若狭駒ヶ岳(780M)〜百里ヶ岳(931M) 平成21年10月30日 晴 みれさん | |||
「若狭駒ヶ岳〜百里ヶ岳間は素晴らしい!」と知ったのは、もう何年も前の事である。それぞれ単体で登った事はあるが、福井県側からだと二台の車を使わないと縦走は難しいと思っていた。しかし朽木側からコース取りを考えれば、十分可能だという事に気付いたのはつい最近である。(^^ゞ 紅葉の時期にチャンスがあればぜひ歩いてみたいと、今年になってからずっとそう思っていた。 天気予報はバッチリ!紅葉には若干早そうだが一日フルに使える日なので、珍しく一週間前から計画を立てる。高島トレイルを繋いでいるみれ殿は、当然この話に飛び付いてきた(笑) |
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今日のコースは朽木木地山のバス停前から焼尾東谷に入り、南尾根から駒ヶ岳〜与助谷山〜桜谷山〜木地山峠〜百里ヶ岳〜シチクレ峠から南谷に下りる予定だ。シチクレ峠から南谷へ下りるルートが少し不安だが、崖や滝など危ない箇所がなさそうなので何とかなるだろう。(^^ゞ 朝5時半に敦賀を出る。みれ殿の寝起きの機嫌の悪さは毎度ながら、今日は何だかお疲れモード。話を聞くと、昨日の山で迷走?してMモード全開だったらしい。しかし、そのぐらいがちょうど良いと・・秘かに微笑む私がいた。(^^ゞ\(`o'") 木地山バス停の隣に集会場があり、その前の道脇の空地に車を停め7時に出発。鉄の橋を渡って畑の中を通らせてもらう。この畑は獣避けの柵に囲まれているので、開けたら必ず閉めておく。また橋を渡り、左岸沿いを進んで行く。二股は道標通り右へ入る。真っ直ぐ尾根を上る事もできるが、それでは目的の一つの南尾根を歩く事ができない。道は右岸に移り、滝を高巻くように進んで行く。下には小さいが、綺麗な滝がいくつか見える。 (上両写真にマウス!) |
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テープを頼りにして、まだ陽が当らない薄暗い沢を進んで行く。紅葉にはまだ早いが足元は落葉に埋れ、周囲もとてもいい雰囲気だ。カツラの大木などもある。 (両上の写真にマウス!) |
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やがて大岩に突き当たり、また沢が二股になっている。ここは両沢を上らずに、右真横から流れ込んでくる小さな沢を覗き込むと奥に道標があるのに気が付く。斜面の取り付き地点であるが、ここがこのコースで一番分かり難いとこだろう。 斜面をジグザクに上って行く。急坂だがうまく道が付けられているので、あまり辛さは感じない。枝尾根に上り、さらに進んで行くと辺りは綺麗なブナ林に替わってくる。みれ殿がその美しさに立ち止まり、ちょうど朝陽が後光のように差し込んでくる。南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏・・(^^ゞ\(`o'") |
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高島トレイルの南尾根に上ると、周囲の美しい景色、雰囲気に「あちゃー、何じゃこりゃぁー!」と、みれ殿が驚く。この尾根が駒ヶ岳の一番の売り。こんな美しいブナ林の尾根は、そんじょそこらにはありまへん。昨日の悲惨な出来事は、きっと神が今日はゆっくり歩くようにと仕向けたのだろう(笑) 少し汗をかいて気持ちがいい。小休憩。 南は足谷口や横谷峠から上ってくるコース。山頂へは北へ向う。落葉に埋れ染まった緩やかで広い尾根は、美しいブナ林が延々と続く。さすがのみれ殿もMモードになれず、ご機嫌モードで度々立ち止まってはカメラを盛ん向けている。ほんのり薄化粧した木々に陽が差し込み・・輝き出す。若狭町の明神谷からの分岐がある駒ヶ越を過ぎ、若狭町の森林公園からの分岐、与助谷山・木地山峠への分岐を過ぎて山頂へ! (両上の写真にマウス!) |
