愛宕山(924M) 平成25年1月24日(木) 晴  みれさん
今日も北陸地方は怪しい天気。この時期の鬱陶しい天気にそろそろ嫌気が差し、たまには青空の下での山行がしたい。そんなわけで、思い切って京都まで遠征。兼ねてから気になっていた愛宕山を目指した。

愛宕山の山頂にある愛宕神社は火伏せ、火避けの神様で有名。ここに参っておけば、きっと頭に火が点いてカッカする事もないだろうし、お尻に火が点く事もないだろう。なんてすぐ思う事自体、御利益からはすでに見放されそうだ。
(^^ゞ

みれ殿から早朝5時の待ち合せの指定。そんな早い時間に大丈夫かなと思ったが、何と5分前に来てビックリ。それだけで気合が入っているのがよく分かる。京都には私の娘も住んでいるし、みれ殿の娘さんも住んでいる。そんなわけでねぇ〜 ほら、何となく気持ちが分かりますやん。「帰りに娘のとこ寄るし〜」って、すでに行く前から言ってるし。。
(笑

小雨の降る敦賀を出発。朽木を通って大原から京都に入る頃には、だんだんと青空が広がってきた。やっぱり都の陽射しは田舎とは違うような気がする。金閣寺の前を通る頃には、もうすっかり麻呂の気分。。(^^ゞ

狭いトンネル、細い道を通って嵯峨清滝の集落に到着。橋の袂にある有料駐車場に車を入れた。(平日500円) 空はまだ朝霧がかかっており、山間部らしい情緒がある。寒いとみれ殿は言うが、まあそれなりの覚悟をしていた私にすれば、まだマシな方かと思う。

いろいろなコースがあって悩むとこだが、やはり最初は表参道を行くのが筋だろう。橋を渡り、鳥居を潜って歩き出す。



右手にかなり前に廃止になってしまったケーブルカーの軌道跡を見ながら進むと、いきなりコンクリートの階段の急登が始まる。少しは覚悟はしていたが、いざ歩くとかなり辛い。「もうこんなんイヤやし〜!」とか、「もう死にそう!」とか、二人で冗談混じりで愚痴を散々言いながら登る。これで御利益は、もう完全にないだろう。(^^ゞ すぐに地道になり、平坦な箇所や階段も石や木になって傾斜もだいぶ緩やかにもなるのだが、基本的に階段が続く。距離4K、標高差は800M余りあるので、階段の総数は相当なものだろう。「数えておけば良かった!」と、後からみれ殿が残念そうに呟いていた(笑)



昔はかなり賑わっていたようで、道脇には屋敷跡や茶屋跡などがある。それと、風化して字が読み難くなってしまった丁石もある(山頂まで50丁) こうした歴史物を眺めながら歩くので、やがて階段もそれほど気にならなくなってきた。



五合目の東屋で小休憩。さすが都会なので、平日でも上り下りする人が多い。ここをホームグラウンドにしたら、かなり鍛えられるだろう(笑)

こうした神木などの見所もある。



降り注ぐ暖かい陽射しが嬉しい。雲海が広がり、南方面の山々が頭を出している。(何ていう山か全然分からないが)



水尾との分岐にある東屋に着き、さらに少し先から右に入り、旧ケーブルカーの駅舎へと向ってみる。道脇には何かの建造物らしき跡が幾つか残っている。



やがて開けた場所に出ると、目の前に廃墟化した駅舎が現れる。昭和19年に廃業したらしいので、すでに70年近く経っている計算になる。「恐いから入るの止めようよ!」とみれ殿は言うが、私の足は何かに引っ張られるように中へと入って行った(笑)

意外に中は綺麗で、腰を掛けられるように丸太なども置いてある。しかし、普通なら耐震問題などで立入禁止になっていてもいいはずだが? ま、ここは神の御加護があるからだろうか?
(笑)



