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武奈ヶ岳(1214M) 9月4日(月) 晴  チーさん
やっと忙しい8月も終り、ちょっとゆっくり山にも行けるかと思いきや、この時期は稲刈りという一大イベント?がある。チーさんとの定期山行も延び々になってしまっているが、天気と稲刈り、お互いの都合等を考えると、なかなか合せるのが難しい。稲刈りが予定より少し後になるという事で、運良く4日の日が空いた。天気も上々の予報である。チーさんは連チャンの山行になるが、まだまだ足上げができるだろうという事で・・(笑) 行先は、去年から候補に上っている八淵の滝からの武奈ヶ岳。チーさんも私も初めてのコースである。10日前に行った人のレポでは、イワタバコの花が咲いていたという事なので・・それもちょっと期待する。

近江高島駅に7時20分の電車で来たチーさんを乗せ、登山口のあるガリバー青少年旅行村へと向かう。約20分程の距離だ。空は青空が広がっていて期待できそう。八淵の滝の繊細は、こちらを参考にでもしていただきたい。コースは、旅行村〜八淵の滝巡り〜八雲ヶ原〜イブルキノコバ〜武奈ヶ岳〜細川越〜広谷〜大擂鉢〜旅行村である。
ガリバー旅行村のヨーロッパ調の建物は、白で統一されていてなかなかいい雰囲気である。平日でガラガラに空いてても、駐車料金(400円)はきっちり取られます。(^_^;) チーさんの準備をゆっくり待つ。針金タイツを履いたり、目を入れたり(コンタクト)忙しいようである(笑) 喫茶店のような建物の横から林道へ。しばらく行くと広い遊歩道に変る。いくつかの散策コースの標識があってちとややこしいが、最後の方に「魚止の滝へ」の標識がある。「初心者は行くな!」というような事も書かれている。人生の約半分を過ぎたであろう私達には関係がない(全く意味不明(^^ゞ) 沢へと下って行く。 
魚止の滝
障子の滝
だいたいのコース内容や危険箇所は、どうしようもないこのしょぼい頭に叩き込んではいる。沢へ下りると、小さな滝や大岩が連続する険しい雰囲気。鎖の垂れ下がった岩を攀じ登って高巻きすると、すぐに「魚止の滝」があった。魚が止まるかどうかは疑問?(笑) 「おーい!」と呼ぶと、後向きでも自動的に足が上るようである(笑) 今度はペンキを目印に高巻くと、「障子の滝」が見えてくる。ここが少し気になってた所である。一旦岩を下りて、対岸へ渡渉しなければならない。水量が多いと急流なので少し危険である。チーさんをオトリに使って(笑)私は岩の上からルートを指図する。(^^ゞ 数日好天が続いていたので、水量が少なく楽勝だったけど。。対岸に渡り、楔と鎖とで岩壁を攀じ登る。
大擂鉢
唐戸の滝?
鎖の垂れ下がった急坂を登って一旦遊歩道に出る。途中で見える奥の滝が「唐戸の滝」だろう(たぶん?(^^ゞ) 遊歩道を少し行くと、すぐに大擂鉢に着く。隷書体で「八淵」と書かれているトレードマーク?の岩がある。この上でチーさんに「大擂鉢の舞」を披露してもらおうと思ったが、残念ながら先客がいて無理だった(笑) 帰りは広谷から対岸へ下りてくる。行きは、このまま右岸を沢沿いに進む。高巻きする所は(全部みたいなもん)楔や鎖があってあまり危険を感じない。雨後などで濡れていると注意が必要と思うが。。小擂鉢の標示があるが・・これもイマイチどれかよく分からない。。(^^ゞ
小擂鉢?
岩のゴロゴロした沢を進むと、両側に切り立った岩壁が見えてくる。「屏風の滝」である。これは数段になった美しい滝だ。チーさんが、感激のあまりに「屏風の舞」を披露!(笑)
屏風の滝
チーさんも頑張ってますなぁ。。(爆) 上ったり下ったり渡ったりと・・ちと忙しい。ギャグを言ってる暇もない(笑) これも大きく美しい「貴船の滝」である。虹の化粧で出迎えてくれて感激である(写真はうまく撮れなかったが) これで残りは「七変返しの滝」だけである。しばらく開けた緩やかな沢が続く。途中で初めて休憩らしい休憩をとる。チーさんから久しぶりに安価な量販店で大量に仕入れたであろう(笑)凍ったチューベットを戴く。そういえば、今まで暑いとか涼しいとか言ってる暇がなかった事に気が付いた(爆) 羽二重巻は余り物です。f(^-^;  
貴船の滝
いよいよ最後の「七変返しの滝」である。これも名の通り何段にもなっている滝を高巻きして行くが、壊れかけた梯子や丸太があって危なっかしい。最上部の滝の上に平らな大岩があり、チーさんが締め括りに「七変返しの舞」を披露!バッチリ決まって歩き始めると、後方から・・「イテェー!」の叫び声!濡れた苔で滑って転んだようである。顎の下を少し擦り剥いたようで、尼の血が滲んでいる。「こんなとこで転んで何しとんや!いくら七変返しったって・・アンタまでヒックリ返らんでもええんちゃう?(笑) もう少し顎を削っておくといいかも?(爆)」 一応のレディに(笑)罵声を浴びせてしまって申し訳なかった。。m(_ _)m 結局少し期待していたイワタバコの花は、すでに終わってしまっていたようで一株も見つけられなかった。。(^_^;
面白かった滝巡りが終り、気分も上々でさらにテープを頼りに沢沿いを行くと、やがてオガサカ道との分技がある。オガサカ道でも比良ロッジ経由で八雲ヶ原に行けるが、さらに200M程沢沿いに行った直接八雲ヶ原に出るコースを登る(5分ぐらいの短縮) ジグザグに沢の斜面を登り、木の根の剥き出しになった急坂の尾根を一気に登って高度を稼ぐ。風もなく、たちまち大汗が流れる。シャクナゲの木が多くあり、旬の頃はキレイな花を咲かせるのであろう。道を少し外してみるのもサービス精神である。f(^-^;  左手の木々の間から、電波塔のあるカラ岳が見えてくる。何をしてるのだろうか?ヘリコプターが飛び回っている音が聞こえてくる。
七変返しの滝
七変返しの滝
八雲ヶ原(元スキー場跡) 正面にコヤマノ岳 右上奥に武奈ヶ岳の山頂が見える
八雲ヶ原へ出る手前の木陰で小休憩。渡る風が涼しくて最高に気持ちが良い。ずうっ〜とここにいたい心境になる。(^^ゞ 八雲ヶ原の上には青空が広がっていた。目の前にコヤマノ岳、右奥に武奈ヶ岳の山頂が見える。スキー場の跡に池でも造成しているのだろか?重機が置いてあり、ヘリコプターは近くに資材を運搬しているようだった。草原にはマツムシソウが風に揺れている。右裾から登山道に入ってイブルキノコバへ向う。チーさん、足の上げ過ぎで・・ちと疲れ気味か。。(笑)
芦生杉
イブルキノコバへ向う緩やかな道は、古道のように深く刻み込まれている。道沿いの立派な芦生杉に思わず目が止まる。イブルキノコバに着く。ここから武奈ヶ岳を省略して、広谷に出て大擂鉢に戻る事もできる。今日はそういうわけにはいかんでぇー!(笑) ここからの道は、石がゴロゴロしていて一見歩きにくそうに見えるが、急坂もなく足掛りがいいので案外歩きやすい。 
コヤマノ岳と武奈ヶ岳との鞍部に出る。木々の間から武奈の山頂が見え、人がいるのもはっきり見える。コンタクト付きの目ではちょっと難しかったらしいが。。(笑)
ジクザグの急坂を登る。ぐんぐんと開ける展望に、ついつい立ち止まってしまう。最後には階段の急登になり、西南稜からの道と合流して山頂へ!

