白 山(2702M) 平成21年8月19日 晴のち曇  単独
もっと早い時期に行きたかった白山。今年は天候不順でやっと行けるチャンスが巡ってきた。今日は水曜日なので、煩わしい交通規制もない。そして白山では珍しく単独だ。

深夜12時過ぎに市ノ瀬に到着。満天の星空で天気も良さそうだ。缶ビールを少し飲んで仮眠する。慣れた場所で気温もちょうど良く・・4時過ぎまで爆睡する。

簡単な朝食を済ませ、別当出合まで移動する。ゲート手前の道沿いの空地には、3割程度の車が停まっている。準備をしていると、1台、また1台と車が上がって来る。車道を歩き出し、暫くしてコンビニ弁当をザックに入れ忘れた事に気が付きまた車に戻る。早朝からなかなか気合い?が入っていてワンダフルだ。
f(^-^;

センターに着くと、2、3人の人が準備をしているだけで淋しいぐらい静かである。私にピッタリだ。
(^^ゞ 天気は上々で、半袖で涼しいが寒いほどではない。直前まで歩くコースを悩んでいたが、やはり橋を渡らずに観光新道へと入る。砂防新道に比べ少し時間がかかるが、展望と花を楽しめる魅力はやはり大きい。

静かな道を上がって行くが、何時ものように前後に人がいないのでマイペースで歩けて気分がいい。やがて、右手に別山への稜線がくっきり見えてきて沢の音がだんだん小さくなっていく。

別当坂分岐に着く。立ち止まって景色を眺めていると、先程追い抜いた年輩の二人連れの方達が上がって来る。この方達とは結局最後まで同じコースで、休憩をする度に顔を会わせた。

清々しくて本当に気持ちが良い。風も僅かで穏やかだ。歩き出すと、ちょうど右手の稜線から朝陽が射し込んできた。

左手に白山釈迦岳を眺めながら、尾根を上がるにつれてヤマハハコやシモツケソウなどの花が増えてくるが、何といっても主役は青のハクサンシャジンだろう。そよ風に揺れる姿が愛らしい。

前方上部に殿ヶ池避難小屋が見えてくる。小屋での休憩を楽しみに一登りに足を進める。 
(両上の写真にマウス!)

嘘のように静かな避難小屋。小屋裏の日陰で腰を掛けて小休憩。歩いて来た尾根の向こうには、荒島岳などの奥越の山々が広がっている。景色を眺めながら、程好い涼しい風に吹かれ・・何ともいえない至福の一時だ。

やがて先程のお二人さんが到着し、上から室堂で泊った御夫婦の方が下りて来られた。御夫婦の方はどうやら関東から来られたようで、御来光が良かったとお二人さんと話をしている。話を聞いていると・・ウン?というのもあるが、出しゃばらずに黙って盗み聞きをしているのも面白い。
(^^ゞ

大好きな小屋の風景を振り返りながら歩く。馬のたて髪付近には鮮やかな花畑が広がっている。夏の残り花と、秋の花が入り混じって咲き乱れている。セリ科の大花が斜面を埋め尽くすように咲いているが、私はこの手の花は好きではなくカメラも滅多に向けない。
(^^ゞ 

泊りだった登山者とポツポツと擦れ違うようになる。砂防新道との合流地点の黒ボコ岩に着くが、2、3人が休憩をしている程度でここも静かだ。岩の上に座って景色を眺めるが、だんだんと雲が増えてきた。やはりこの時期の展望は、早い時間にこした事はないようだ。

弥陀ヶ原に出ると、すっきりと白山山頂が見える。「また来たぞ!」という気分になり、テンションが上がってくる。木道沿いには花はほとんない。一輪ぐらい狂ったハクサンコザクラがないかと探すが、狂っているのは私ぐらいのものだった。。
(^^ゞ

20名ぐらいの団体さんと擦れ違っただけで、五葉坂を越えて室堂に着く。早く登らないと展望が悪くなりそうなので、神社にお参りして山頂を目指す。クロユリも狂ったヤツはいなかった。。

奥宮にお参りして山頂に着く。雲は増えているが、穂高や乗鞍、御嶽山などがまだ見えている。ぐるりと周囲の景色を眺め、目の前の剣ヶ峰や大汝峰を見ながらの昼食。風はほとんどなく穏やか。人も数人しかいなくて静かだ。

初めての山登りがこの白山だという若いカップルが、代わる代わるポーズを決めて写真を撮っている。美形かどうかは別にして、達成感の喜びで満ち溢れた表情が印象的だ。私もこのぐらいの年代から山登りをしていたら?と、羨ましく思ってしまう。 
(両上の写真にマウス!)

単独だと、ネタがどうしても少ないので困る(苦笑) いつまでもカップルを眺めていても仕方がないので、御池巡りへと出掛ける。急坂を下り、紺ヶ屋池や翠ヶ池を眺めながら歩く。至る所にオンタデやイワツメクサの群落があり、チングルマの花もどうにか残っている。主役は吸い寄せられてしまいそうな美しい青紫色のイワギキキョウだ。よく似た色のミヤマリンドウも咲き出している。

血の池、五色池と巡り、大汝峰へも人が登っているのが見える。遠回りのコースから、どうも気になる名の百姓池を見がら室堂へと戻る。
(^^ゞ 一瞬だが、ガスで真っ白になる。 (両上の写真にマウス!)

室堂で少し休憩し、黒ボコ岩から砂防新道へ入る。十二曲り付近も、シモツケソウやハクサントリカブトが多く咲いている。

甚ノ助小屋まで下って来ると、ガスで周囲が見えなくなってくる。

中飯場の少し手前で、工事作業員がタンカーを担いでいる光景に出くわす。どうやら軽い熱中症で大した事はないらしい。

下山も静かで後から追われる事もないため、ダラダラと歩いてしまい意外に時間がかかってしまった。今年も白山に行く事ができ大満足。センターで手や顔を洗って帰路に就く。
展望や花の写真はこちら!
 <休憩を含む行程時間>
 別当出合(5時30分) → 殿ヶ池避難小屋(7時35分) → 黒ボコ岩(8時45分) → 室堂(9時20分) → 山頂(10時10分)
 → 御池巡り → 室堂(12時10分) → 甚ノ助小屋(13時25分) → 中飯場(14時25分) → 別当出合(15時00分)

 <所在地>
 石川県白山市白峰  MAP  
GPS軌跡






HOME