八淵の滝〜武奈ヶ岳(1214.4M) 平成25年7月17日(水) 曇時々晴
今回も水曜会の予定がないとの事で、私が個人的に涼を求めて比良の八淵の滝から武奈ヶ岳という企画を出した。夏場は暑さ、ヒルなどで低山の企画は難しい。比良もヒルの被害がじわりと広まってきているようだが、ここはどうにかまだないようだ。八淵の滝は日本の滝百選にもなっていて、美しく見応えのある滝の数々とスリルをたっぷりと味わえる。参加メンバーは、意外にも「武奈ヶ岳は初めて!」という風花さん、「ここは2度目!」という乱丸さん、のこさん、「以前から大変興味があり、ぜひ行ってみたかった!」というあさひさんと、私の計5名。ここは危険箇所が幾つかあり、時々死亡事故もあるのでこのぐらいがちょうどいいのかもしれない。

高島市のガリバー青少年旅行村にある登山者専用駐車場で、7時45分に待ち合わせ。一番遠い風花さんが遅いと思っていたら、上の駐車場にとっくに来られていた。あさひさんとは約1年ぶりになる。車道を少し歩き、遊歩道へと入って行く。入口に八淵の滝の絵図が立っているが、ドクロマーク、死亡事故多発の文字に一瞬沈黙の時が流れる。でも、鎖さえ離さなければ絶対落ちないのよね。
当り前ですけど。。



暫く遊歩道を進み、いよいよ楽しい?滝巡りの始まり。一旦遊歩道から離れて沢に下り、魚止の滝、障子ヶ滝、唐戸の滝を越える。以前に来た事のある乱丸さん、のこさんは、ここは行かなかったらしい。渡渉や岩場を越えて行くのだが、危ない箇所には鎖が張られている。



あまりゆっくり滝を見ている余裕はないが、なかなか綺麗で雰囲気が良い。



いよいよ核心部とも言える障子ヶ滝。滝の前を左岸から右岸に渡渉し、垂直に近い岩の壁を鎖やステップ、梯子を使って大きく上る。この付近は滝の飛沫がかかるので、濡れていて非常に滑り易い。そういえば、遺言状を書いてきてもらうのを忘れてました。ナハ



大変失礼だが、先に上って高みの見物をさせていただく。渡渉する時に真ん中に岩があり、私の短く見える足でも届くのだが物凄く滑り易いのだ。落ちたらすぐ下は滝である。ウン十年ぶりぐらいに真剣になったと思う。乱丸さんがサポートしてくれたおかげで無事にクリア。「私は亀になった!」とか「男の手だけは握りたくなかった!」とか・いろいろ感想があったよう。フフ



さらに鎖が張られた急斜面を攀じ登ると、再び遊歩道に出て大擂鉢に着く。ここは広谷から下って来る帰りのコースの合流地点で、遊歩道もここまで。

過激なスリルを味わい、皆さんご満足の様子??? 「こんなヤツを信じてバカだった!」という雰囲気が多分に感じられるが、この先はそんなに大変な箇所はない。
えっ、もう信じてくれない?



大擂鉢からさらに沢沿いを進み、屏風の滝を過ぎれば一番大きな貴船の滝が現れる。



「進むも地獄、退くも地獄」なんて呟きが聞こえるが、ここも過激な下りと上りがあるが、岩が濡れてない分楽なのだ。風花さん、急に元気が出てきたよう。クス



いよいよ最後の七編返しの滝。丸太の橋があるのだが、ここは意外に滑る。のこさんがよろめいた時、このノミの心臓が止まるかと思った。



以上で滝巡りは無事に終了。これからは普通の登山道になる。「ホンマやろな!」という疑いを感じなくもないが、ようやく緊張の糸が解れた様子。「大した事なかったわい!」と・・今だから言えます。



沢から離れて八雲ヶ原に出る。ここは元スキー場跡。正面の山がコヤマノ岳で、武奈ヶ岳はその奥になる。

陽射しが薄雲に遮られ、思ったより涼しくて助かる。最悪の場合のエスケープルートも考えてはいたが、そんな心配は無用のようだ。「体力ないから無理かも!?」なんてブリッ子する声も聞いた気がするが、水曜会のメンバーって兵揃いなのよね。



コヤマノ岳の右下を巻いてイブルキノコバ。そしてコヤマノ岳と武奈ヶ岳との鞍部近くに出る。木々の間からは、武奈ヶ岳山頂に人がいるのが見える。



最後の九十九折の急坂を登り、西南稜の道に合流すればすぐに山頂だ。



山頂はさすが比良の主峰らしく、平日でも人が多い。涼しくて快適。物凄い数の赤トンボが飛んでいるが、乱丸さんに言わせると「佃煮にして食べたい!」ぐらいだと。。残念ながら私には、そのような感覚は全く理解できない分野になる。ナハ



そこそこ見える比良の山々。琵琶湖もどうにか見えるので、皆さんには悪いが私にすれば十分だろう。ここで昼食。今回は宴会?はなし!



下山は滑り易い道を、細川越まで一気に下る。



細川越から広谷までは、ちょろちょろと流れる沢沿いの緩やかな道を下る。湿原などがあったりして、癒しの雰囲気に包まれている。



広谷から沢を離れ、大擂鉢まで少々うんざりする下りが続く。見事な杉の大木などの見所もあるが、また暑くなってきて汗が流れる。



ようやく朝通った大擂鉢に下りる。ここには大正時代に当時の知事さんが「八徳」と書いた岩があり、シンボル的存在にもなっていて、この上で写真を撮るのが定番らしい。



最後は大擂鉢の前の渡渉だが、皆さんのサービス?を期待したが空しくも裏切られる。後はのんびりと遊歩道を戻った。


正直、言い出しっぺのくせに不安もありましたが、無事に終わって何よりでした。余生を楽しまれていると思う方々を「命がけ」にして申し訳ないです。
ガハ しかし特上のスパイスの効いた、忘れられそうもない美味しい山行になって嬉しく思います。お世話になりました。

 
休憩を含む行程時間
 駐車場(7時55分) → 大擂鉢(9時00分) → 七編返しの滝(9時45分) → 八雲ヶ原(11時00分)
 → イブルギノコバ(11時30分) → 山頂(12時40分〜13時35分) → 細川越(13時55分) → 広谷(14時20分)
 → 大擂鉢(15時20分) → 駐車場(16時15分)

 所在地
 滋賀県高島市  MAP  GPS軌跡





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