山頂には7〜8名の人が休憩をしている。360度の展望!申し分のない青空なのだが、残念ながら霞んでいて遠望が効かない。鈴鹿や伊吹山までは見えない。地図を広げてコンパスを出し、ああでもない!こうでもない!と言いながら(笑)山座同定を楽しむ。虫がかなり多く、食事をしていても落ち着かない。(^_^;
手前左にコヤマノ岳 右一番奥に蓬莱山
正面右は釈迦岳 左はヤケオ山
西方面の展望 手前に白倉岳
奥にリトル比良
左下は北稜 右手前が釣瓶岳 奥に蛇谷ヶ峰
北稜を下り、釣瓶岳との鞍部の細川越に着く。広谷の方へ下ると、すぐにスゲ原の湿地帯に入る。古い木道が延びていて、所々にトリカブトが咲いている。。他の花を注意して探すが、残念ながら見つからない。
沢沿いの緩やかな道を下って広谷の分枝に着く。水を汲んで小休憩。このルートは水に困らないので助かる。(^^ゞ 木橋を渡らずに直進、小さな尾根を登り越して下ると、芦生杉の巨木があり圧倒される。この幹の間で「芦生杉の舞」を、当然ながら披露した事は・・言うまでもない(笑)
芦生杉の巨木
八淵と書かれた岩の上で・・(^_^;
沢を横切ったり下ったりと・・かなり複雑に付けられている道である。八池谷の左岸の斜面を下って大擂鉢に出る。誰もいないので、この山旅の最後に「大擂鉢の舞」を披露していただいた。。(笑)
サンダルでも歩けそうな遊歩道で駐車場に戻る。

今日は、気になっていた八淵の滝巡りができて大満足!好天が続いて条件的にもバッチリだったと思う。少し体力はいるが、こうして比良の名峰の武奈ヶ岳をセットにすると、かなり満足度の高い山行ができると思う。お勧めです。連チャンの山行なのに、サービスの大盤振る「舞」をしてくれたチーさんには感謝である(微笑)
マツムシソウ
ヤマジノホトトギス
ヤマトリカブト
<休憩を含む行程時間>
ガリバー村駐車場(8時00分) → 大擂鉢(8時58分) → 七変返しの滝(10時05分) → オガサカ道分枝(10時25分)
→ 八雲ヶ原(10時57分) → イブルキノコバ(11時40分) → 武奈ヶ岳山頂(12時30分〜13時30分)
→ 細川越(13時57分) → 広谷(14時29分) → 大擂鉢(15時28分) → ガリバー村駐車場(16時10分)
<所在地>
滋賀県高島市  MAP