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別 山(2399M) 7月30日(日) 晴のち曇 大葭原さん夫妻 makotoさん じゅんさん 
 
(南竜〜別山〜チブリ尾根)                         クローバーさん チーさん みれさん
別山!この山は、3年前に私が初めて屈辱を味わった山である。それ以来、いつもこの山の事が心のどこかにあった。去年、一昨年とチャンスを狙っていたが、都合が合わなくて断念した。その思いを知っているkyuさんから6月末に話があったが、残念ながら仕事で都合がつかなかった(その日は天気が悪くて中止) そしてようやく7月の終りにチャンスが巡ってきたのである。kyuさんに話をしたところ快諾してくれ、他の人にも声をかけようかという事になった。そして企画登山という形になったのである。参加者は、大葭原さん夫妻、makotoさん、じゅんさん、クローバーさん、チーさん、そして飛び入り参加のみれさんである。kyuさんは急遽都合が悪くなって不参加!(残念) 他にも数名から行きたいけど行けないという連絡をいただいた。お名前だけは以前から知っていたが、じゅんさんとクローバーさんとはお初である。私より若いのがちと気になる(笑) 1週間前ぐらいから二転三転する天気予報にフラフラにさせられたが、どうにか好天になりそうな気配で助かった。ついでに私にしては珍しい!というようなお褒めの言葉もいただいた。(^_^;) 皆さんのおかげである。

18Kのロングコースをゆっくり歩くには、始発の5時のバスには乗りたい。遠い三重のクローバーさん、大津のmakotoさんは車中泊、尼崎のチーさんにいたってはホテル泊、ほんとに御苦労さんである。2時半にチーさんを乗せ、市ノ瀬へと飛ばす。4時半に着くが予想以上の大勢の登山者で賑っている。急いで準備をするが、皆さんがどこにいるのか分からない。ようやく先頭のバスにすでに乗り込んでいるのが分かって安心。みれさんは後から追いかけるという連絡が入った。また猪に変身するのか?(笑)
超満員のバスに揺られて別当出合へ!このバスに乗るのも2年ぶりだ。20分程だが立たされ、押し競饅頭状態でけっこう長く感じられた。冷んやりして清々しい別当出合。好天の気配に私達同様、他の登山者も気分が高まっているのがよく分かる。念入りに準備と運動をする。大葭原さん夫婦は1ヶ月以上も山から遠ざかっているので不安だと言うが、カントリーでは生活そのものが運動なので大丈夫だろう(爆) 問題はチーさんである。だいぶ良くはなったが足を痛めているらしい。たまには口を痛めてほしいものだが(笑)心配である。タイツとおニューの靴でフル装備だが、針金用のタイツがあったのかと不思議である(笑) 5000円以上の靴は今まで履いた事がない!というのも仰天だ。田舎人には都会人は到底理解できないのであろう(笑) 冗談はさておいて、頑張れ!などと安易には絶対に言えないルートなので、南竜まで様子を見て無理だと思ったら引き返す事をお願いする。じゅんさんはkyuさんに鍛えられて健脚なのは分かっているし、クローバーさんも若いので問題ない。先週いい思いをしてきたmakotoさんには口を挟む余地はないだろう(笑) 吊橋を揺らしながら砂防新道を出発だ。 
それぞれのペースも違うし花好きな人もいるので、8人が常に一緒に行動するのは難しい。体力配分には慎重に、バラバラになっても予定の休憩場所では待つ事をお願いする。前後に多くの登山者がいるので、マイペースで歩くのがかなり難しいのだが。。さすがに時間が早いだけあって涼しい。別当谷を流れる豊富な水の音を聞きながら、まだ陽の当らない道をゆっくり登っていく。白いセンジュガンピの花が多く咲いている。クローバーさんはまだ若いのに、熱心に花を聞き撮っている。カメラのマクロモードの切り替えを知らなかったのにはちとコケたけど。。(笑)
左の油坂の頭から右の御舎利山と続く稜線 別山は御舎利山のすぐ後になって見えない
左に赤兔山 右に大長山の山頂が少しだけ見える
