?・・かなり盛り上がっている。そういえば、去年はここで私達も盛り上がったのだった。(^^ゞ
下山は神社の南から周回コースをとる。登りとがらりと変って落ち葉の絨毯と雪と泥のミックス、油断をすると関西に帰れない(笑) 登り返しもあって変化に富んだ道である。

クマの仕業か?かなり激しく傷められた木。下りてから知ったのだが、前日にクマが登山道へ入っていったのをカントリーの職員が見たらしい。(^_^;) まあ、いるのは当り前だが、今年は木の実が豊作でクマの話題が全然なかったので新鮮な気がする。(^^ゞ
何気ないふりをして、去年多く採ったナメコの場所を探していたが分からなかったのが残念。(^^ゞ

汚れる事無く無事に下山。車で表の登山口に回って洗い場で靴などの汚れを落とす。タワシも置いてある洗い場に、チーさんはちと感激していたようだった。ついでに心身の汚れも落とした方が?\(`o'")

まだ時間があるので、帰りの道中にある妙法寺山へ向う。
<休憩を含む行程時間>
上り下りとも1時間少々

<所在地>
福井県越前市  MAP


妙法寺山(235M)
私も初めてのこの山は、越前市在住のつかさんからつい最近教えてもらった山である。鬼ヶ岳の山頂からの展望でも分かるが、越前市にはこうした超低山が浮き島のようにいくつかある。昔、この山には近くの杣山城主の瓜生保の弟が、南北朝の戦いの時に立て篭もった城があったらしい。(太平記にも記されているとか)
つかさんのレポの通り、旧R8に入って妙法寺バス停の信号を西に曲がると、突き当たりに白山神社ある。階段の横には大きく書かれた登山口への道標があった。苔生した狭い急坂を50Mぐらい車で上がると、数台置ける広場がある。

小雨がパラパラと降ってきた。上り30分ぐらいらしいので、ザックは置いて傘を差して歩く事にする。さて出発しようと思ったが、チーさんが何かに取り憑かれたように反対方向へ!?・・あっ、恐怖の石仏だ!(笑) 何対もの小さな石仏が、カラフルな衣を纏って並んでいる。一生懸命に写真を撮り始めたチーさん、その顔には奇妙な微笑みを浮かべている。・・ゾ〜 背筋が寒くなったきた。\(`o'")  「この山はいいわ〜 幸せ〜♪」(^_^;)
気を確かに持って道標から登山道へと入る。斜面にジグザクに付けられた道は広いとは言えないが、大量の落ち葉が積もってふっかふかで感触がいい。葉を落とした木々の間から、越前市の町並が揺れるように見える。
「金比羅さん」と書かれた建物のある小広場。同じ世界のチーさんに中を見てもらう。(^_^;) 期待?を裏切り、訳の分からない掃除道具みたいなものしか入っていなかった。

道脇には数十メートルおきに石仏が置かれている。足はすぐ止まり、何時までたっても奇妙な微笑みが消えない。\(`o'")
「湧水小池」と書かれた水溜り?城があった頃は貴重だったのだろう。
稜線に出て山頂に向う。「馬繋場」と書かれているが、少しでも想像させるものが全然ないのがちと淋しい。仕方がないので、尼のジャジャ馬でも繋げておこうか?\(`o'")  全体に思うのは、城があったのならせめて掘切とか・・何か残っていてほしいものである。これは勝手に私が思うだけだが。。
アンテナ塔が間近に見えると大師堂があり、その裏が山頂だった。小広場には三角点があり、北から東側150度ぐらい大きく開けている。目の前には堂々とした日野山!ここは日野山展望台と言ってもおかしくないだろう。越前市〜福井市方面の街並や山々、晴れていれば白山もしっかり見えるだろう。僅か235Mしかない山なのに、この展望の良さには正直ビックリで儲けた気がした。
日野山(越前富士)
越前市の街並や村国山など
今日は天気に流されて越前の山を案内したが、これがなかなか良かったと思う。まあ、青春キップだから許されるというのもあるかもしれないが。。(^_^;) 遥々御苦労さんでした。
<休憩を含む行程時間>
上り30分 下り20分ぐらい

<所在地>
福井県越前市  MAP





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