鎌倉山(950.5M)〜峰床山(970M) 5月8日(木) 晴  チーさん
5月の定期はチーさんの希望で、京都北山の鎌倉山〜峰床山周回に決まる。スルット関西かツルット関西かよく知らないが、私鉄系の電車やバスが1日乗り放題のキップが単に1枚余っていたからである。京都市から朽木まで、1日朝夕2本しか走っていないバスを有効利用しようというものである。深い理由なんてさらさらない(笑) 京都北山といっても、比良系とは国道1本挟んで目と鼻の先である。共に1000M弱の山だが、峰床山は京都府内で2番目、鎌倉山は4番目の標高となっている。坊村〜鎌倉山〜峰床山〜八丁平〜中村のコースで、少々長丁場だ。
最近、本当に怖いぐらい天気に恵まれている。チーさん、8時41分着の京都バスで坊村に降り立つ。他に数人の登山者も降りたが、皆さん武奈ヶ岳に登るようである(苦笑) バス停横の安曇川に架かる橋を渡って右に行けばすぐ水神社があり、その横に標識があって登山口になっている。私の車は橋を渡った左の広い駐車場に停めさせてもらった。

谷に少し入って右斜面に取り付く。初めて見る「ミツバチの巣箱の設置をお断り」の不思議な看板。いや、不思議なのは、そんな巣箱を設置する者がいるという事。地域によって、いろいろな事情があるんだなと思った次第。
急坂ながらも整備された道を暫く進み、林道を横切ってモミジ坂を登る。モミジ平という看板もあるが、そういった雰囲気はあまり感じられない。おそらく林道や植林などの開発が進んで、昔の様子が変ったと思われる。
チゴユリなどが咲いているが、最近腐るほど見ている私は目に入らない。「あんたは不幸やわ!」なんてチーさんは嘆いてくれるが、そこが田舎暮らしと都会暮らしの大きな違いである。やがてミズナラやブナの木が多くなり、ぶな平と書かれた所に着く。ここも雰囲気がいいのは分かるが、何故だか感動は微小。体と一緒で目も肥えてきたのだろうか。。(^_^;)
緩やかな尾根道をさらに進むと、「あったぁー!」と、鼓膜が破れるような叫び声!シャクナゲの花のお目見えである。先週の富士写ヶ岳のに比べると、色も薄いし規模も遥かに小さい。なんて呟くと、「あんたな!いい加減黙っとらんかい!」(^_^;) 白花みたいなのもあって、それはそれでまあ楽しめたいう事で。。f(^-^;
緩やかな道が続くが、途中でイワカガミの群落などがあって楽しませてもらう。三角点が埋め込まれた鎌倉山山頂は、広く平坦ではあるが展望はほとんどない。ここでザックを下ろして、少し休憩らしい休憩を取る。
あまりゆっくりもしていられないので、オグロ坂峠へ向って稜線を歩く。この稜線の雰囲気が素晴らしい。下草のない青々とした葉を付けた自然林が広がり、まるで別世界のようである。千年杉と呼ばれる巨木などもある(上中左の写真) 西側の谷から吹き上げる風が涼しく心地良い。歩きながら、ふと去年のこんな遭難記事を思い出した。この稜線東側のカマクラ谷での遭難。47歳の男性が、峰床山へ登ると出掛けて消息を絶った。1週間に亘って大規模な捜索が行われたが、発見できずに捜索が打ち切られてしまった。しかし、この男性の妹がどうしても諦め切れず、自分が勤める役所の山岳部に「カマクラ谷を捜索してほしい」との強い要望をしたところ、同山岳部の有志7人が立ち上がり、独自でカマクラ谷を捜索して骨折して動けなくなっていたこの男性を無事発見したという。この妹が、なぜカマクラ谷だと直感したのか?血縁者にしか分からない何かが働いたのか?・・とても不思議である。

オグロ坂の手前まで雰囲気はいいのだが、小さなピークがいくつもあって少々足に堪える。
昔は人が行き来したであろうオグロ坂峠に着く。六尺道と呼ばれる広い道には小さな石仏が祀られている。チーさんはいつものように手を合すが・・あまり御利益は受けていないようである。(^^ゞ\(`o'") ここから八丁平の方に僅か下った所に峰床山への分枝があり、山頂へと進む。
チーさんはそろそろお疲れモードか!?(苦笑) 最後の急坂を登って山頂へ!

