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藤原岳(1140M) 4月8日(日) 晴  みれさん
木和田尾根〜天狗岩〜藤原山荘〜聖宝寺道
最近は所用が多くて山の予定が非常に立て難い。前もっての山友の約束というのがし辛いのである。今回も前日焼岳にスキーに行ってるみれさんと急遽決まった。前日の予定では奥美濃の舟伏山へイワザクラを見に行くつもりだったのだが、滋賀県と岐阜県の境にある八草峠が運悪く工事で通行止!一度は大垣周りで行こうと思ったが、根尾の薄墨桜も見頃というので渋滞が予想され意気消失!下調べを十分していなくて申し訳ない。またもや明け方に歯ブラシ片手に眉なしスッピンで登場してくれたのに。。(苦笑) 今日はとうとう歯も磨く時間もなかったらしい。言わなければ分からないのに正直な人だ(微笑) イワザクラに縁がなければあとは?・・更年期に入ったフクジュソウしかない。私もみれさんも今期まだお会いしていない。藤原岳の木和田尾根を初めて登ろうという事になったが、予想外の事で地図も何も用意していない。でも木和田尾根の事は今まで多くのHPで見たり聞かされているので、雰囲気でどうにかなるだろうと。。(^^ゞ 朝霧が今日の天気を教えてくれてるようだ。近くの休憩所で超簡単な略図を頭に叩き込み、藤原岳の方を見ると大きな鉄塔がすぐ近くに見える。登山口のある山口給水施設(この名は覚えていた)はあの下辺りか?偶然にも近くの家の人が外に出ていたので聞いてみると?・・ピッタシカンカン(ほぼ死語)である。ほとんど迷う事なく登山口に着いてしまった。日曜だというのに一台も車が停まっていないのに不安を覚えたりもするが、しっかりした道標があって安心させてくれる。みれさんも知らぬまに化粧してスタンバイOKである(笑)
「最近この靴も中に水が沁みてきて、ファブリーズしてもメッチャ臭いねん。嗅いでみる?」 この朝の新鮮な空気の中で気持ちがいいのに、何と言うとんでもない怖ろしい事を言い出すのか?まあ、昨日の疲れが頭にまで残っているのだろう(苦笑) 植林の中、緩やかなしっかりした道を歩き出す。僅かにスミレとまだ寝ているミヤマカタバミ、ヒトリシズカがひっそりと。。植林帯を抜けると、道はだんだんと勾配を増してくる。約3週間ぶりの山歩きなので、何と言おうか?地にしっかり足がつかない感じがする。みれさんも差が開かないのでやはり疲れが完全に残っているようだ。
谷筋から尾根に上がり、勾配はあるが葉を落とした明るい林内で快適な道になってくる。木の名はよく知らないが、下草のない静かなとてもいい雰囲気の空間である。右上の写真のようにしてあるのは何の理由だろうか?ま、考えても分からん事は最初から考えない方がいい。f(^-^;
どこでも歩けるという事が幸いしてか踏み跡が怪しい箇所もあるが、テープやペンキを辿って登っていく。やがて大きな鉄塔の下に出る。上が開けて青空が眩しい。下の町もよく見えるはずだが、残念ながら春霞が強くて微かに見える程度だ。尾根上には鉄塔が何本も見える。さらに進むと白瀬峠、坂本谷との分枝に出る。登山口には白船峠と書かれていて紛らわしいが、、滋賀県側と三重県側で呼び名が違うらしい。そのまま直進する。
また鉄塔が現われて主稜線に出る。北には大きな御池が目の前に鎮座していて、その盟主の存在感に圧倒される。涼しい風が心地よい。それにしても静かで癒される。この辺りが頭陀ヶ平と呼ばれる所か?実は先程下の方から登山者らしき声が聞こえていたのだが、御池に向ったのか聞こえなくなった。
緩やかな道を行くと、やがて石灰岩の岩がごろごろと現われてくる。よ〜く見ると、小さな黄色い花がポツポツと?「おぉぉー!福寿草やん♪やっと君に会えた!(本当はイワザクラを見に行くつもりだったはずのに、平気で適当な事を言うこの神経(--;))」 さらに少し行けば、辺りは一面福寿草だらけ。もう終わりに近いかと思ったがまだまだ十分に見れる。お互い写真をせっせと撮り出す。「あっちがええでー!いや、こっちがええでー!・・・・・・もう、どうでもええでー!」 花数が多いとほとんどこういうパターンになる。(^^ゞ みれさんが花の写真を真剣に撮るなんてあまり見た記憶がない。昨日の焼岳の雪の中とは180度違うし・・人間てそんなに変われるもんなんだ(笑)
