文殊山(365M) 平成24年4月10日(火) 晴  チーさん
福井と鯖江の境にある文殊山は、泰澄大師が開いた越前五山の一つ。地元の方にも親しまれ、散策やトレーニングなどに、毎日のように訪れている人もいる。花が多いのも以前からよく知っていたが、私は冬にしか訪れた事がなかった。明日の天気は良いようだし、カタクリもちょうど満開のようだ。仕事明けで行くにも手頃な山だし・・なんて前日に考えている時、チー殿の青春キップが一枚残っているのに気付き、それも明日までがキップの期限である。まあ、人のキップの心配までする事もないのだが、何気なしに連絡してみると、ちょうど文殊山に行こうかどうしようか悩んでいたと言う。本当にこういう偶然もあるものだ。そんなわけで4月の定期という事にし、一緒に行く事になった。ただ私は2時半頃までに帰りたいので、場合によっては文殊山が姥捨て山になる可能性もある(笑) コースも大正寺〜南井コースの周回に強引にしていただく。(^^ゞ ちなみに人が一番多いのは、二上コースである。

濃霧の影響で電車が少し遅れたが、高速を使ってほぼ予定通りに大正寺にある妙真寺に着く。寺の駐車場に車を停めさせてもらって準備をしていると、やがて一人の青年が到着。カタクリの白花が咲いているのを聞いて来たと言う。若いのに、そういうのに興味を持つとはなかなか感心。少し嬉しい気がした。

寺の左手に大正寺コースの登山口があり、広くて緩やかな道をゆっくりと足を進める。道脇にはミヤマカタバミ(蕾)、ショウジョウバカマやエンレイソウなどが咲いていて、チー殿は早速撮影に忙しそうだ。



岩題目との分岐に着く。ここにはお地蔵さんが祀られている。今回は岩題目には寄らずに、左折して急な階段を上って行く。春の陽射しで暖かいというより、暑いぐらいだ。今日の気温はかなり高くなるらしい。スリム(骨皮)なチー殿が暑いというぐらいなので、私にしたら・・(^ ^;



鉄塔のある開けた場所に着くと、周囲を見渡し・・思わずニンマリ。すでにカタクリは満開状態で、どれもこれも見事に反り返っている。先の状態がよく分からないので、気が済むまで撮ります。(^^ゞ(花は別に載せます)



綺麗な雑木林が続き、この先も度々足を止め撮影。チー殿はいい加減私に怒られると思って気にしていたらしいが、今日の目的は最初から花だし、それにだいたい年上に向ってそんな事を・・ねぇ。(^^ゞ チー殿はシュンランを見つけて喜ぶ(笑)

通称、小文殊と呼ばれている室堂に着く。ここには阿弥陀如来像が安置されており、本線?が大文殊や奥の院へと延びている。人気の二上コースからの人と合流するので、一気に人が増えて賑やかになる。普段着などの軽装な人から、しっかりした装備の登山者まで・・さまざまだ。



立派な道を進むと展望台があり、上がって少し霞んでいる景色を楽しむ。越前市方面は、チー殿もそこそこ歩いているはず。ま、覚えているかどうかは別だが。。(笑)



いよいよカタクリの群生地に着く。斜面一面・・カタクリだらけ。花の具合が少し早いかと心配していたが、その不安を吹き飛ばすかのように見事に満開で素晴らしい。ただいいのか悪いのかは分からないが、保護する為のロープ類などは一切ない。花や葉を踏まないよう極力注意し、カタクリが夢に出てきそうなぐらい思う存分撮らせていただく。



道脇に咲くカタクリの花を眺めながら、通称、大文殊と呼ばれている本堂(山頂)に着く。ここには文殊支利菩薩が祀られている。北側の展望が良く、多くの人達が休憩や食事をしている。霞みながらも白山も見えた。



大文殊から奥の院へと向うが、この道中にもカタクリがいっぱい。そろそろカタクリの見過ぎでゲップが出そうだが、やはりカメラを向けてしまう(笑)



巨岩の隙間の胎内くぐりを通り抜け、二等三角点のある奥の院に着く。ちなみにこの胎内くぐりには、知恵や安産のご利益があると言い伝えられている。ま、安産の方は全然関係ないが。。(笑)

ここまで来ると静かなので、展望はあまりないが簡単な昼食を取る事にした。



最後に、もう一つの目的だったヒロハノアマナを探しに行く。数年前に発見された絶滅危惧種である。少し遅かったかなぁ〜と思っていたが、数輪残っていて感激。初めて見たが、他のアマナと違って花が大きく風格がある。いつまでも、この山に残ってほしいものだ。



分岐に戻り、南井コースを下る。途中には「山姥の岩洞」などの見所があり、懐かしそうに眺めていたのが印象的だった(笑)

沢沿いになると、スミレやヤマエンゴサクの鮮やかなブルーが映える。ちなみにチー殿は、ナガハシスミレが見られたのが嬉しかったとか?まあ、野坂に来れば、簡単にゲップが出るぐらい見られる話!(笑)



8畳敷岩、岩上地蔵を過ぎれば堰堤が見えてきて、林道を少し下るだけで登山口に着く。ふと植林の中を覘くと、白いキクザキイチゲが多数咲いていた。

歩いて妙心寺まで戻るが、私はもう帰らなければいけない時間だ。チー殿は早く帰る用も必要もないので、橋立コースを散策してみるという事で酒清水登山口へ送る。ちなみにこれだけははっきりしておくが、けっして置き去り、放置したわけではない。黙っていると、いつのまにか私は悪人にされてますからねぇ。油断も隙もない怖い世界なんです
(笑)


私も今までいろいろなカタクリ群生地を見てきたけれど、これだけ良い状態の数を見たのは初めてのような気がする。おまけに知恵も少しは付いた?気がする?という事で、大満足の山行だった。感謝♪
                                                    


 大正寺登山口(9時50分) → 小文殊(10時35分) → 大文殊(11時05分) → 奥の院(11時35分)
  → 南井分岐(12時50分) → 8畳敷岩(13時10分) → 南井登山口(13時20分)

                                              
撮影・休憩時間を含みます

 福井県鯖江市  MAP  GPS軌跡





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