伊吹山(1377M) 8月6日(月) 地上は晴?  チーさん
あれは遠い一昨年の夏、みれさんチーさんと3人で伊吹山で御来光を拝もうと試みたが、あっさりと拒まれてしまった。やはり私のせいだったと思う。f(^-^;  去年は一度も伊吹山へ登る機会がなくそのままになっている。そろそろリベンジをせねば!と、急遽行く事になった。ちなみにみれさんは、先週またガスで乾杯・・いや完敗している。フフフ

5日の深夜23時42分、都会発田舎行の電車で淋しい米原駅に降り立ったチーさんは、おそらく年増のシンデレラ気分だったに違いない。しかし実際に目に見たものは、ほとんど・・
死ンデレラだったが。。(苦笑) 駅を後にして、伊吹山三合目の登山口へ向う。細く曲りくねった長い坂道は、肝試しをしている気分にさせてくれるには十分である。「かなり顔が引き攣ってますねぇ!・・私もだけど。。(^^ゞ」
真っ暗闇の中、浮かび上がるように灯りをともしている高原ホテル。ヘッドライトをつけると、レモン色のユウスゲが咲いているのが分かる。風はないがさすがに涼しい。こんな新しいトイレがあったかな?と、記憶を辿りながら歩き出す。体はすっかり眠っているようで、無理矢理起きてもらうまでが辛い。四合目〜五合目と口数少なく歩く。シロツメグサが多く咲いているのが分かる。光を前方に向けた瞬間、キラリと二つの目が光る。ドキー!!! 一瞬焦ったが、よく見るとウサギである。先週の野坂でもウサギを見たが・・縁でもあるのだろうか?類は類を呼ぶのか?(^^ゞ
九十九折の道になると、涼しいとはいえ汗が流れてくる。見上げると半月が明るく輝き、山容がくっきりと見えている。高度を上げるに従って広がる夜景。灯りが集中しているのは長浜の街。私だけ時代が少しずれるが、ブルーライトナガハマヨコハマの歌が頭に浮ぶ。やはり見たくても見れないという状況は足を速める。しつこくライトを照らして花を見ている人もいるが、約1時間程で八合目に着く。露の下りたベンチに座って長めの小休憩。以前はなかったはずのテーブルなんかがある。前回の時は同じように登ってくる人がいたのだが、今日はどうやら私達だけのようである。日曜の夜(月曜の朝)だから仕方がないのかもしれない。

山頂までもう一登りだ。岩の露出した道を注意しながら登ると九合目、道は広く緩やかになり、両側にお花畑が広がってくるともう山頂である。真っ暗闇の中の御堂、あまり気色のいいものではない。売店の方に向うが人気が全然ない。ドライブウェイからの人が多いと予想していたが、今日はほとんどいないようである。開放している売店に入ると、畳の間に何人かの人が寝ていたのでまた外に出る。日の出(5時頃)までまだ2時間近くある。外は風がなく寒くはないので、ベンチの上で寝る事にする。ザックを枕にして横になると・・僅かな時間だが完全に寝てしまったようだ。「イブキでイビキかい!?」f(^-^;  そうしているうちに売店の人が出て来て、中に入って休むように勧められたのでお言葉に甘える事にする。店の人も満天の星空を見上げ、今日は御来光が見れるだろうと太鼓判を押してくれた。
日の出の30分前、そろそろ見に向おうと店の外に出て見ると・・ 何と!!!ガスで真っ白なのである。寝惚けているのかと目を疑ったが、悲しいかな現実のようである。信じられない。1時間前のあの星空は一体何だったのか?「さすがSIVAの力は偉大やな!」と・・冷たくチーさんが言い放つ。(^_^;) ガックリした気持ちでポイントへ向う。ポイントには、すでに何人かのカメラマンが待機していた。どの顔も表情は冴えない。刻々と日の出の時間は迫るが一向にガスの晴れる様子はない。残念無念である。後にいた男性が5回連続で見れなかったと呟く。伊吹の御来光とはそんなものなのか?気分が少し軽くなった。(^^ゞ 仕方がないので、ここで朝食を食べながらもう少し様子を見る事にする。我ながらかなり諦めが悪い。f(^-^;
完全に諦め、お花畑を散策する。実は、私は所用があって8時ぐらいまでには下山しなければならない。1時間少々しか時間がないのである。順番に花の写真を撮っていく。チーさんの目当てのシモツケソウも、これから見頃を迎えるようだ。
シシウド、シモツケ、シモツケソウ、メタカラコウ、オオバギボウシ、アカソ、シュロソウ、キバナノレンリソウ、イブキトラノオ、キンバイソウ、カワラマツバ・・他、さすが花の伊吹である。

カップルが二人の世界に入っているのに、お構いなしにイブキジャコウソウを撮るチーさん(笑)
時間が経つにつれて、だんだんと青空が見えてきた。ドライブウェイから次々人が登ってくる。最後に、南斜面のオオバギボウシの大群生を見に行く。写真では分かり難いが見事である。
下山中も登る時に見えなかった花についつい足を止める。特に山頂にはほとんどなかった咲き始めたクサボタンの群生に目が行く。

下界もこうして薄っすらと一応見えてたのである。・・まさかこんなとは思ってもいなかったが。。(^_^;
下りるに従って、陽射しが間ともに当たるようになってきて暑い。2〜3組の登って来る人に出会うが、皆さん大汗をかいているようだ。新しくなった六合目の小屋をチーさんだけ見学。すっかり青空の広がった高原に下りる。疎らに閉じたユウスゲが淋しい。以前も同時期だったがかなりの花数だった。これも年によって違うのだろうか?高原を後にして車で下る途中、斜面にオオキツネノカミソリが咲いているのに気が付く。久しぶりに見る花だった。チーさんを米原駅に送って帰路に着く。

今回の御来光は非常に残念だった。期待をさせてくれていたから尚更である。でも、花には満足。またチャレンジしたいと思う。
<休憩を含む行程時間>
三合目(1時00分) → 八合目(2時03分) → 山頂(3時10分〜6時20分) → 三合目(7時55分)


花のページへ


HOME