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東側がすっきりと開けた駒ヶ岳の山頂。若狭から比良ぐらいまでの山々がよく見える。・・霞んでいなけば。。(^_^;) ここまで1時間45分ぐらいなので、急いでいないわりにはまあまあのペースだ。時間を気にする山は好きではないが、今日は初めての道で少し長丁場なのと、日が短いので気にならないと言えば嘘になる。(^^ゞ (両上の写真にマウス!) |
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分岐まで少し戻り、いよいよこれから従走路に入る。道標には与助谷山まで2.4K、木地山峠まで5.2Kと書かれている。せめて気分だけでも気合いを・・(^^ゞ 木々は小ぶりになるが、緩やかなアップダウンのある美しい稜線である。場所によって微妙に紅葉の度合が違う。左右の斜面を覘き眺めながら、出来栄えはボツだろうが一応写真を撮っていく。みれ殿は私の十分の一ぐらしか写真は撮らないが、必ずといっていいほどカメラを向ける被写体がある。それは、面白い奇形した木である。自分が奇形しているせいか、きっとほっておけないのだろう。(^^ゞ\(`o'") 与助谷山に近付くと左側が植林になり、すぐ下に林道が走っている。ここからの展望は良く、今から登る百里ヶ岳などがよく見える。しかし、まだ遠そうやねぇ。。(^_^;) (両上の写真にマウス!) |
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取り立てて変化のない与助谷山に着く。ここから木地山へ下りる事もできる。駒ヶ岳からここまで約50分なので、これまたいいペースである。私は今にみれ殿にMの火が付かないかと・・ただそれだけが心配。(^^ゞ |
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与助谷山から少し下ったとこが、これまた広くてバツグンの雰囲気である。目の前に大きなピークが見えてくるが、これが今から登る桜谷山。見た目には、また気分だけ気合いが要りそうだ。(^_^;) この稜線は所々こうして開けている箇所があるので、長くても退屈はあまりしない。 |
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桜谷山山頂へは思っていたほど急坂は続かない。坂の途中から振り返ると、駒ヶ岳から歩いて来た長い稜線が見える。みれ殿はこちらを向いて微笑んでいるが、ちょっぴり・・怖い。(^^ゞ\(`o'") 桜谷山の山頂は、立派なピークなのに高島トレイルの標柱が立っているだけで淋しい。こういう所にこそプレートを!?(笑) しかし前から思うのだが、この高島トレイルの標柱って金属でできているのだが、どうも冷たく暗い気がしてならない。山に立てるのだから、もう少し温か味のある物にできなかったのだろうか? |
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山頂から少し行って左に直角に曲がる。道標が無ければ真っ直ぐ行ってしまいそうだ。木地山峠へは勿体無いぐらい大きく一気に下って行く。踏み跡もかなりいい加減だ。道中で、今日初めて夫婦らしき人達と擦れ違う。 下り終えた木地山峠には、小さなお地蔵さんが祀られている。昔は若狭から海産物などの物資を内陸に運ぶために、このような峠や古道がこの一帯の山には数多くある。時間はちょうど11時。与助谷山から約1時間10分、駒ヶ岳から約2時間なので、これまた予定通りである。 |
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地蔵さんに強請られると困るので、峠から少し先に行ったとこで昼食にする。静かな美林に囲まれ、落葉の絨毯の上、木洩れ日を浴びながらの食事は格別である。みれ殿が失敗したと謙遜するおにぎりも、私が日頃口にする物の中では上位ランクでございます。m(_ _)m (左上の写真にマウス!) |
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百里ヶ岳への標高差300M近い登り返しは、このコースで一番大きなものである。歩き出して十数名の団体さんと擦れ違う。高島トレイル、この百里ヶ岳はけっこう人気があるようだ。 暫く植林帯が続くが、山頂への本登りになるとブナ林に替わってくる。標高が若干違うせいか、すでに葉を落としてしまった木が多い。 |
