加賀大日山(1368M)・鈴ヶ岳 平成21年6月20日 晴のち曇  みれさん
以前から行こうと思っていた加賀大日山。少々暑いが、天気が良さそうなので決行する事にした。最初は独りの予定だったが、前夜遅くにみれさんが同行する事になった。もう少し遅かったら夢の世界である。で、遅刻して20分待たされた(苦笑) ま、常に耐え忍びの人生を送っている者にすれば、そんな事ぐらい全く問題にならない。

約2時間かかって旧真砂集落跡に着く。谷沿いはイワガラミが綺麗だ。一番奥の駐車場まで地道をそろりと行くと、まだ7時半にもならないのにすでに満車状態!意外な事態に少し焦ったが、どうにかぎりぎり停める事ができた。ここは虫が多いと覚悟はしていたが、恐れを成してか別にどうという事はない。
みれさんは先日の藪漕ぎでブヨに好かれまくったらしく、もう少しでお岩さん状態なるところ。そういえば、毎年この時期に変身しているよなぁ。。(笑) これ以上好かれても大して変らないと、半ズボンにしてヤケクソ気味のようだ(笑)

コースは、池洞道から上がって徳助新道で下りる事にする。奥の林道を少し進むと左に鳥居があり、奥の社殿は壊れ崩れてしまっている。以前はここが徳助新道の入口だったが、今はもう少し先に付け替えられている。徳助新道口を見送って更に500Mぐらい歩くと、右手に看板があって池洞道へと入る。(左上の写真にマウス!)

膝の負担を低減するために、今日からダブルストックを使用してみた。雪山では使っているので、別に違和感は全然ない。登り始めから急坂が続くが、バランスを腕で補充できるせいか楽に感じる。道脇には、今年お初の清楚なササユリがお目見えする。

尾根に上がると、美しいブナ林に変る。今日は気温が上がって暑くなるのを覚悟していたが、風があるので涼しく大変ありがたい。虫も全然気にならない。大株のギンリョウソウやホウチャクソウ、ユキザサなどが咲いている。

広くしっかりした道は、急緩を繰り返す。途中の開けた箇所からは、みつまた山などが見える。先日、みれさんは敦賀三山を一日で制覇したとかで、最近特に逞しくなったような気がする。私のようなお坊ちゃまは、もう付いて行けない。
・・後は口で勝つしかないか。。f(^-^; (上の写真にマウス!)

ブナの大木などを眺めながら歩くが、意外に長く感じる。ようやくササが現れて加賀甲に着く。ここには大日避難小屋が建っている。展望も良く、目の前には加賀大日山や白山、西には丈競山などが見える。少し強めの風が本当に心地良い。

少し休憩をして大日山に向う。カタコゴ原まで一旦下って登り返す。気持ちの良いササ原にはアザミが咲き出し、葉の鋭い棘に足が触れて痛い。振り返ると、加賀甲の容がカッコいい。

大日山への上りで小さな沢を渡るのだが、ここの下りでみれさんが悲鳴を上げて派手な尻餅を付く。前はよく見たが、ここ最近は久しぶりだ
(笑) 写真が撮れたのだから、マジに痛くてすぐに動けなかったらしい。ふとその先を見ると、サンカヨウの花が!!! 急いで近付いてみる。「あんなぁ!花の方が大事なんかい!」f(^-^;  そういや、前に尾てい骨を折った事もあったよなぁ。。(笑)

越前甲への分岐があるが、すでに藪で覆われてしまっている。確か、この道を開いたのはそんなに前でないはず。歩く人がいないのか? 
(上の写真にマウス!)

山頂に着くと、30人ぐらいの人達が寛いでいてビックリ!石川県の団体さんのようだ。展望は良く、白山〜三ノ峰などがよく見える。すぐ近くに越前甲、その向こうには薄っすらと荒島岳や経ヶ岳が見える。風は少し強いが、火照った体にちょうどいい。多くの人がいて気恥ずかしさ感じ、隅に座って休憩する。こういうナイーブな一面もある。
(^^ゞ 

入れ替わり立ち代り人が来ては、山頂の看板の前で写真を撮っている。団体さんの中に若い綺麗な女性が一人いて、年輩の男性達に大モテのようだ。「ほんまにニヤけた顔をして!オッ○ンって・・やっぱあんなもんかい!?」 「いやぁ、それは人によると思うけど!少なくとも私は違うなぁ!」・・
、たぶん思う。。f(^-^;

