三内山(521.6M 平成26年11月21日(金) 晴  みれさん
三内山は地元の人でもほとんど知らないと思うが、敦賀半島の付け根付近に位置する山で、馬背峠を挟んで北には西方ヶ岳がある。敦賀ICからも西方ヶ岳の左側に見え、標高は低いが意外に目立つ山である。先週の野坂岳で三角点などの話から三内山の話になり、じゃあ馬背峠側から登ってみようという事になった。私は10年前に沓見側から登った事があり、馬背峠側からの事が少し気になってはいた。

今日は霜が下りるほど冷え込み快晴の天気になった。三連荘ぐらい雨に降られているので、たまにはお情けをくれてもいいだろう。ただ、「あんたとやから、しっかりカッパを持ってきたんやけどなぁ?」何て言われると、聞こえないふりをするしかない。私を殺すにはこの言葉で十分だ。(^_^;

私の車を沓見の西原の集落の下り口付近の車道の脇に停め、みれ殿の車で馬背峠へ向う。そして馬背トンネルの手前の右側の空地に駐車。100Mほど戻ると右に巡視路の入口がある。馬背峠のこの道は仕事でもよく通るので、前からここしかないと思っていた。この山は登山道というのはなく、全て鉄塔の巡視路を利用する。



緩やかな道を行くと、所々に古い作業小屋などある。よく見ると今は木が生えているが、昔は田畑に使われていたような跡がある。巡視路は左にも分かれているが、ここは山勘で真っ直ぐに進む。

やがて尾根に取り付き、九十九折の急坂を登って行く。プラ階段じゃないので救われるが、なかなかの急坂。標高500M程度の山なので気合がどうしても入らないのだが、やっぱり低山でもなめちゃいけないのだ。



最初の鉄塔(NO26?)に着くが汗だくだ。「確かに暑いけど、何でそんなに汗を掻くん?」と言われ、「若いから新陳代謝が激しいねん!」の定番セリフ。でもよく考えると、みれ殿と年はあまり変わらなかった。f(^-^;

鉄塔からは、目の前に西方ヶ岳がよく見える。



このまま尾根を登って行くのかと思ったら、道は左にトラバースしてどんどん沢まで下りて行く。当たり前の事なのだが、巡視路は山を登る為ではなく、鉄塔を巡って行くように付けられているのだ。最初からこのぐらいの覚悟は必要!という事に、また気が付いた。f(^-^;

最近、若狭の山の所々で新しい鉄塔が建てられている。これは古い鉄塔との代替工事。古い鉄塔の近くに新しい鉄塔を立て、ケーブルを移し替えるそうだ。古い鉄塔を解体してその場所に建てるのではないらしい。そんな事を今まで考えた事もなかったが、みれ殿が詳しく説明してくれる。これからは「鉄塔の女」いや、略して「鉄の女」と呼ばせてもらおう!(笑)



少し沢沿いを歩くが、テープを頼りにすれば問題はない。

所々に炭焼き跡が残っている。



また無言で尾根の急坂を登り、2番目の鉄塔(NO27?)に着く。

西方ヶ岳の方を見ると、最初の鉄塔が見える。日陰になっているが、山肌の紅葉が綺麗だ。



時間的には大した事はないが、また尾根をひたすら登る。

この道は北側なので日陰だったのだが、だんだんと陽が当ってくるようになり、標高も上り景色もよく見えてくるようになる。



3番目の鉄塔(NO28?)に着く。

敦賀湾がよく見え、山の奥に頭だけだが真っ白な白山も見えるではないか! この山から白山が見えるとは思っていなかったので・・・感激!



この付近からブナやミズナラの木が現れ、なかなかいい雰囲気になってくる。

稜線に上ると、野坂岳と一緒で北西の風が通るようになり・・やはり寒い!



たっぷりと積もった落葉を踏み締め4番目の鉄塔(NO29)に着く。この鉄塔は他の鉄塔より大きく、赤く塗ってあるので下からもよく見える。ただ展望はほとんどない。

この鉄塔を過ぎれば、すぐ次の小さなピークが山頂。すっかり葉を落とした林内は明るい。こうした風景もなかなか乙だと、みれ殿も満足気の様子。



1時間半ぐらいで山頂に到着。三角点は道沿いにあり、すぐ近くの木に小さなプレートが付けられている。10年前に登った時は、もっと大きなプレートが三角点の横に置いてあった気がする。



コーヒータイム。今日は手作りブルーベリージャム入りパンを頂く。御馳走様でした。

山頂から花城方面に伸びる尾根にはテープが付けられている。みれ殿は少し散策に行くが、何れ歩いてみたいルートだ。過去のこのルートのレポがネットでヒットするが、下り口がパルパルと書いてある。このパルパルというのは40年近く前だろうか?私が子供の頃、花城にパルパルという小さな遊園地があったのだ。確か観覧車もあったはず。ちょうど気比造船所の前の山辺りだ。みれ殿はこの話を聞いて、やっと納得したようだった。



沓見方面に向うが、この道は暫く緩やかで広く本当に気持ちがいい。10年前も通ったはずだが・・ほとんど記憶に残っていない。まあ、二三日前の事も覚えてないので当たり前か。。(^^ゞ



稜線上にある鉄塔に着く。ここからは西側の若狭湾が見え、何と奥に青葉山まで見える。手前の台形に見える山は、小浜のエンゼルラインがある久須夜ヶ岳。そして、その手前の右に伸びる半島は常神半島だ。こうして見える景色が全部分るのも楽しい。



さらに進むと分岐があり、沓見へは左に下りる。

少し下りるとまた鉄塔があり、ここからの景色はすこぶる良い。正面には岩籠山。右端の尖ったふうに見えるのは野坂岳だ。普段はこういう角度から景色を見た事がないので新鮮だ。



鉄塔から一気に下ると、堰堤が見えてくる。ここまで来れば、後は林道歩きだ。



染まった木々を見ながらの林道歩きも良い。右からまた林道が合流してくるが、ここで10年前の事を思い出した。反対から登った時に、この分岐で迷ったのだ。山勘で右に行ったのだが、これが正解だった。こんな事しか覚えてないのも情ないが。。(^^ゞ



以前はなかった獣避けのフェンス。ここは紐で結んであるだけなので、簡単に開け閉めができる。

車の駐車地付近から見る三内山。

トータル3時間程度の山だったが天候に恵まれ、紅葉、展望と楽しめた。葉を落とした明るい林内を、降り積もった落葉を踏み締めて歩くのも最高だった。この時期の低山歩きは楽しい。


山行時間 7時~10時  MAP GPS軌跡





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