中飯場、別当覗と休憩をしながら順調に登る。まだ低いのに一部雪渓が残っていて驚く。今年はかなり雪が多かった証拠だろう。寝坊したみれさんがカモシカ(猪?)のように登場である。連チャンなのに、40分の遅れをもう追い付くとはさすがあだ名に恥じない(笑) 甚之助小屋で少し長めの休憩。今から歩く別山へと続く稜線が青空にクッキリと見える。下は雲海が広がり、赤兔山や大長山、経ヶ岳などが頭を出している。私にしたら久しぶりに見る素晴らしい光景だ。(^^ゞ 皆さんのテンションも高い。天気がいいのと悪いのとではかなり大きな違いがあると思う。本当に誰か分からないけど感謝したい。じゅんさんは、ビデオにまでも熱心に撮られている。 
南竜分枝。ここからは砂防新道と別れて南竜へと向う。ここからは展望がとても良い。何度も立ち止まってカメラを向けてしまう。アチャー!この霊峰の白山で何て事を!私が一番恐れて?いた事がとうとう始ってしまった。(^_^;) まあ、どっちにしてもおーちゃんからヘンなポーズを強要されるだろうから大差ないだろうけど。。(苦笑) もう忘れてしまっただろうけど、少しは恥じらいというものを持ってほしいものである(爆) ちなみにmakotoさんや私もさせられたが、とてもお見せできるようなシロモノではない。すぐにPCの電源を落とす羽目になるだろう。(^^ゞ じゅんさんやクローバーさんはどう見てたのか?・・怖くて聞けなかった。(^_^;) おーだんなさんやみれさんは無視したに違いないだろう。話をそろそろ変えて、ここからは花がぐっと多くなってくる。花はあまり細かく書かないが、ミヤマダイモンジソウ、ミヤマキンポウゲ、ヨツバシオガマ、ハクサンフウロ、シナノキンバイなどがお目見えする。右前方に別山への稜線を見ながらの快適な平行道。ここから静かな道になると思ったが、意外にも多くの人達と擦れ違う。
赤い屋根と白い残雪の残る山、まるで絵に書いたような光景である。湿原の中に延びる木道を歩く。以前より整備されて木道が少し長くなったようだ。イワイチョウやチングルマ、ハクサンコザクラ、クロユリなどがお目見えする。今回は花の写真を少しセーブするつもりなので大変である。(^^ゞ
油坂が近付いてくる。前回はここでバテてしまい、後は景色や花を楽しむ余裕もなく悲惨だった。(^^ゞ 油坂への取り付きの赤谷へ残雪の残る急斜面を下る。このルートの一番の問題は、この先チブリ尾根の下山口近くまで12K以上も水場がない事である。この事は以前から皆さんに話しているので、ここで水の大補給をしてもらう。私は3.5L分の水筒を満タンする。(^^ゞ さて、今度はチーさんだ。ここで行くか戻るかの決断を仰ぐ。クローバーさんから貰った絆創膏を踵に貼りながら・・行くと言う。決まりだ!この天気だし、ここまで来て引き返せないのが本音だろう(笑) ガレた道を体力を温存しながらゆっくり登る。振り返ると目の前にどデカイ白山!下には赤い南竜山荘の屋根と広がる湿原!エコーラインを登っている人まで見える。高度を上げるに従って広がるこうした素晴らしい景色に・・何度も立ち止まる。本当にワンダフルだ!
ようやく油坂の頭まで登り切ると、辺り一面は花も変り、ニッコウキスゲやイブキトラノオが咲き乱れている。前方には、今から歩く左斜面が崩れ落ちたような険しい姿の大屏風が待ち構えているようだ。不思議な事に、白山とこの周辺だけが晴れているようだ。西側はガス(雲海)でほとんど見えず、東側は三方崩山辺りまでがよく見えている。少し先の天池で休憩する事にし、一旦下ろした重い腰を再び上げる(笑) 天池は小さな楽園と呼ばれるに相応しく、周囲にはチングルマやハクサンイチゲが咲き乱れている。稜線上のオアシスといったところか。。写真を撮るために道を外して花に近寄ろうとすると、「踏み入るなよ!」と、みれさんから厳しいお言葉が何度も飛ぶ!f(^-^; 誰かさんは、ここでも足を上げて満足そうだ。尼と天!(笑)
小屏風、大屏風(どっちが先か後か忘れた(^^ゞ)と越えていくわけだが、疲れかけてきた足にはこのアップダウンが厳しい。道沿いの花や展望に癒されるから助かるが、これがガスの中を黙々だったらイヤになるだろう(苦笑)
ようやく目の前に御舎利山が大きく見えてきた。左端には別山の山頂が顔を覗かせている(上左の写真) 途中から直接山頂へ行く道と(現在通行止)左斜面をトラバースする道とに分かれている。
