野坂岳(913M) 平成26年6月18日(水)   あさひさん
今日は久しぶりに私が立てた企画で比良の山を予定していたのだが、残念ながらやっぱり天気が悪くて中止となった。「絶対大丈夫!私がなんとかしてやる!」」という優しい声もあったが、現実はそんなに甘いものではない事を改めて知らされた。(^_^; そんなガックリしていた時、あさひさんから「6月に入ってまだ一度も山に行ってないので、雨でも行きたい!」との熱い要望があり、「それなら比良よりも、避難小屋のある野坂岳はどうか?」と勧めたところ、「そこはまだ未踏なので、例え嵐でもぜひ行きたい!」との話で即決まり。一応他のメンバーにもこうした事情を伝えたが、野坂は去年にやったばかりだし、天気の悪い日にわざわざ遠方から来る物好きは、さすがに変わり者の多い水曜会でもいない。そんなわけで、二人だけでしんみりと行く事になった。


「一応OKしたものの、もし土砂降りの雨だったら・・?」との大きな不安で仕方がなかったのだが、だんだん予報が良くなり雨の心配がなくなってしまった。もしかして、あさひさんは晴れ女!?まあ、とにかく私にしたら奇跡と言うしかない。

あさひさんは雨の覚悟で、レインハットやザックなど準備は万端。
(^_^; 正規の案内板のある登山口から歩き出す。鬱陶しいと思われる急な林道を過ぎ、登山道へと入るとヤマアジサイが咲き出している。ウツギの花はほとんど終りに近く、沢は殺風景になってきた。 



台風の被害で変わり果てた姿を横目に、以前の姿の話をしながらトチノキ地蔵の水場に着く。もちろん、ここの名水を飲んで頂く。

トチノキ地蔵を過ぎてから、時折り敦賀の街並みを見る事ができる。かなり霞んではいるが、だいたいの感じは把握できる。あさひさんは日本海さかな街へは来た事があるそうで、焼き鯖が大好きだと言う。ありがたいお言葉だが、今はほとんどノルウェー産だと言うと驚いていた
(笑)

今日は何時もより出発時間が遅いので、常連さんが次々と下りて来て擦れ違う。その中にエルザさんという外人の女性がいるのだが、その人に「今日は妹と一緒!?」と言われてしまう。
(゚_゚;) まあ○○代になれば皆一緒みたいなものだが、そうはっきり言われると複雑な心境にはなる。(^_^;

次に穂高さんが下りて来て、ササユリが一厘咲き出していた事を教えてくれる。まだ少し早いと思っていたので嬉しい。



最初なので、行者岩に上ってもらう。右上の写真にマウスを置いてもらうと分かるが、これだけ霞んでいても雨が降らないだけマシと思える。



この付近からヤマボウシの花が目立つようになり、コアジサイが咲き出している。



一ノ岳展望所に着く辺りから、あさひさんが何だか落ち着かない。聞くと、木の葉に毛虫がいっぱいいると言う。道に黒ゴマが落ちているように見えるのは、その毛虫の糞だと言う。一瞬やけに詳しいと思ったが、嫌いなものには敏感になるものだ。「ベンチに座って少し休憩しようか?」と言うと、「上から落ちてくるかもしれないので、とても座れない」と!
(笑)

毛虫はヒルと違って別に危害を加えないからいいと思うのだが、そういう単純な発想で済む問題ではないらしい。ここまで嫌われる可哀相な毛虫に、私は少し同情してしまった
(笑



穂高さんの言われた通り、ササユリが一厘だけ咲き始めていた。私は今期初めて見る。周りを見てみると蕾がまだ幾つかあり、今年はそこそこの数が咲きそうだ。

あさひさんは、熱心に花と蕾を撮っている。もしかして、自分の姿をダブらせているのだろうか?
(笑) ユリにもいろいろ種類があり、鬼ユリ、姥ユリ・・と、言いかけて後悔する。(^_^;



稜線に上るが、風がほとんどなく穏やか。やがてブナが現れ、だんだんいい雰囲気になってくる。あさひさんも、ブナを見るとホッとすると言う。ブナは誰が見てもいいものだ。

この付近のヤマボウシの花は満開で、至る所に咲き乱れている。あさひさんは上から見てみたいらしいので、次は鳥に生まれ変わるといいかもしれない
(笑)



あさひさんはブナの面白い形に興味があるようで、かなり高度な撮り方をしていてちょっと真似ができない(笑)



美しいブナ回廊。四季を通して一番見ておいてほしい所だ。

ブナ坂を周囲の景色を眺めながら、一歩一歩踏み締めるように登って行く。



風がないので、さすがにだんだん暑くなってくる。三ノ岳まで来れば、あと僅かな上りだけ。(というような説明も常にしている(^^ゞ)



イワカガミの青々とした葉を眺めながら避難小屋に着く。温度計は19度を示している。



山頂は風もほとんどなく穏やか。

展望は近くの山々見え、今日の予報では上等だと思う。見える山を一つずつ説明させてもらうが、大御影山だけがどうしても分かってもらえない。私の目がいいのかな???



穏やかなのでシートを広げ、まったりと昼食タイム。あさひさんから混ぜ御飯やフルーツ、水羊羹などのお菓子も頂く。御馳走様でした。特にあの有名な、たねや仕込みの手作りの水羊羹は、あっさりとした甘さで美味だった。

あさひさんとは今まで水曜会で3度ぐらい会っただけで、大人しい方だという印象であまり話をした事がなかった。「活字がなくては生きていけない!」と自分で言うぐらいの読書家で、私なんかとは違う世界の人だと思っていたが、いろいろと話をしてみると面白い。近江の人なので、鮒寿司も好きで美味しいと言う。しかしそこだけが、私には唯一理解ができなかった。。
f(^-^;



ゆっくりと下山をする。行きの時に見たササユリの蕾が、帰りには少し開いていた。


初めて野坂岳に登る人には、いろんなものをできるだけ見てほしいという気持ちが強い。下手な案内人だが、あさひさんは観察力が鋭いので安心して歩く事ができた。毛虫は今年たまたま異常発生しただけです(笑) 展望は少し残念だったが、これからまた何度も来る機会があるでしょう。福井の山に興味があると言うあさひさん、敦賀三山の制覇は近いはず!?






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