「そろそろ鈴ヶ岳へ行こ!」 朝から鈴ヶ岳の事は一言も話していないのだが、やっぱり言うと思っていた。鈴ヶ岳は大好きな山で、みれさんが山を始めた頃の良き思い出があるらしい。と、だいぶ前から聞いている。

遠そうに見える鈴ヶ岳へ向って急坂を下っていく。タニウツギは綺麗なのだが、どんどんどんどん下っていく。あんまり下っていくので、内心ちょっと焦ってきた。だって帰りは登り返すのだから。。
(^_^;) やっと緩やかになり美しいブナ林になるが、よく見ると、まだしつこく少しずつ下っている。(_ _;)

やっぱり地形図というのはウソ付かない。約250Mも下ってしまった。鞍部から緩やかに登ると、綺麗なカタクリ小屋に着く。けど、いきなり鐘は鳴らさないでほしい。私は心臓が弱いねん!
(^^ゞ 小屋の裏にはベンチがあり、展望はそこそこ良い。

小屋の案内板には山頂まで30分と書いてあったが、そんなにはかからず案外早かった。山頂の少し手前には、立派なブナの大木が立ち並んでいる。

土曜なのに山頂には一人いただけで、とても静かだった。ここは小松からのコースが主流で、大日山から来る人はあまりいないらしい。目の前に白山がよく見えるが、みれさんに言われて気が付いた。御前ヶ峰と大汝峰との、ちょうどその真ん中に剣ヶ峰が見えるのだ。石川県側に広がる山並を見ても、残念ながらさっぱり分らない。
(^^ゞ 片隅に、いかにも移植したようなニッコウキスゲが咲いている。岩の付近にはアカモノ。ここで景色を見ながらみれさんの思い出話を聞き、のんびりと昼食を取った。

さて、いよいよまた大日山へ登り返しである。緩やかな登りから急登へ!みれさんは足取り軽く、すぐに見えなくなってしまった。
・・案外冷たいのね。。(^_^;) 淋しくおっちらおっちら登っていると、二人の男性が下りて来た。「元気ですね!」なんて言われて微笑んではいるが・・元気なわきゃあない!(^_^;)

ようやく大日山に着くと、すでに誰もいなく淋しい雰囲気が漂っていた。みれさん一人が佇み、不幸で悲しげな女風の三文役者を演じている。
(^^ゞ\(`o'")  さらに風は強くなり、雲もだいぶ厚くなってきたようだ。

徳助新道に入ると、道はまたもや大きく下っていく。池洞道に比べると、少々藪っぽい。変形しまくったブナが面白い。体は細いが、腕力は男並である。
(^^ゞ\(`o'")

小大日山への登り返しにまたうんざりするが、見かけほど大した事はなかった。山頂付近はとても展望が良い。振り返ると、大日山の右に加賀甲がよく見える。加賀市(小松周辺?)も見え、澄んでいれば日本海も見えるのだろう。
(右上の写真にマウス!)

このコースはアップダウンがあるため、1時間程歩いてもなかなか高度が下がらない。徳助ノ頭からようやく下りに入る。道はだんだんと急坂になっていき、一気に高度を落としていく。

途中の細いブナの木林が面白く、斜面一帯、まるで鉛筆か爪楊枝を綺麗に立て並べたようで美しい。規模的にもこういうのは見た事がない。沢が見えてきて山旅の終り。汗に塗れた顔や手を洗い、林道に出て駐車場に戻ると、すでに私達の車だけになっていた。


1700Mを超えた累計標高差は、今年に入って一番のハードな山になった。しかし、加賀甲、大日山、鈴ヶ岳、小大日山周辺の展望、ブナ林など、見所の多い素晴らしいコース。風があったおかげで暑さや虫に悩まされずに済み、満足度はAAAランクだった。感謝♪
展望や花の写真はこちら!
 <休憩を含む行程時間>
 駐車場(7時40分) → 池洞道登山口(7時50分) → 中又谷覗き(8時10分) → 加賀甲(9時45分)
 → 加賀大日山(10時40分) → カタクリ小屋(11時30分) → 鈴ヶ岳(11時55分〜12時50分)
 → 加賀大日山(13時50分) → 小大日山(14時50分) → 徳助ノ頭(15時20分) → 徳助新道登山口(16時05分)
 → 駐車場(16時10分)
 
 <所在地>
 石川県加賀市山中温泉真砂町  MAP  GPS軌跡






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