足の具合の悪いチーさんだがどうにか大丈夫のようだ(後日の話では、ここが一番辛くて死にそうだったらしい・笑) 前方で皆さんが誰かと話をしている。みれさんが早く来い!と手招きしている。でも、ここからでもすぐにその出で立ちで誰だか分かった。岐阜は各務原のプリンス(最近こればかりだが(^^ゞ)白影さんである。ネット上では古いが初めての御対面である。思えばここまでの年月は長かった。西方ヶ岳や野坂岳に来られた時にも会えず、この方とはあまり縁がないものだと思っていた。それがこんな所で会うなんて!私達と反対のコースを歩かれてるそうだ。秋に岩篭山での各務原キムチとヘシコとの対決を再約束してお別れする。去ってゆく後姿を撮ろうとカメラを向けると・・止まった。さすがプリンスである。後姿のポーズでも妥協は許さないのである(微笑)
これは大きくなりまへん
御舎利山の基部を過ぎていよいよ別山が近付いてくる。昼頃になってガスが湧いてきたようだ。北東側の三方崩山の方しか展望がない。山頂では20人近くの人が休憩している。偶然にもmakotoさんの知人もおられたようだ。13時半まで昼食休憩とした。おーだんなさん達から美味しい奥越のホルモンが振舞われ、kyuさんからも漬物の差し入れがあった。ありがとうございます。話題といえば、やっぱり主役はおーちゃんである。八ヶ岳夫婦喧嘩紀行、必殺自作日除けアイテムの披露など・・ ほんとに感心するぐらい話題豊富である。おーだんさんは・・また始ったか!というような顔である(笑) 初めてのチーさんやみれさん、クローバーさんなんかは圧倒されてちとビックリだったであろう(笑) ただチーさんやみれさんは人見知りするだけで、その実態は大して変らない事は知っている(笑) アイテムの撮影は拒否されたので、過去の写真を暴露しておきます。(^^ゞ・・何種類か揃えているらしいが。。(笑) みれさんは、泳いでも大丈夫だ!というセメントのような化粧らしい(爆) そうそう、makotoさんの親父ギャクがあまり聞けなかったのが心残りか。。(笑)
白水湖と三方崩山
去年の藤原岳で (^_^;)
いよいよ9Kの長いチブリ尾根の下山。御舎利山の山頂に戻って急なガレた道を下っていく。ガスっていてチブリ小屋や尾根は見えない。みれさんが滑って足を少し捻挫気味に。この後、斜面から落ちかけたらしい(笑) 後方と少し離れていてネタがないので許してほしい。(^^ゞ 去年、新しく建て替えられたチブリ小屋。4〜5人が休んでいる。腰を下ろして休んでいると、一瞬ガスが晴れて下ってきた御舎利山の一部が見えた・・ような?(^^ゞ
小屋から少し行った左がキレている所に、ニッコウキスゲやササユリ、オオバキボウシが咲き乱れていてビックリ!長い尾根の中で花が咲いていたのはこの僅かな部分だけだった。ブナなどの原生林の中へ入っていく。
所々距離を書いた道標があって励みになる。時々休憩を挟みながら、言葉数少なく黙々と下る。時間も時間なので、立ち止まって美しい原生林を見る余裕はなさそうだ(笑) 尾根筋から右へ外れて斜面を下る。水場へは寄らずに、道中に流れ出ている冷たい水で喉を潤す。登山口までもうかなり近い。ここから皆さんの足取りが一段と早くなってくる(笑) 右下に作業用林道が見えてきてからでもけっこう長いんだよな。(--;) 17時25分、やっと猿壁堰堤の前に出た。
川で靴を洗ったりしながら・・1.4Kの林道を市ノ瀬へと戻る。皆さんの顔には充実感が溢れ出ていた。。

素晴らしい天気と花に恵まれ、最高の山行になった。それぞれ不安を抱きながらだったが、無事に終わる事ができて本当に良かった。これで私もやっと一つケジメがついたように思う。団体行動の要点をよく知っている方々ばかりでしたので、安心して終える事ができました。企画登山にしては少し無謀のような気もしましたが、遠方から参加してくれ、協力してくれた皆さんには本当に感謝します。ありがとうございました。
<休憩を含む行程時間>
別当出合(5時35分) → 甚之助小屋(7時40分) → 南竜(8時50分) → 天池(10時30分)
→ 別山(12時30分〜13時30分) → チブリ小屋(14時45分) → 市ノ瀬(17時45分)
見かけた花の一部
          一部、お借りした写真があります。