比叡山(848.3M) 平成22年3月11日(木) 雨のち晴  みれさん
久しぶりに、みれ殿との山行である。たまには普通の山を歩きたくなったのだろうか?(微笑) それとも、たまにはおバカな私の話にムカつきたくなったのか?(苦笑) しかし、生憎天気が悪くて滋賀南部まで行かないと無理のようである。朝早くは出られないため、滋賀南部で一番近い山を検討していたところ、比叡山にまだ登っていない事に気が付いた。「比叡山で懺悔登山なんてどうでっか!?」と、尋ねたところ、「誰が何で懺悔せなあかんのや!」と、早速ムカついたようである。(^^ゞ

9時過ぎに坂本に入るが、ポツポツと小雨が降り出してきた。みれ殿は私を横目で見て・・「やっぱりな!」と、さも言いたげである。
(^ ^; 触らぬ神に祟りなし!気にしないでおこう。f(^-^;

車と停める場所に迷うが、円頓坊横のバス専用の無料駐車場に停めさせてもらう。コースは歴史ある本坂から上り、蟻ヶ滝経由で下りる事にする。道標がある藤ノ木川沿いに入り、舗装された道をゆっくり歩いて行く。正面の南膳坊横の石段を上がって行くが、これは垢坂
(あかさか)と呼ばれているらしい。急な石の階段は、雨で濡れて滑りやすい。上部からは、雨に煙る坂本の街並みが望める。

階段を上り切ると、広い道と合流する。一部荒れた箇所もあるが、全体的に傾斜も緩やかで歩きやすい。反面、勝手に山の古道というイメージをしていたので、少々拍子抜けである。所々にある杉の大木、石仏、石碑などが唯一雰囲気を味あわせてくれる。古い刻まれた文字を読もうとするが、超現代人の私では不可能。せめて英語で書いてあると分かるのだが・・ ふと、みれ殿を見ると、「またアホな事を言っとるわ!」というような冷たい眼差しである。
f(^-^;

雨も止み、空も明るくなって暑くなってきた。昨夜の雪だろうか?薄っすらと道を白く染めている。

苔生した石垣、階段が現れ、上がってみると古いお堂があり、すぐ近くに亀塔と呼ばれるユニークな石碑がある。
(右上の写真にマウス!) 説明板などが一切ないので、何のお堂、意味なのか?・・さっぱり分からない。ちょっとこのへんは考えていただきたいとこである。

お堂から先は舗装された道になり、階段を上がると延暦寺会館に出た。青空が広がっている。

根本中堂に向うが、途中で「我が道を行く」と書かれた面白い石碑があった。「まるで私の事みたいやん!」と、みれ殿は非常に嬉しそう!「そこまで分かってるなら・・」と、
これは心の呟き。(^^ゞ

延暦寺に来たなら総本堂、国宝の根本中堂ぐらいは見学したいものである。私は前に一度だけ見学した事があるが、はっきり覚えていない。
(^^ゞ みれ殿は初めてという事で、1200年も消える事なく燈り続けている「不滅の法灯」を見る。広くて暗く静かなお堂の中、蝋燭など・・いくつもの灯が燈っている。「あれか!?」「いや、あれやで!」「いや、あっちや!」「どっちや!?」(^ ^; お恥ずかしい話ながら、我々にはこういう会話しかできない。(^^ゞ  人が少なくて本当に助かった。バチはこれ以上当たらないだろう!f(^-^;

山頂の大比叡への取り付きは、少々ややこしいらしい。阿弥陀堂の墓地かららしいが、いろいろな建物があって案内板で確認しながら進む。

鐘楼があり誰でも撞けそうなので、みれ殿が迷わず豪快な一発を披露!と思ったら?・・紐に振られてフラフラになっている。ここで急にか弱き女を演じてみても、坊さんしかいないので無意味である。紐をザイルと思えば力も入るはず!
(笑)

私達が撞くのを物珍しそうに見ていた年配の外人の夫婦らしき人達が真似をして撞いてみるが、白人と鐘とはどうも合わない感じである。ま、合っても自慢できるものではないのだが。。今日は天気や時期的な事あるのだろう。観光客がとても少なくて良かった。

阿弥陀堂の横を抜けると、立派な墓石が並んでいる。急に空気が冷たく重たく感じ、強い霊気が漂ってきて・・「ほら!?」「もう〜〜 そういう事を言うなって!」・・ワンパターンですんまへん。f(^-^;