私の今回花の撮る枚数は、何時もよりかなり少なめ。調子に乗って撮っていると、鉄拳やら回し蹴りなど・・物騒なものが飛んでくるのは確実である。(^_^;) 天狗岩への分枝の少し手前、ここの独特の雰囲気は最高だ。
分枝から天狗岩へ向う。ここから人が急に増え、静かだった山が一遍して騒がしくなってくる。向う人、戻る人、ほとんどの人が山荘からのピストンである。切れ落ちた岩場からの展望は見事だ。霞んでいるのが残念だが、展望台、銚子岳、静ヶ岳、竜ヶ岳、日本コバなどが見える。遥か下には茶屋川の流れ、爽快である。みれさんは何を見つめ、何を思っているのか?どうせ大したものではないだろう(笑) どんどん人が来るので、写真を撮ってもらって藤原山荘へと向う。
多くの登山者と擦れ違いながら、広々としたカレンフェルト地帯に咲き乱れる福寿草を愛でながら緩やかな道を辿って行く。前方には端整な姿の展望台と呼ばれる藤原岳山頂。山荘の少し手前で、しゃがみこんで熱心に写真を撮って人がいる。キクザキイチゲである。小さな白と薄紫のとたった二輪ではあったが、黄色ばかり見てきた目には新鮮に映る。
山荘付近は昼食を取っている人で大賑わいだった。展望台へ多くの人が登っているのが見える。山荘の中を覗いてみると、テーブルが半分空いている。かなり迷ったが、外は少し風があるので私達も中で食べる事にした。続々と人が入って来る。目の前の椅子には、展望台をピストンしに行った人達のであろうザックが八つぐらい並べてある。場所取りのつもりかどうかは知らないが、大変いい迷惑である。「椅子は人が座るもんやで!」と、みれさんが急に怒り出し、ザックを片隅にあっという間に積み上げてしまった。頑固な意思(正義感)と、豊富な行動力の一面が出た瞬間である。昼食を終え、展望台へはもう行かずに聖宝寺道を下りる事にする。山荘の周りにも多くの福寿草が咲いている。少し写真を撮って下ろうとしたら、ちょうど24名の団体さんも下り始めるところだった。「ちょっとタイミングが悪かったなぁ」と、みれさんに小声で呟いたつもりだったが、一番後ろの年配の方にしっかり聞こえてしまった(汗) 「超特急通過!道を開けてあげてー!」 本当に申し訳ない。f(^-^;
私もみれさんも雪のある時しか歩いた事がない。夏道がこんな岩の多い滑り易い道だとは知らなかった。斜面には福寿草が延々と咲いている。花一個体は霊仙の方が立派な気がするが、全体的な数では圧倒的にこちらの方が多いと思う。黄色は下ばかりではなく上にもあった。アブラチャンかダンコウバイか?
福寿草以外の花も少し期待していたが、残念ながら見つける事ができなかった。まあ、真剣に探していたわけではないのだが。。(^^ゞ 通行止だった箇所も、しっかりした迂回路ができていた。
聖宝寺からマス池の横を通って鳴谷神社に下りる。「太って美味そうマスやな!」(^_^;)
朝の登山口までも戻らなけらばならないので、最後は長い車道歩きが待っている。あっちの道が早いかこっちが早いか?近くにいた地元のオバちゃんが、「どっちもよく似たもんや!」(^_^;) 「師匠やったら走って車を取りに行ってくれるやろうな!」(^_^;) 「一人で歩いてたら止まってくれる車があるかもしれんで!・・あっ、年齢的にちょっと無理やな!」\(`o'")  まあ時間もあるし、喋りながらこうして景色と通り過ぎる車を横目で見ながらのんびり歩くのもまたいいものである(苦笑) したくてもなかなかできない経験だろう(爆) ゆっくりと約50分ぐらいで車に戻る。100円の自販機に足が自然に止まってしまうのは・・主婦の悲しい性か?(微笑) 訳の分からない○○コーラのクラシックていうのはお勧めできないと思った。(--;)
ようやく福寿草も見る事ができたし、木和田尾根の静かな癒される道もとても良かった。久しぶりの山で疲れたが、とても心地よい疲労だった。またいろいろと書いてしまったが、みれさんにはとても感謝しております。(^^ゞ
白のキクザキイチゲ
紫のキクザキイチゲ
ミヤマカタバミ
<休憩を含む行程時間>
木和田尾根登山口(7時37分) → 坂本谷分枝(9時28分) → 天狗岩(11時05分)
→ 藤原山荘(11時54分〜13時03分) → 八合目(13時28分) → 鳴谷神社(14時49分)

<所在地>
三重県いなべ市  MAP