まだ1時前だが誰も居ない山頂。そいうえば、山に入ってまだ誰とも会っていない。西から南にかけての展望が少しいいのだが、悲しい事にこの方面の山はよく知らない。
(^^ゞ 比良の方は、武奈ヶ岳の手前の御殿山がどうにか確認できる。道中、時々見えていたリフトは蓬莱山か?すぐ南に見える山は、京都府内で一番高い皆子山だろう。霞んでいてそれほど遠くは見えない。あまりいい加減な事を言っていても仕方ないので(苦笑)食事とした。ベンチがありがたい。ちなみに下3枚の写真のうち左から2枚は、近くの展望台と呼ばれるとこで写したもの。
奥の一番左に御殿山が見える
奥は比良南部か?
目の前に見える山は皆子山?
またもや食べ過ぎたようである。(^^ゞ クラガリ谷を下って八丁平へ向う。八丁平に近付くにつれ、まるで芦生のような雰囲気がしてくる。所々に、タニギキョウの小さく可憐な花が咲いている。
八丁平を周回する遊歩道に合流し、時計の反対回りで中村乗越への分枝へ向う。八丁平は標高800M付近に広がる高層湿原。案内板やベンチなどが設置してある。高くなった遊歩道から見下ろすと、小ぢんまりしているがなかなかいい雰囲気である。
中村乗越から伊賀谷へと下る。急坂もあるが、整備されていて比較的歩きやすい。だんだん水の音が大きく聞こえ、小さな滝などが見えてきて伊賀谷の沢沿いに下りる。岩の上には大人しげなニリンソウが咲いている。チーさんは周囲を少し探索してみるが、変ったようなものは何もなかった。
沢沿いに下っていくが、渓谷美とイワナでも居そうな清流に・・ついつい足が止まってしまう。ヒルがいると聞いていたが、天気が続いているので大丈夫だろう。チーさんはしっかりと防御しているが。。(苦笑)
最後の橋を渡って二股に着くと、後は林道をひたすら中村の集落へと歩く。学校が見えてくると道標があって左へと入り、国道へ出なくても安曇川の左岸沿いを坊村へ戻れる。が、けっこうアップダウンがあるのでいいのか悪いのか?(苦笑) シャガの大群落にチーさんは嬉しそうだが、私の近所にもいっぱいあるし。。「だからあんたは不幸やわ!」・・f(^-^;
詳しくは書けないが、コースを少し外した場所で何と!!!・・ヤマシャクヤクの花を見つけたのである。ついつい大声を出してしまった私!(^^ゞ これにはチーさんも低い声が出ないほど感激!素晴らしい出会いだった。

たまにはこういう事もないと、やってられません(笑)

今回はヤマシャクやシャクナゲも見れ、大変充実した山行となった。感謝♪
チゴユリ イワカガミ タニギキョウ
ニリンソウ ヤマルリソウ キランソウ
ウスギヨウラク ウワミズザクラ ギンリョウソウ
 <休憩を含む行程時間>
 坊村登山口(9時01分) → ぶな平(9時50分) → 鎌倉山山頂(10時46分) → オグロ坂峠(12時05分)
 → 峰床山山頂(12時37分〜13時49分) → 八丁平(14時20分) → 中村乗越(14時44分) → 二股(15時41分)
 → 中村(16時20分) → 坊村(16時48分)
 
 <所在地>
 滋賀県大津市葛川  MAP






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