ラッキーな事に1人の登山者が現れ、後を付いて行った。
(^ ^; 初めて山道らしくなり、積雪も少しある。登る準備をしていた時に、みれ殿はスニーカーにしようとしたのを反対して正解だった。私もたまには真ともな事を言うのである。(^^ゞ 風が出てきて急にみれ殿が「寒い!寒い!」と連発する。確かに少し寒いが、そんな大げさほどではない。そろそろ・・お年なのか!?(^^ゞ\(`o'")

分岐から右折して尾根筋を暫く登ると、急に開けて立派なアンテナ塔がある。2つのアンテナ塔を過ぎた所に貯水施設があり、先程の登山者が休憩をしていた。山頂を尋ねて行ってみると、こんもりとまるで土を盛ったような高みに大比叡の立派な一等三角点があった。展望は残念ながら全くない。

風を避けるために、雰囲気が悪いのだが貯水施設の所で昼食にした。じっとしていると、霊の仕業か?・・体の芯まで冷えてくる。
(^^ゞ 木々の枝には霧氷が付いていた。

下山は分岐から真っ直ぐ尾根筋を下る。雪で滑りやすく、私がみれ殿に年以外で勝てるのは、こういう道だけである。(^ ^;\(`o'") ;

やがて、墓石が現れ車道に下りる。面白い事に、この下りる直前が一番展望が良かったかもしれない。
(両上の写真にマウス!)

車道を渡って無道寺の鳥居を潜って下りて行くと、レトロな建物のケーブウルカーの比叡山に着く。ちょうどツアー関係者らしき人達と鉢合せになった。前に展望台などもあるが、景色の見え方はどうもイマイチ。

駅の横から蟻ヶ滝コースに入る。置いてあった竹の杖を借りたみれ殿が、武士の真似をしていきなり振り回してくる。坊さんの真似なら筋も通るが・・ ま、物を持つと、こういうふうに人格が変わる方には注意が必要だ
(笑)

もたて山を過ぎ、分岐から私の愛読書でもある土佐日記を書いた紀貫之の墓所を見に行く。
(^^ゞ 一応、こういう真面目な部分もあることにはある。紀貫之は、ここからの琵琶湖の風景を愛し、埋葬されたという。どこをどう見ても琵琶湖なぞ見えないが、昔は見晴らしが良かったのだろう。私も野坂岳の山頂付近に埋葬してくれないかしら?そうすれば、いつでも山座同定ぐらいのお手伝いはできるのに。。(^^ゞ

分岐に戻り、ここからは鬱蒼とした道を下って行く。途中に何て書いてあったか忘れたが、上がれそうな奇岩がった。もちろん、この方は習性上からして上がるに決まっている
(笑) 別に何がどうって事もないらしいが。。

分岐から蟻ヶ滝を見に行く。上り返しを心配しながら不安定な道を沢まで急下降。最澄の一言で、大蛇が大蟻に変わったとこから付いた名らしい。想像していたより立派な滝だった。後から気が付いたのだが、ここからまた上り返さなくても沢沿いに行く事もできたらしい。
f(^-^;

分岐に戻り、細々とした道を下って行く。いつもの事だが、みれ殿は終点が近いと分かるとダッシュ!御役御免!みたいで少々淋しい
(笑) だんだん大きな声が聞こえてきたと思ったら、比叡山高校の野球場のフェンス脇に出た。野球部員が私の姿を見ると、元気に挨拶をしてくれる。教育がしっかり行き届いているようで感心してしまう。欲を言えば、オネエチャンだったらもっといいのだが。。f(^-^;

車に戻る途中で、ヨーロッパ調のデザインのケーブル坂本駅に寄ってみる。中に入ると、大正ロマンを感じさせる雰囲気が漂っていた。国の有形文化財に登録されているらしい。ちなみに日本一長いケーブルカーとか!?



数ある道の一部分ではあるが、近くて遠い比叡山を歩く事が満足。これで、かなり御利益があるはずだと・・期待したいところでもある。f(^-^;  感謝♪
 <休憩を含む行程時間>
 駐車場(9時40分) → 延暦寺会館(10時55分) → 根本中堂 → 山頂(12時05分〜13時15分)
 → 延暦寺駅(13時40分) → 紀貫之墓所(14時05分) → 蟻ヶ滝(14時35分) → 比叡山高校野球場(15時00分)
 → 比叡山駅 → 駐車場(15時20分)
 
 <所在地>
 滋賀県大津市坂本本町
  MAP  GPS軌跡






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