経ヶ岳(1625.2M) 平成21年6月2日 晴  単独
最近、嶺北や奥越の山にすっかり御無沙汰してしまっている。同じ県内でも何故だか遠いイメージがあるのだ。行きは車が空いているので早いのだが、帰りが混んで時間が掛かるので躊躇してしまう。しかし、ふと昨日から経ヶ岳のピラミダルな姿が急に見たくなった。約5年ぶりだ。御存知のように、県境を含まない山では福井県の最高峰になる。○○歳最後の日を、奥越の山で独りしっとり過すのも・・悪くはない。

今日は天気が良くて暑くなるというので、早目に登り始めようと5時頃に家を出る。大野市街を通って六呂師高原に向い、法恩寺林道線に入る。あまり勢い良く走ると、橋のへこみなんかで車の前下部を摺る事になる。
(^_^;) 唐谷の登山口を見ながら、約4Kでポケットパークに着く。ちょうど2時間だ。まだ一台も停まっていない駐車場が新しくなっており、前の展望台からの眺めが素晴らしい。高原の向うには、大野市街や荒島岳・・もうこれで帰ってもいいぐらいだ(笑)

冷んやりした清々しい空気を肌で感じながら、小さなクルマムグラの白い花が咲く道を気持ち良く足を進めて行く。ユキザサやチゴユリもポツポツと咲いている。やがて、何時までも絡み合っているアダムとイブの木に着く。ブナとミズナラの木だが・・飽きないものだ
(笑) 人間では到底考えられない!(爆) だんだん立派なブナが現れてくる。これは私の感覚的なものだが、大きさは関係なしに、この奥越のブナは男性的!私の住む嶺南のブナは女性的!な感じがする。今は女性が強いのが当り前?だが、ま、それを言い始めると話がややこしくなる。(^^ゞ

急坂もあるが、ブナに癒されながらテンポ良く登って行く。誤解してもらうと困るのだが、今日は単独なので、ザックが軽くてとても楽チン。
f(^-^;

保月山に着く。前方に中岳や杓子岳、後方は大野市街周辺の展望が良い。陽射しは強いが、暑いという程ではない。少し休憩する。

保月山から杓子岳間の道は、アップダウンに痩せ尾根、大岩、階段、急登と変化に富む。終わりかけだが、ムラサキヤシオの赤紫が緑に映える。途中からは、杓子岳と中岳の間から山頂部分が僅かに見える。

急登を凌いで杓子岳に着くと、目の前にはピラミダルでハンサムな経ヶ岳が全容を現す。笹の中の道は、緩やかに中岳へと続いている。何ともいえない惹き付けられる光景だ。ここからの周囲の展望はさらに良く、ここまでの道中から度々見えていた光景だが、ついじっくり見入ってしまう。(上の写真にマウス!)

左右の展望を見ながら中岳へと足を進めると、道脇にはミツバオウレンが群生になって咲いている。右下には、白山より古いといわれる火口原の池の大沢。緑はだいぶ濃くなり、新緑とは少し言い難い。
目の前の経ヶ岳には、山頂まで急な道が細く刻まれていて・・溜息が出る(苦笑) (上の写真にマウス!)

中岳から鞍部の切窓まで・・かなりの急坂を注意しながら下る。切窓の少し手前には、ツバメオモトが白く小さく可憐な花を付けている。今までツバメオモトは一山に一株二株程度しか見た事がなかったが、ここにはかなりの株がある。サンカヨウは残念ながら葉だけになってしまっていた。

ここから池の大沢へ下りる事ができ、唐谷コースとの分岐にもなっている。池の大沢に下りて散策をしてみようかと思ったが、気分が乗らないので・・止めた。
(^^ゞ

いよいよここから山頂まで、標高差約250Mの激登りである。いい加減な気合いを入れて、一歩一歩マイペースで登り出す。
(^^ゞ すぐに苦しくなり、道はまるで空まで永遠に続いているような錯覚を覚える。広がる景色に癒されながら・・ ふと見上げると、青空に白い一筋の飛行機雲! ・・あーあ、私も飛行機になりたい。。f(^-^;

ようやく誰もいない山頂に一番乗り♪ ザックを下ろして、周囲の展望を楽しむ。久しぶりに見る奥越の山々、少し霞んでいるが、今の時期にしたら上等だろう。ここからは白山方面が見難いので、笹に覆われた道をさらに北岳の方に少し行った三角点の先まで行ってみる。すっかり雪が少なくなった白山〜別山〜三ノ峰〜銚子ヶ岳の稜線が眩しい。すぐ前の大舟尾根越しに、赤兔山や大長山がよく見える。

山頂に戻って簡単な食事をしながら、ふと5年前のこの山での楽しかったオフ会の事を想い出す。あの時は10名で唐谷コースから保月山コースで下り、山頂では宴会で盛り上がった。今では滅多に会う機会がなくなってしまったが・・まだ生きている事だけは分かっている。
(^^ゞ\(`o'")  ヘシコもすっかり焼く機会がなくなってしまった。やがて二人組の年配の男性が上って来られ、さらに大きな声を出しながら三人組の青年達が上がって来る。青年達は京都からで、敦賀の事もよく知っていて有名な?ソースカツ丼や、蕎麦屋の話で盛り上がってしまう。(^^ゞ 次々と人が上がって来て賑やかになる。私は十分ゆっくりしたので、入れ替わるようにして下山。(上の写真にマウス!)

切窓までの急坂を、スリップに注意しながら慎重に下る。中岳への上り返しが少々堪える。杓子岳の手前で振り返るが、ここからの景色が一番好きだ。単独の美形の女性が、挨拶をしながら軽やかな足取りで通り過ぎて行く。・・絵になるなぁ。。 f(^-^; (左上の写真にマウス!)

久しぶりの経ヶ岳だったが、何もかもが大満足となった。来て本当に良かったと思う。
展望や花などの写真はこちら!
 <休憩を含む行程時間>
 登山口(7時25分) → 保月山(8時10分) → 杓子岳(8時45分) → 切窓(9時25分) → 山頂(9時55分〜10時55分)
 → 杓子岳(11時40分) → 保月山(12時15分) → 登山口(12時50分)

 <所在地>
 福井県大野市  MAP  GPS軌跡






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