参道に戻り、ハナ売り場を過ぎていよいよ黒門。下はアイスバーン状態になり、注意をして歩かないと滑る。



境内に入ると、さすがに気持ちも引き締まる。気温は−2度。今の時期なら積雪は少なく、暖かい方かと思う。道を挟んだ社務所の前は広場のようになっており、ベンチなどもあるが展望は霞んで良くない。本殿へと向う。



本殿へはまた階段を登らなければならない。私のような謙虚な霧氷がキラキラと輝いている。(^^ゞ



凍り付いた階段は、これまたよく滑る。他の人はアイゼンを付けているようだが、面倒臭がり屋の私達にはそんな気はさらさらない。(^^ゞ

鳥居を潜ってようやく本殿かと思ったが、まだ先があった。「舐めとんかい!」と心では一瞬思ったが、けっして口には出さない。神の前だから。。
f(^_^;



ようやく本殿に着く。他の登山者はストーブのある休憩所で休んでいる。私達は珍しく?超マジメに参拝し、有名な「火迺要慎」と書かれた御札を購入。これは「火を鎮める」という意味があるらしく、京都ではどこの家にも貼ってあるとか?



昼食は社務所まで戻り、隣の休憩所を利用する。ここは断れば火器が使用できる。デザートは、みれ殿の新作のバナナマフィン(と言うらしい) 「どんな味?」「まだ食べてないから分からない」「えっ、という事は・・また毒見?(味見)(^ ^; 」 真ん中にバナナが突き刺してあり、一見奇妙な形だがなかなか美味しかった。次から次と本当に感心します。



愛宕山山頂は本殿裏ぐらいになるらしいが、三角点は少し離れた峰にある。社務所から本殿下を巻くように林道を進んで行くと、京都市街が見えるはずが・・まだ霞んでよく見えない。(^ ^;



林道の途中から右に入り、少し登ると三等三角点があった。みれ殿に言わせると、この型は珍しいらしい。老眼には辛い文字みたいで、真剣に覗き込んでいる。(^^ゞ\(`o'")

ここからは比良の蓬莱山付近が見えているが、もう少し雲が控え目ならば・・
(^ ^;



帰りは月輪寺へ寄りたかったので、林道を少し戻って分岐から入って行く。この道は人通りがほとんどなく静か。途中で道を整備されている方がいた。



月輪寺は空也、法然、親鸞、兼実などのゆかりの地。小ぢんまりしているが、親鸞の時雨桜、京都市の登録記念物になっているホンシャクナゲなど見所が多い。ただ去年の豪雨の傷跡が残っていて痛々しかった。



神木に何を祈っているのか・・不明。もしかすると、寝ているのかもしれない。(^^ゞ\(`o'")

九十九折りの変化のあまりない道を、どんどん下って行く。



沢の音がだんだん大きくなって林道に下り立つと、すぐ隣の遊歩道で空也滝を見に行く。沢沿いを階段混じりの道で少し上って行くのだが、これが疲れた足にはけっこうキツい。



空也が修行したといわれる滝はそんなに大きくはないのだが、形が良くてどことなく品があって貫禄がある。つまり、空也が好みそうな滝である(笑)



林道に戻り、あとはそのまま駐車場まで歩くのみ。杉林や沢を眺めながら、のんびりと歩いて行った。

ようやく気になっていた愛宕山に登る事ができ大満足。
階段の連続には躊躇したが、それも忘れられない思い出になっていいのかもしれない
(笑)
みれ殿にはいつもお世話になって感謝です。

 
休憩を含む行程時間
 駐車場(7時40分) → 五合目休憩所(8時40分) → 水尾分岐(9時20分) → 旧駅舎(9時30分) → 黒門(10時05分)
 社務所(10時15分) → 本殿(10時25分) → 休憩所で食事(10時45分〜11時50分) → 三角点(12時10分)
 月輪寺への分岐(12時30分) → 月輪寺(13時00分) → 林道下山口(13時45分) → 空也滝(13時55分)
 林道(14時05分) → 駐車場(14時35分)

 所在地
 京都市右京区嵯峨清滝
   MAP   GPS軌跡





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