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広々とした一等三角点のある山頂に着く。県境の日本中央分水領上にある一等三角点は、全国でもここを入れて八座しかないとか?しかし、だからそれがどうなの?って言われると・・また困る。(^^ゞ 昔は百里が見渡せる程展望が良かったらしいが、残念ながら今は木立が高くなってそうはいかない。 誰もいない山頂で付近を偵察。実は、朝からここから東に延びる尾根を下るか?シチクレ峠まで周って下りるか?・・思春期なので悩んでいたのである。シチクレ峠からの道がどうも気になって仕方がなかった。尾根の方を覘いてみると、しっかりしたテープがあるようだった。下り口は同じ南谷林道だ。時間もたっぷりあるし、何たって強者のみれ殿が相手なので、予定通りシチクレ峠へ向う事にした。 |
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根来坂峠へ向って急斜面を下る。この斜面のブナ林も美しく一見の価値がある。小さなアップダウンがあり、途中から山頂の方を振り返ると、斜面が紅葉で染まってそれなりに綺麗だ。植林帯へ入り、分岐から百里新道へと入る。 |
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陽がちょうど逆光気味になり、紅葉が鮮やかに輝いている。懐かしいシチクレ峠に着き、早速周囲を偵察する。みれ殿が持っている高島トレイルの地図では、峠から左の尾根を下る破線が書かれているが、見てもそんな下れるような尾根はない。どう考えても右の尾根だろう。踏み跡らしきものはない。 |
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峠の標識から真っ直ぐ東のシダの生えている斜面を下り出し、すぐに右の低い尾根に乗る。右方向を少し意識しながら、適当に歩きやすい急斜面を下って行く。「いや〜ん!コワーイ!」なんてブリっ子な声で叫びながらも、みれ殿の顔は楽しそうにしっかり笑っている。そんな声や言葉は、ぜひ初対面の人に出してほしいものである(笑) |
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GPSを確認しながら木や枝を掴みながら強引に下って行くと、正面に細い枝尾根が見えてくるが、それは避けて左側を下る。やがて下から沢の音が聞こえてきて植林帯に入り、林道が近いのが分る。斜面はさらに急になり、半分滑り落ちていくような感じで林道に下りた。やれやれ。。とてもこんなとこをコースとしてお勧めできない。先程の百里山頂からの方が無難だろう。 |
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沢を眺めながら、後はだらだらと緩やかな林道を下って行くだけである。木地山峠からの林道に合流すると、里はもう近い。一番奥にある家の住人さんがちょうど外にいて、いろいろと話掛けてこられた。南谷から下りて来たと言うと、少しビックリしていたようだった(苦笑) 民家の中を抜けてバス停に向うが、この奥深い集落も過疎が進んで空き家が多そうだ。「あそこもおらんし、あそこも!?」・・しっ!もっと声を小さくね。(^^ゞ 何年も前から歩きたかったコースが、ようやく走破できて大満足!期待通りの素晴らしい道だった。累計標高差1500M、歩行距離16K弱。こんなに長く美しいブナに囲まれる道はそうないだろう。「何度でも通ってみたい!」・・そう思わせるコースだった。感謝♪ |
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<休憩を含む行程時間> 木地山バス停前(7時00分) → 南尾根分岐(8時05分) → 駒ヶ岳(8時45分) → 与助谷山(9時50分) → 桜谷山(10時45分) → 木地山峠(11時00分〜11時55分) → 百里ヶ岳(12時45分) → シチクレ峠(13時45分) → 南林道出合(14時15分) → 林道入口15時10分) → 木地山バス停前(15時20分) <所在地> 滋賀県高島市朽木麻生 MAP GPS軌跡 |